あらすじ
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外国人って、日本語のどんなところが気になるの?
カナダ出身の外資系社長が気になって仕方ない「不思議すぎる日本語」!
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ある時は現役ビジネスパーソンで世界的IT企業・レノボの日本法人社長、
またある時は『土佐日記』を愛する日本語マニア。
日本の古典文学を専攻し、一時は日本語研究者になることも考えていたという著者が
外国人目線で見た、不思議な日本語を紹介します。
□緑色なのに「青信号」と言うのはなぜ? 青信号なのに、今度は「緑のおばさん」!?
□「サバを読む」って、サバのどこを読むの?
□価値のあるチケットは「一枚」、価値がなくなると「一片」……なんて繊細な言語なんだ!
□「紅白歌合戦」だけど「赤」組って、オープニングから矛盾してる!
□『 』←これはテトリスか?
本書では著者が15年以上にわたって書きためてきた秘蔵の日本語メモの中から、
日本人でも知らない言葉の語源を紹介したものや
著者の母語である英語との違いについて書かれたものを選りすぐって紹介します。
外国人目線で見た日本語へのツッコミや、
「“茶色”はお茶の色だから、greenでしょ?」といった勘違いにクスッと笑いながら、
日本語の雑学が楽しく身につきます。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
真剣に日本語の習得に励んだ外国人から見た日本語って、本当に勉強のし甲斐がある言語だと思います。
「日本人の知らない日本語」というコミックエッセイもそうでしたが、日本語の不思議な部分の再発見があります。
「子どもたち」っておかしくない?と思ったことはありませんでした。
「子」の複数形が「子ども」ではないのか?
「野郎ども」は複数形なので「野郎どもたち」なんて言わない!
英語では child の複数形は children ですが、これを childrens と言ってるように感じるのでしょうね。
ものの数え方は難しいだろうとは昔から思っています。
次の文を英語でどう言うか考えてみると日本語って繊細だなと思います。
「一枚の餃子の皮を丸めて一個のかたまりにしてから一本の麺を作った。」
英訳する以前に日本語では、いつ一枚から一個・一本に変わるのかを考えてしまいますよね。
句点(。)・読点(、)の読点の入れ方の難解さは日本人でも感じているのではないかと思います。
読点は、今、書いて、いる、この、文の、ように、一体、どれだけ、一つの、文に、入れたら、よいのか、わからない。
かんじがなくひらがなばかりのぶんをくとうてんなしでかくとこのようによみにくいぶんしょうになります。
・面白かったトピックス。
「あなたは」「私は」が多いのは主語を省略しない英語の感覚なので、別に突っかかっているわけではないんです。
グリーンシグナルを「青」信号というのに、横断歩道で黄色い旗を持って子どもを安全に渡らせている女性は「緑」のおばさんと呼ばれていた。
ジャムが入っているとジャムパン、クリームが入っているとクリームパン、ウグイスパンはちょっと食べられないと思った。
英語の本は左開きだが、日本語は縦書きと横書きがあるので本も右開きと左開きがある。日本マンガの翻訳本の場合はコマ割が逆になるので右開き。
・旧仮名遣いや漢字の読み書きの難しさ。
似ている日本語: 聞くと聴くと訊く、英語の hear と listen は発音も違うがこれは全部「きく」。他に効く、利く、菊もある。
音読みと訓読み: 明 あか(るい) あ(かり) ミン ミョウ メイ といろいろな読み方がある。
旧仮名遣い : 「私もそう思う」と話しているが、「私もさう思ふ」と書いていた名残りの「は」と「わ」、「へ」と「え」、「を」と「お」。
当て字と熟字訓: 外国人が「今日」という字に出会い「きょう」と読むと知ったとき戸惑うのだとか。「明日」も読めないよね。
Posted by ブクログ
海外で暮らすと現地語でコミュニケーションとれると、グッと関係が近くなる。その時の気づきがこの薄い本の中に散りばめられていた。何気なく使う母国語への愛情が深まる一冊(笑