【感想・ネタバレ】放課後の嘘つきたちのレビュー

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Posted by ブクログ

ネタバレ

何一つすっきりしない青春ミステリらしきもの。学生探偵に究明はできても解決には至らないという感触は小市民シリーズで味わったことがあるが、あちらのように放り出されるというよりはただ単にカタルシスがない。しかし「ワンラウンド・カフェ」という映像作品の仕掛けなど、面白い発想がいくつか見られたのと、「プロボクサーと演劇人行きつけの地元のスナックのママ」という未来図が容易に思い浮かぶくらいにはキャラが立っていたのは認めたい。

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2021年04月07日

Posted by ブクログ

ネタバレ

ある理由で英印高校に転校した蔵元修は、ボクシング部に所属している。ある時、怪我をしてしまい、その間休むことに。そんな時、幼馴染の麻琴から、部活同士のトラブル解決などを担う部活連絡会の手伝いをしてくれないかと誘われる。
相談してくる様々な不可解な出来事。高校生たちの隠された真実。暗い過去を背負いながらも、前へ進もうとする高校生たちがビターでミステリーな青春を送っていきます。

全4編+αの青春ミステリーで、各編ごとにある相談事が舞い込んできます。カンニング疑惑や幽霊騒動、映画の不可解な編集など興味をそそるミステリーな内容が面白かったです。犯人を当てるというよりは、それに至るまでのロジックを楽しむ作品かなと思いました。というのも明確な犯人を出すわけではなく、犯人像というぼんやりとした答えを提示してくるので、何となくモヤっとした感じがしました。ここで終わり?という結末だったので、もう少し余韻を残して欲しかったなと個人的に思いました。

登場人物は主に三人が協力して謎を解決していきます。優秀ではあるものの、それぞれ三人には言いたくない過去を背負っています。背負っているからこそ、そこから滲み出てくる感情が何ともいえない哀しみを放っていて、ビターな青春を感じさせてくれました。
内容としては、シリアスな内容ですが、一人一人のキャラクター性が際立っていて、3次元というよりは、2次元のイメージがありました。

偶然的な要素があって、ツッコむところはありましたが、推理していく過程が面白く、何気ないアイテムが後に行かされていくので大いに楽しめました。
最後は、悲しみがありながらも、前へ進もうとする姿に温かみを感じました。

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2020年12月31日

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