あらすじ
SNS発 実録コミックエッセイ
自分の親が「毒親」だと気づいて絶縁するまでを描いた、
すべて本当の物語。
私は物心ついた頃から常に母親の顔色をうかがう子どもだった。
そんな母子の様子に一切口を挟まず、我関せずの父。
それでも私は両親が大好きだったし、
自分は両親に愛されているのだと思っていた。
「子どもを愛していない親などいない」と信じていた。
大人になった私に、両親は金を無心するようになった。
そんな生活が続いた結果、私はうつ病と診断され、
そこでようやく、「心理的な虐待」を
ずっと受けていたことを知った。
親は絶対に変わらない。
私が変わるしかなかった。
だから私は彼らとの縁を切ったのだ。
(以上、本作より抜粋)
感情の起伏と思い込みが激しい母から理不尽な言動を受け続け、
何を考えているのかわからない父には助けてもらえず、
それでも親に愛されていると信じながらも心を蝕まれた著者が
ある人との出会いから両親と縁を切るまでを描いた実話です。
SNS未公開となる「親からの手紙」の話と
現在の著者の様子も書籍限定で掲載。
(もくじ)
第一章 幼少期~小学生編
第二章 中学生編
第三章 高校生編
第四章 社会人編
第五章 結婚~絶縁編
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
毒親ものはレベル感から事情まで千差万別で、事柄として理解しても共感は難しいというのが率直な感想。テーマ的に自身の経験に照らして読もうとするバイアスから逃れにくいように思えるので。
私は些細なことも含めて自身の体験を他人に理解してもらおうとするのは諦めているが、作者のように発表しようと思い実行したメンタリティは作品の内容はともかく素直にすごいと思っている。
Posted by ブクログ
うちの親と似ていて、わかるわかると共感しながら読んだ。
作者さん、絶縁してから元気にやられてるみたいでよかった。
幼少期から、(この人何?(理解不能)なんでそうなる?)と思わされる出来事や、世の中の母親像との実母の乖離がすごくて戸惑い、自分を責めてきた。
そして自分も子供を産んで、ますます親がわからなくなったのは、作者さんと同じ。
ご主人の「理解できたらやばくない?!」の言葉に私も目からウロコでした。笑
私も、こどもに同じ思いをさせたくないという強い気持ちと、自分がしてほしかったことを子供にしてあげてます。
それは、病気をしたなら一緒に病院に連れて行ってあげる、ご飯を毎日たべさせてあげる、必要なものは買い揃えてあげる、子供が喜ばせようとしてくれたなら素直に喜ぶという、普通の家庭なら基本的なこと。
してもらってきてないから、親としてするべき基本的なことを押さえるのもわからなくて難しい。あんまり理解してもらえないので誰にも言えないし相談もできません。
私も人生最大の幸運は夫に出会えたことです。私みたいなのが、普通に健全に育てられた人と結婚できたことが奇跡だと感謝してます。
私は夫に出会うまで周りに迷惑や嫌な思いをさせてきてここまできた人間なので、作者さんとはだいぶ人間的にはちがいますが、
仲間を見つけたみたいで、嬉しかったです。ありがとう。
Posted by ブクログ
内容が内容なので胸クソ悪いです。
ネグレストや精神的虐待を繰り返す母親と、見てみぬフリで我関せずの父。
子供が幸せになるのを阻止してるように見える。
うちの父も毒親だったけど、これは違った方向で毒親だった(ただし、自分ファーストで自分の都合の良し悪しで善悪を決めて子供に押しつけるところは一緒)。
主人公は頭がよく性格も真面目で努力家で優しい、こんな良い娘さんがこんな理不尽な扱いを受けるのか。
共依存ながらも、親がいつか変わってくれることを願い頑張るけど、虚しく裏切られた。
毒親よりも新しい家族をとって、最終的に見切りをつけることができたのは良かった。
配偶者や義実家や周囲の人たちに恵まれた事が救い
しかし、長男くんに重度の障害があるとの事で、別の苦難はまだ続くのだなと思った。
作者さんが自分の生い立ちを人に話すと
「親を悪く言うのは良くない、しっかり者の娘に甘えたいだけ、世の中にはもっと不幸な人がいるよ」などの意見があったらしい。どこの世界にも上から目線でクソリプとばして追い討ちかける愚者がいるんだとあきれ果てた。
これからの人生幸せになっていただきたい。
Posted by ブクログ
最初は重く、辛くて、話をなかなか先に読めなかったけど、途中から一気に読めた。 毒親の毒(呪い)ってなかなか抜けないけど、著者のユズさんは虐待の連鎖を起こさないように、上手くやってる。巡り会えた、旦那さんやその家族や友人が良い人ばかりそうで、良かった。
Posted by ブクログ
作者が毒親と絶縁するまでのストーリー。
幼少期から結婚して絶縁するまでのいろいろなエピソードがわかりやすく漫画に書かれている。
本当にひどい父親と母親だが、その2人から結婚するまで逃れられなかった、ある意味洗脳に近い状態だったように思う。
ただ作者の周りにはとても良い人達が集まっていて、その人達に救われて無事に結婚出産絶縁できている。
子育てすると少なからず思い通りにならない事が起こるので、「あんたのせいで私の人生台無しよ!」と言いたい親の気持ちもわからないではないけれど、それでも産んだ責任はあるし、子供を傷つけて良いわけがない。
虐待のニュースを他人事のようにみているあたり、当事者意識ゼロなんだなぁと思う。
毒親にならないためにも参考にしたい。
この両親にも親の気持ちを聞いてみたい。
とりあえず作者が幸せでなにより。
Posted by ブクログ
結局「理解のある彼君」もの。
もし今毒親に悩んでいて、藁にもすがる気持ちでこの本を読もうか迷っているなら、読む時間が無駄になるからやめるべき。
ただのエンタメとして読んだ方がいい。
ただ、嫌な人間の描き方はうまいと思う。両親がキャラクター化されており表情がわかりやすく描かれているので、その短絡的な思考や身勝手さが存分に伝わりとても嫌な気持ちになった。
Posted by ブクログ
これもプライムリーディング。
「毒親」といえば最近、「愛されなくても別に」を読んで衝撃を受けたけど、この本も同様に壮絶な内容。
親は絶対的存在だけに、何があっても信じたい。
信じたい人を絶縁するなんてなかなかできない。
その苦しみは想像もできない。
ユズさんは、このマンガを描くことで救われたという。
心理的虐待は顕在化しづらく、本人もなかなか気づきにくい。その上、親を悪く表現することは周りに受け入れてもらえないのではないかとの懸念もある。
きっと、マンガを描くことで親子関係を客観化することができたのだと思う。そして、周りに伝えることができて、援助や共感を得ることができた。
表現することができてよかったと思う。
表現することって大切だ。