【感想・ネタバレ】組長の妻、はじめます。―女ギャング亜弓姐さんの超ワル人生懺悔録―(新潮文庫)のレビュー

\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

Posted by ブクログ

ネタバレ

カテゴリはルポとはちょっと違うかもしれない。
著者が、悪の道を生きてきた女性にその人生を聞き書きしたもの。女性の語り口調で書かれ、研究者目線でページの隅に細かく注釈が入れられている。人がいかにして悪の道へ走って行くのか、ギャングの世界ってどういう価値観で動いているのか、まぁ、興味深いと言えば興味深い。でもちょっと、やっぱり悪すぎるね…社会の迷惑すぎるね…うんざり…こんな人達とは絶対に一生、一ミリたりとも関わりたくないな…としか思えなかった。「関西で知らない人はいない」とか、裏社会で顔が広い、みたいな書き方されてたけど、多くの真面目な一般市民は、よほどのことがない限りこんな人達とは関わらないので、彼らが「顔が広い」とかいうのはあくまでも「狭い裏社会の中で顔が広い」だけなのだと思う。
若いころ一度、車で後ろから追突されて、追突だから100%向こうが悪いのに、降りてくるなり罵声を浴びせかけてきて、「あぁ、世の中にはこういう人種がいるんだな。日本語ではあるけど言葉が通じないし、絶対に関わっちゃダメだ」という教訓を得たことがある。この本の主人公もその手の人で、悪いことをするのになんのためらいもなく、何度警察のお世話になっても反省もなく、麻薬や自動車窃盗を繰り返して生きていく。それでも手下の面倒をよく見て、卑怯なことはせず、プライドを持っていたかのような描き方はやはり許せない。大切な車を盗まれた何百人という被害者がいるのだから、そういうのプライドでもなんでもないし、悪は悪でしかない、私に言わせれば。
そういう意見もあることを百も承知で、裏社会を取材して研究し、本を書く意義は…、それはやはりあるのかな、と思う。私のように、悪は悪だ、自分は関わらない、と決めつけるだけでは社会的に問題の解決に至らないし、悪の側の事情(っていうか)を理解しようと試み、人がなぜ犯罪に走るのか解明し、寄り添おうとする人も必要なのだろう。頑張ってください。

0
2020年06月28日

Posted by ブクログ

犯罪社会学を専門とする廣末登さんが
関西の女ギャングと言われていた亜弓姐さんの話を
聞き書きした人生ルポ

いや~まあ…なんというか…
この亜弓姐さんという方…ワルイってものじゃない
クスリに窃盗に泥棒さんの片棒かつぎに
…とまあなかなかの犯罪歴
でもこれが事実だからこそ
すごい嫌悪感と恐ろしさを感じる

私が一番衝撃的だったのが裁判の話
重い犯罪が事実でも
すご腕の弁護士やら人権を振りかざす弁護士によって
刑なんてとんでもなく軽くなる、時には無罪になるってこと
おいおい…注射器なんてヤク中に返すなよ…
など…つっこみどころ満載…

そうか…こんなに甘い感じなんだな…
とまあ日本の刑法と裁判制度に絶望を感じるわ~
お金でいい弁護士を雇えば全てチャラになる…
生活保護費で犯罪のアジトを作る…
なんだろな~この善良に生きている人たちへの冒涜と言うか、侮辱と言うか…

で、ラストの関係者のインタビュー
「姐さんを尊敬しています!」
「今も憧れる人がいっぱいいます!」
って…
おいおい…自分たちが迷惑かけてる人やら
犯罪に巻き込まれた人にそれ言えるか?

読み終わったあとは絶望でしかなかったかな…
まあそれが今の日本のリアルな姿なんだろな…
って、やっぱり絶望しかないじゃん!!

0
2020年11月21日

購入済み

なんだか。

反省してるとか言いながら、昔は悪かった的な自慢本

0
2020年11月02日

「ノンフィクション」ランキング