【感想・ネタバレ】男社会がしんどい ~痴漢だとか子育てだとか炎上だとか~のレビュー

あらすじ

働けなくて苦しい、働かなきゃいけなくて苦しい…。
保育園不足問題のときも、コロナのときも、国は助けてくれない。

性暴力の裏にも被害者を黙らせる、都合のいい法律があった。

私たちに理不尽を押し付けてくる日本。根深い男社会。

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目次

はじめに

第1章 痴漢犯罪はなぜなくならないのか

第1話 痴漢被害に遭う中学生を放っておく大人たち
第2話 痴漢犯罪がなくならない理由のひとつ
第3話 痴漢はなぜ痴漢をするのか
第4話 「防犯意識が薄い」と責任転嫁される女子高生
第5話 知らずのうちにみんなで痴漢犯罪を伝承させている
第6話 被害者たちの黙る歴史
第7話 「痴漢加害者のほうが大変だ」という凶暴な主張
第8話 明治の女性差別が平成にも残ったまま
第9話 痴漢の頭の中

第2章 女が家事育児する前提で作られた社会

第10話 女性差別なんてあるわけないと思ってた
第11話 どうして女が仕事をやめなきゃいけないの?
第12話 「保育園が足りない問題」の奥に潜むもの
第13話 土の中にいた母たちの時代
第14話 女同士を対立させ根本的な問題から目を逸らせる
第15話 「保育園落ちた日本死ね」の正しさ

第3章 男の利権をつぶすおばさんに仕立て上げられ炎上

第16話 コンビニの成人誌コーナーはおかしい
第17話 女性を虐める性的ジャンルが「健全」とされる男社会
第18話 伝え方を変えてみたら大変なことに
第19話 男社会には伝わらない

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「痴漢」でなぜか、被害者が責められる
「女性が働く」ことをよく思わない人たち
「エロを潰そうとするモンスター」に仕立て上げられ炎上する著者

女性の話に聞く耳を持たない社会――。

★単行本カバー下画像収録★

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#metooのハッシュタグで次々と世界の女性が差別に声をあげる時代になりました。
日本でもSNS上では徐々にフェミニズムな話題があがるようになってきているようですが、現実では触れる機会もなく、実際、そんなにぴんと来ていないという方も多いのではないのでしょうか。
なんと2020年発表された「世界ジェンダー・ギャップ指数」(男女平等ランキング)、日本は153カ国中、121位!!世界的に見てもとても「男性社会」な国なんですね。
ではそれはなぜなのか、わかりやすくマンガで解説してくれているのが本著です。
なぜ痴漢はなくならないのか、なぜ痴漢=冤罪イメージなのか、なぜ「保育園落ちた日本死ね!!!」の書き込みはあんなに話題になったのか、次々と疑問が氷解していきます。
また、日本で差別について声を上げることの難しさが著者の実体験と共に語られており、正直、日本ってそんなに遅れているの!?と考えさせられました…。
この根深い問題、男性女性問わず、ぜひ読んでいただきたいおすすめの1冊です。

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ

書いてくれた頑張りに星を一つ多くつけました。
ありがとう!田房さん!

こんなに痴漢が多いってことは、ほとんどの男性が痴漢の経験があるんじゃないかという疑いを持つことも。
平素は訳知り顔の普通の人の顔してても、実は変態なのでは?と思う瞬間もあります。

痴漢たちの、そのナルシストぶりと客観性のなさが気持ち悪くてうげーです。

2
2022年12月27日

Posted by ブクログ

相変わらず読みやすい。
痴漢の話は自分の経験もあるし、いくつか記事なども読んで痴漢する側の心理なども知ってはいたが、痴漢をされたことがない人、そういう話を聞いたことのない人ならレア事象としか捉えられてないことには驚いた。
痴漢の章では痴漢を取り巻く、社会、警察、弁護士にネットの意見など俯瞰的にみてクソな土壌が出来上がってて、日本社会から痴漢がなくなるにはあと何十年何百年かかるのだろうという気持ちです。
また、夫との会話で、頼れる男としてみてほしいから、自分のほうが知ってる風を装う会話のやり取りも、よく見る男が無知な女に教えてあげるを取らせる構図だな〜〜って。
あと、ジェンダーに関する問題で、女が女を黙らせにくる、こと程ショックが大きいものってないよねと思うのでした、、、
黙って耐えるしかない、その環境に適応していく、いずれ慣れていく、そうしたら楽なのかもしれないけど、本当の意味で楽になっているのかといったら違いますよね。
女が家事育児する前提で作られた社会の章に関しても、そういう社会で育ってきたから女は育児、女には仕事なんてっていう意識が内在化されてしまっていることにはうなずいてしまった。フェミニズムという潮流が盛んになってあれこれとおかしなことに気付いても、知らない間に内在化された意識に誘導されてしまっていることって度々あるよね。
最後の田房さんが声をあげたら炎上しておヒレがついてあらぬ方向に行ってしまった話も、まず声を上げることには勇気がいるし、なにより今後自分の人生に関わってくることもないだろう外野にとやかく言われることのエネルギーの消耗は半端ないので、半年離れたのは賢明な選択だと思ったし、漫画という自分のフィールドで今後も活躍していってほしいと思ったのでした。

2
2020年07月26日

Posted by ブクログ

子育てしていて感じたモヤモヤがわかりやすいイラストでそのまま描かれていて、「私が感じたことはこれこれーー!!」と心の中で絶叫しました。多様性、男女平等など昔より考えさせられるような動きはありますが、言葉の広がりとは矛盾に各家庭ではまだまだ男女平等ではないですし、社会では多様性が浸透していません。育児・家事・親の世話は女がするものしてきた社会に現在はそれにプラス仕事と女性の背負うものがどんどん増えてきています。何故男性はそのままなんでしょうか?私は男児を育てています。今がその革命の時だと思います。是非社会でも革命を起こしてほしいです。まず、正しい性教育・そして、男性の子育て家事教育を真に行わないと、少子化は食い止めれないです。何故、国はそれが分からないのでしょうか。分かっててしないのでしょうか。

