【感想・ネタバレ】デジタルケイパビリティ DXを成功に導く組織能力のレビュー

あらすじ

「IT化」ではなく「デジタル化」
体制、プロセス、手法のすべてを解説

「デジタル化と言っているが、結局は情報システムを使うのだからIT化と同じようなもの」――。このように考えているとしたら、デジタル化の本質を見誤っていると言えるかもしれません。

IT化とデジタル化は根本的に違うと思ったほうがいいです。本書によれば、「デジタル化とは、AI(人工知能)を中心としたデジタル技術を駆使し、データを知に変え、人々に対する価値に転換すること」です。これを突き詰めると「企業の在り方」にまで及び、組織変革だけでなく、企業変革にまで発展します。

デジタル先進企業といえば米中のデジタルプラットフォーマーの名前が挙がるでしょう。しかし、こうした企業は、日本企業の参考になるとは思えません。なぜなら、「デジタルありき」でつくった企業であり、多くの日本企業とはスタート地点が異なるからです。

日本企業には日本企業に合ったデジタル化手法をとるべきで、具体的には「5つの力」(=「デジタルケイパビリティ」)を組織として備える必要があります。それはどのような力なのか、どうすれば持てるのか。本書で詳しく解説しています。

多くのデジタル担当者は「どうすれば成功するのか分からない」と頭を抱えているでしょう。そうしたビジネスパーソンにとって、本書は参考になります。デジタル化の成功に欠かせない1冊です。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

デジタルケイパビリティ=既存企業を対象としたデジタル化組織能力
 デジタルネイティブ企業はそのまま参考にできない

1.デジタルビジョン構想力
 Disruptor 創造的破壊者 業界ごと変わる
 どのような価値を提供したいのか?

 パイプライン型(物理資産に比例し拡大)
 プラットフォーム型(マッチングで利用者増大し指数関数的に拡大)

 デジタル化=変革:うまくいかないのはマネジメント
 VSPRO :Vision/Strategy/Process/Resource/Organization
 デジタルガバナンス:ヒト/モノ/カネ/データ の調整共有→会議体/全社組織

2.デジタル事業創発力
 高速学習:賢く早く失敗する 最少人数 要素絞り込み 今やるべきことに集中
 ステージゲート法:アイデアの見極め

3.デジタル実践力
 全社デジタルスレッドの将来像
  目標・プロセス/施策・目標連動データ
 AI民主化ツール:ブラックボックス
 データマネジメント ガイドラインDMBOK
  データガバナンス
 DevOps体制 アジャイルでの開発サイクル~運用フィードバック
  SRE=Site Reliability Engineering チーム
 
4.デジタルアーキテクチャー・デザイン力
 ・マイクロサービスアーキテクチャー=マイクロサービスの疎結合 
   モノリシック(一体化)なシステムとして管理するには複雑すぎる場合
 ・クラウド活用 

5.デジタル組織マネジメント力
 1.予算 2.社内実力者 3.現場 4.データ収集 5.人事制度

 「企業文化」 =最大の阻害要因
 変える ①一貫性を保つ ②見える化、意識化

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2021年10月14日

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