【感想・ネタバレ】世界のエリートが学んでいる哲学・宗教の授業のレビュー

あらすじ

哲学と宗教は、人間が生きていく上で不可欠な基本原理である。しかし、日本人エリートには、それらの知識と教養が欠如している。この点を改善することが、日本の社会と国家を強化するために有益なのではないだろうか――。本書は、このような問題意識を抱く著者が、筑波大学で「超優秀」な学生たちを対象に行った「哲学的訓練」と題する連続講義を、紙上で再現したものである。具体的には、◎三四郎はなぜ名古屋で下車したのか? ◎嘘をついても信頼が失われないケース ◎教皇は「会長兼社長」のようなもの ◎ムスリムは遅刻した時に何と言うか など、思わず興味をそそられるトピックが満載。哲学や宗教の知識をまったく持たない人でも内容を十分に理解できるように、細心の配慮をしてまとめられているため、誰が読んでも、「超優秀」な学生たちが覚えた知的興奮が味わうことができる。世界レベルの教養を身につけたい人必読の1冊。

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Posted by ブクログ

元外交官の佐藤優の一冊。

今まで読んでた彼の本と比べて特筆すべき内容はなかったものの、改めて勉強にはなった。

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2025年09月19日

Posted by ブクログ

同じ講の中で違う話になったり、同じ話を違う講をまたいだりするので、ちょっと読みにくいと感じました。
また一部の内容については、中身の説明が少ないので分かりにくいなぁ。と感じる部分がありました。ただこの点は、〇〇主義などが分かりにくく、宗教関連は分かりやすかったと言う傾向があるので、読み手の興味や知識にもよるのかな?と思いました。
短時間で読めるし、内容も豊富なので、この本を起点に興味を持った内容を更に勉強したいです。

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2024年08月08日

Posted by ブクログ

マッカーシズム(反共主義)は、アトム化した個人(バラバラの個人)を束ねていくという発想がない

アメリカはマッカーシーによって、リベラルな反ファシズムから、反共的でイデオロギーの強い国に変わった。

イランはシーアの12イマーム派

ナチズムは優秀なアーリア人を増やしていくという単純な考え方

ムッソリーニの考え方
1、共産主義はだめ
人はみんな裏でサボる。
それによって生産効率が上がらないから、抑圧政治を始めなくてはならない。

2.資本主義は放っておくと、必ず格差を生じさせ、絶対的貧困層を作り出す。
家庭も持てずら子供も作れない。
教育水準の低下により労働力の質が低下する。

3.国家が資本家に対して、雇用を確保し、賃金を払えと命令する。
それをやらない時は監獄にぶち込む。
働かざるもの食うべからず。

4.ユダヤ人差別しない。
生まれながらのイタリア人はいない。
イタリア人とは、イタリアのために一生懸命やる人。
ユダヤ人でもイタリアのために一生懸命やるならイタリア人

5.女性の力を社会のために最大限活用する。
婦人参政権の導入
将校に女性を登用

ファシズムはみんなで支え合い、仲間を束ねていくという発想。
現在の北欧諸国
自国民には手厚い福祉政策。
外部を排除


中世のヨーロッパは、神が全権を持っていた。
それが近代以降になると、啓蒙思想がヨーロッパ中に拡がり、神権の思想が人権の思想へと転換した。

植民地の支配では、少数派を優遇するのは常套手段。
多数派の宗教集団を優遇すると、独立運動に繋がってしまう。

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2022年09月01日

Posted by ブクログ

日常生活に哲学的思考が欠けているという観点は、指摘されればその通りだが、案外見落としているものだと感じる。
いつの間にか思考停止に陥ることがないよう、常に考え続ける姿勢を哲学者から学ぶべきだと言う文法命題を得た

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2025年08月06日

Posted by ブクログ

対談形式みたいな構成。この本に限らずだが佐藤先生は本に書いてある小難しい内容を噛み砕いて説明してくださるのがありがたい。ドイツ人は悟性とか理解できるそうだがクサレ脳な自分には全くピンとこない。
ムッソリーニがラテン語まで解する教養人であったとか瑣末な方に興味がいってしまった。

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2024年02月09日

Posted by ブクログ

この本は、筑波大学で行われた公演を書籍化したもの。
やはり、一貫しているのは、「目には見えない世界」を、どうとらえていくかという、課題感。
次は、読めていない哲学入門を読んで見ようと思う

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2023年07月13日

Posted by ブクログ

元となった講義の具体的な時間や回数がわからないからなんとも言えないが、これが名だたる大学や院の優秀な学生を集めての講義のすべてとは到底思えない。おそらくはそのエッセンスのみを取り出してとりあえず一冊の本の携帯に押し込めたのだろう。
であっても、乱暴だ。
一冊の本としての起承転結も希薄で、終わり方も唐突だ。なんだか著者の思考の一番ベーシックな部分を司る知識を乱暴に羅列された、といった感が拭えない。それこそ実証も傍証もなく、結論の垂れ流し。論としても相当浅く、大学教育に携わるものとして、これが授業だったら、おいちょっといい加減にしろよ、と言いたくなる。
ただ、この一冊に背景にある知識と分析は膨大だ。そしてそれらは日本で普通に生活していてはなかなかに手に入れられない類のものだ。それに気がつくだけでも本書には価値がある。本書を読むと、世界で今まさに紡がれ続けている歴史に自分がいかに無知なのか、よくわかる。そしてその無知に挑もうとするのならば、本書がまず最初の道標となる。
この本はそういう本だ。

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2022年02月06日

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