1
2025年03月29日

Posted by ブクログ

誰かが感じていることや世の中で報じられることは自分が関与しうる社会で起きていること
誰かの痛みや苦しみはその人自身が感じるものであって評価されるようなものでもない
自分自身が感じている苦しみとは別のものとしてこの本に書かれている苦しみを捉えると、苦しみを訴える内容が伝わってくる

1
2024年04月03日

Posted by ブクログ

そうか!制服着てるとそれが痴漢にとってのアイコン(この人が旬だよ)になっちゃうのか!
だから高校を卒業し、社会人になった後でだとあまり痴漢に合うことが少なくなったのか!と納得。
男の人が若い女性を狙ってする痴漢って、攻略とか趣味?のような感じになってるのかな。
思えばすごい度胸だよな。だから線路に降りて走って逃げるような事がたまにあるのか。頭の中の教育がなってないのもあるが、それはエロ本やAVの作り方が攻撃的な、相手を慮らない勝手な行為にエロスを感じるように導かれた結果なんだろうが。
電車内の痴漢て、日本にしかほとんど無い犯罪。
韓国や日本て、男尊女卑から来てる性犯罪多すぎ。まず政治の世界がじじー達ばかりという老害から変えてかないとダメなのか?罰や刑が軽すぎる。
私はしょっちゅう日本から脱出したくなりますが…。
本中の弁護士の人はこういう人が本当に多いです。仕事放棄としか思えないが、法律がおかしいので、悪気はないんでしょうが。そして警察官も。セカンドレイプのような思いをさせられます。男の人もどんどん痴漢に遭えばいいんだよ。そしたら赤の他人に自分の事を勝手にされる恐怖を味わったら簡単な事を言えなくなる。
海外で外人男に襲われかけた知人男性は、こういう話題には実感を伴って賛同しますよ。

自分の夫や子供へ考え方や対応の仕方(目の前の犯罪を無視しないとか)を出来るだけ教育してくしか無いんでしょうね。そして何かにつけて声を上げるのが大事。うるさいおばさんとして、機会があれば私も自分なりに声を上げています。

1
2022年05月04日

購入済み

わきまえたくなくなる本

森さんの発言からずっとずっとモヤモヤしていました。あの発言自体何度も何度も何度も見てきて既視感がありました。
いつもこんな傷小さいからと、誤魔化してきましたが、チリも積もればで、とても大きな傷になっていたことに気付かされました。
この本は今回のことにとても重なり、感じていたことを否定しなくていいんだ、と気づかされ本当に癒されました。わきまえずに行こう。

1
2021年02月16日

Posted by ブクログ

共感出来るものがたくさんあった。
こういった実録や問題提起はどんどん世に出てほしい。色んな視点から描かれたものが、人々の『知らなかった』を埋めてくれると思う。
男性だからわからないこと、
女性だからわからないこと、
体験したことないからわからないこと、
自分の時代とは違うからわからないこと、
世の中には知らないことやわからないことがたくさんある。
だけど、知らなくても理解しようとしてほしい。
自分とは違う意見があることを知ってほしい。

今の日本はディベートする機会さえ潰している。

1
2022年12月08日

Posted by ブクログ

近年の社会問題や、問題意識を漫画スタイルで濃く表現されていました。“竹スー”がツボ。長い年月を掛けて、人生の先輩たちが声を上げ続けてくれたお陰でゆ~くり、ゆっくり生きやすい改善された世の中になって来たのだなぁと、気付き思い起こすことも幾つか。

1
2021年10月31日

Posted by ブクログ

「男社会」に生きる男。として気付くべきことがある、ということにすら気付けてなかった身としては、大変恥ずかしい限りでした。
そして私はキッカケがあって知れたからわかったこと。をまだ知らないから理解できてない人もたくさんいるのだと思う。そのキッカケになれる大事な1冊。

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2020年10月09日

Posted by ブクログ

私は東京育ちだけど、ほとんど痴漢に遭ったことがないのだが、理由は分からない。
本書にも、「制服を着なくなると一気に減る」とあったので、私服の高校だったせいもあるのかな。

触られたことはないけど、電車とバスで座席やドア横のポジションに囲われるようにされたことはあり、あれは怖かった。

1
2020年06月08日

Posted by ブクログ

痴漢、子育て問題。

そう語られない痴漢の話ですが、えん罪もありますし
その後の展開も時間とられるし…。
結局男女平等と言っても、男社会で
男性有利、な部分は大量に。
でも男性は何故、自分誘われている、と
勘違いしているのでしょうか??
そこもちょっと知りたいです。

1
2022年05月13日

Posted by ブクログ

2021.1.27

エッセイかと思って借りたら漫画だった。
もう、ザクザク刺さりすぎて、その通り過ぎて、こんな社会に生きてるのか…と絶望しかなくて、読むのが本当にしんどかった。
見たくなかった、知りたくなかったことに蓋をして生きてきたけどよく考えたらひどいことっていっぱいある。はぁ、生きることってしんどい…。

でも、ネットとSNSで少しずつ、少しずつ今まで声を上げられなかった人たちが声を上げ始めていることに希望を持ちたい。

私たちの時代はまともな性教育を親からも学校からもしてもらってなくて、これから性教育も、ジェンダーについても、息子にどう教えていけば良いか悩みます。

1
2021年01月27日

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