【感想・ネタバレ】P+D BOOKS 私版 京都図絵のレビュー

あらすじ

作家人生の礎(いしずえ)となった地を、随筆と絵で辿る。

『雁の寺』『五番町夕霧楼』『金閣炎上』他、京都を舞台にした水上作品はいかにして生まれたか――。

僅か九歳で京都の寺に預けられた著者が、精神形成期を過ごしたこの地を、《愛憎もつれあって、悲しみも喜びも、吸いこんでいるつめたい土壌の街だけれども、いつまでたっても、この古都は私から消えぬ。》と綴る。

往時を回想しながら六孫王神社、五番町遊廓、今宮神社、相国寺塔頭瑞春院、衣笠山等持院、東山二条産寧坂、千本丸太町、保津峡、嵯峨鳥居本、大原桂徳院と十の地を巡り、自ら絵筆を揮い、街々の景色を描いた挿絵も掲載。

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Posted by ブクログ

昭和初期の著者ゆかりの京都の場所場所が四季折々の風景を通じて描かれる。親戚や小僧として奉公した先の住職、檀家の人々等との思い出も物悲しくも美しい。
現代(と言っても執筆の時点で今から四十年ほど遡るが)と往時の街の変遷もあわせて、興味深く読むことができた。

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2021年03月06日

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