【感想・ネタバレ】金正恩の実像 世界を翻弄する独裁者のレビュー

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Posted by ブクログ

2020年4月に出版されたもの。
英語から日本語に訳されたものによくあるように、北朝鮮の固有名詞の翻訳に若干の不満がある(「党代表者会」が「党大会」と訳されているが、この2つは大きく違う)。

しかし、本の内容は極めて分かりやすく、楽しんで読めるものとなっている。北朝鮮を専門とする者には既に知っている、または「当たり前」の内容がほとんどではあるが、興味深い点も多々ある。
例えば、著者は脱北者のみならず、金正恩のスイス時代のクラスメートや、亡命した金正男の従妹にも接触している。また、幾度も北朝鮮を訪問して金正恩とプライベートな交流を持った元NBA選手のデニス・ロッドマン氏に同行した人からも話を聞き、北朝鮮の公式の報道からは垣間見ることのできない情報について記している(特にこのバスケットボール選手と金正恩の交流について書かれている11章は興味深い)。

北朝鮮にあまり詳しくない人も楽しんで読め、ある程度知識がある人にも興味深い一冊になっている。

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2020年08月13日

Posted by ブクログ

【この若者と彼が受け継いだ政権は、どうやって下馬評を覆したのだろうか。私はそれを明らかにしたかった。金正恩について知るべきことをすべて知りたかった】(文中より引用)

脱北者やかつて一緒に生活したことがある人物を含めた膨大なインタビューから、金正恩その人は一体何者なのかという問いに答えようと試みた作品著者は、「ワシントン・ポスト」紙の東京支局長を務めたこともあるアンナ・ファイフィールド。訳者は、フリーランス翻訳者の高取芳彦と東京大学教養学部卒の廣幡晴菜。原題は、『The Great Successor: The Divinely Perfect Destiny of Brilliant Comrade Kim Jong Un』。

知っているようで知らない金正恩の幼少期パートが非常に興味深い。日本人寿司職人を友達代わりに過ごした日々や、スイスでの留学模様を関係者の証言からつぶさに浮かび上がらせているところに取材への熱量を感じました。

原題の副題が仰々しくて☆5つ

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2020年06月08日

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