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第7章 少女マンガ
●「ベルサイユのバラ」の大ヒットを受けて、1970年代の少女マンガは黄金期をを迎える。その後、「ガラスの仮面」「あさきゆめみし」が評判を呼んだ。「あさきゆめみし」は源氏物語をおおむね忠実に描かれており、視覚的な美しさがどこまでも追求されている。華やかな宮廷生活や登場人物の心理描写がこの作品に圧倒的な魅力を与えている。
●「高橋留美子」先生は、青少年誌にラブコメディーを得意とする漫画家として認識された。めぞん一刻やらんま1/2がヒット。登場人物は「萌え」の原型となったと言われている。
●「あだち充」先生は、「みゆき」「タッチ」をヒットさせて、少年向けラブコメマンガの代表的作家となる。
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タイトルのとおり、日本のマンガの通史を描いている。
もっとも、戦後期が手厚いが、それはやむを得ないと思う。
週刊少年マガジン初代編集長と面識あるだけに、関連エピソードが豊富で面白い。
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膨大な日本のマンガの歩みをよくぞここまでまとめたものと畏敬の念すら感じる。また、図版も豊富で、かつて読んだ作品があると懐かしさに浸ることができた。
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これで全史でいいのかとかいうのは置いといて、ともかく圧倒的な網羅力。そして、参考文献。(足りないのがあるとかはこっちの話。)読むだけで大変。でした。1970年代からは自分史と重なるので面白かった。
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日本の「マンガ」の歴史を概観したければ、実に詳しくて広い。昭和30年代の週刊漫画創世記を生きた老人には、ただただ、懐かしい。それにしても細部にわたる状況報告(?)が、ノンビリ読むにはかなりめんどくさいことも事実。
でも、まあ、この年になって、まだマンガとか好きなタイプには「オタク」的こだわりの人が多いわけで、著者もそうですが、そういう人にはうってつけかも。
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新書というサイズで、よくぞここまで、という網羅性です。作品、作家もさることながら、出版社、編集者、そして出版形態まで俯瞰していて、ニッポンのマンガという文化が富士山のように広大な裾野を持っていることからこそ高くそびえているのだと感じました。そして『「鳥獣戯画」から「鬼滅の刃」まで』というサブタイトルにあるように、その歴史も早送りで伝えてくれます。しつこく富士山アナロジーで言うと何回も噴火を繰り返して高くなってきた成層火山の成り立ちを断面図で見せてくれます。今、ものすごいヒットになっている「鬼滅の刃」も現在進行形で日本マンガ山の標高を上げいる最中のだろうな、と思います。一方でマンガ雑誌の低落も急激に進行しています。紙から浮き上がったマンガがどこにいくのか、世界市場では一体化しているmanga-animeの間のハイフンは、これからどうなるのか、アメリカにおけるコカ・コーラやマクドナルドと同じようにニッポンのマンガが日本文化のシンボルになるのか、あるいはトヨタのクルマと同じように世界で生産されるものになるのか、この全史が前史となる未来についての著者の意見が聞きたいです。
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エンタメを享受する側として、温故知新の有効性を理解できないので、本書の最初の方(いわゆる黎明期)については、ただ退屈。でも、サンデーやマガジンが台頭してくるあたりからは俄然面白くて、自分の経験とも照らし合わせたりしながら、懐かしい気分が味わえたり、読みたい漫画がどんどん発見できたり。最初期の頃のものは要らんけど、中盤以降、読み逃していたものについては、いずれは全て読んでみたい。そんなワクワク書でした。
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<目次>
序章 前史~「鳥獣戯画」から北斎まで
第1章 明治・大正期~ポンチ絵とコマまんが
第2章 昭和戦前・戦中期~『少年倶楽部』と「のらくろ」シリーズ
第3章 戦後復興期~手塚治虫の登場
第4章 『サンデー』『マガジン』のライバル対決
第5章 拡大と熱闘の時代
第6章 劇画と青年コミック
第7章 少女マンガ
第8章 『少年ジャンプ』の時代
第9章 メディアミックスとアニメ
第10章 海外へと進出する日本のマンガ
第11章 成熟のゼロ年代
第12章 電子時代のなかで
<内容>
新書でこの厚さで、日本のマンガの歴史を網羅的に説明している。楽に読めるし、資料的価値も高い。