【感想・ネタバレ】証言 貧困女子 助けて! と言えない39人の悲しき理由のレビュー

あらすじ

日本における貧困問題は、圧倒的に女性の問題である。20歳から64歳の単身女性の相対的貧困率(年収122万円以下)は29%。男性のそれは21.1%とその差は歴然としている。単身女性の約3人に1人が月収約10万円での生活を送っていることになる。彼女たちはなぜそのような状況に身を置くことになったのか――。女子大生、派遣OL、公務員、シングルマザーなどの属性、都市部と地方などの違いによる地域性、悪化する単身高齢女性の貧困率などに象徴される年齢による差異など、さまざまな切り口から見えにくい「女性の貧困」を当事者の声も交えてレポートする。監修は『東京貧困女子。』が話題のノンフィクション作家・中村淳彦氏。

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Posted by ブクログ

これは実話なの?と思えるような証言ばかりだった。
色々しんどい。。
学校で教えた方がいい、この本の内容。

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2024年01月16日

Posted by ブクログ

以前も読んできた中村敦彦さんの本です。

女性の貧困問題について書かれた本です。色々なパターンの女性の貧困がルポ形式で書かれています。どれも誰にも起こりうる貧困で読んでいてざわざわしました。特に高齢女子の貧困が本当にまさしくだなぁと思いまして。

間に書かれているコラムもとてもよみごたえがあります。発達障害の方のコラムが本当に身につまされました。おそらく、この貧困女子の中にはちゃんと診断したら発達障害を持っていて支援を受けるべき人たちもいるというのは本当にありうることだなぁと思いました。

衝撃的な内容でしたが、一番最後がいちばん衝撃的でした。女性の貧困はもう底をついた。次は中年男性が対象になるという話が。今まで上位にいた中年男性が貧困に落ちるというのは中々想像つきませんが、そうなったとき女性たちはどうなるのでしょうか。今まで自分たちより上位にいた中年男性にどのような態度をとるのでしょうか。そこを考えると近い将来の話と言えども想像がつかない面も多々あります。ですが、少しでも女性の貧困が周知されますように。そして、現在が本当に底付きで、これ以上女性たちの貧困が進まないことを祈ります。

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2020年07月19日

Posted by ブクログ

「貧困」貧しくて困る

読んでからしばらく経ってしまったので、純粋なレビューではないけど。
貧困は、思ってるよりずっと身近で。
自分ではどうしようもない理由、多くは「親ガチャ」のような生れ落ちた環境の優劣で、「貧困女子」ルートが確定みたいな層。
その層は、意外と厚い。かくいうにこも、そんな層だった。
けど、数十年前だったから、なんとか抜け出せた。
この本でいう「派遣労働者」なるものが、なかったから。

中高年男性の雇用を守るために、女子と若者が切り捨てられた。
その結果の「失われた30年」。日本の競争力は地に落ちたわけ。
てなかんじの、ネガティブサイドの本。偏ってる気もする。

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2025年04月14日

Posted by ブクログ

本当にノンフィクションなのかと疑いたくなるほどの話が散りばめられている。

すべてを鵜呑みにすることはできないが、現実の一端に触れているとは思う。

この本から学べることは沢山ある。

貧困になっても、情報を集めること、見栄を張らないこと、人間関係を大切にすることを諦めてはいけない。

たとえ、それらが難しい状況でも、一気に状況を好転できなくても、少しずつそのときそのときにできる最善を積み重ねていくことが重要だと思った。

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2023年02月23日

Posted by ブクログ

39人の様々な世代の女性たちが、これまでの経過、現在置かれている状況などを証言している。コロナ禍の今、ますます彼女たちは苦しみを強いられているのではないかと予想してしまう。そして娘のことが心配になってきました…。重い気持ちになりましたが、これが現実ということなんですね…。

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2022年08月18日

Posted by ブクログ

本人のせいじゃない?って思う貧困もあれば、親のせいじゃない?って思う貧困もあった。ただほとんどが本人のせいでの貧困だと感じた。胸糞悪い話もあり、イライラすることがあった。しかし、この本を読んでからもしも自分が貧困になってしまったら、と思うことが出来た。自分の生活をしっかり振り返り、真面目に生きていこうと思えた。

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2021年09月29日

Posted by ブクログ

つくづく日本って頑張りつづけないと
生きていけないんだなって思った。

頑張っているのに、生活が
苦しいなんてどうしたらいいのか。
苦しいのは自分のせいみたいな
風潮、他国と比べて
あまりにもそれが強すぎるなと。

大学いくために奨学金もらって
結局奨学金の返済に苦しめられるって…
大学なんて行かなければよかったって
一文がとても切なくなった。

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2020年06月24日

Posted by ブクログ

『東京貧困女子』の著者が監修した一冊。総勢39名の貧困女子による悲痛な独白がまとめられている。
非正規女子、シングルマザー、介護職女子、高齢女性、ネカフェ難民女子、上京女子大生、ブラック企業勤め女子。
彼女たちをとりまく状況はさまざまであれ、みんな総じて貧困に苦しんでいる。
こんなはずじゃなかったのに、と虚ろな目でつぶやく姿が目の前にみえるかのようだった。
本当にズドーンと暗い気持ちになる。
私も今でこそ普通に暮らしているけれど、貧困の落とし穴にはまりかけたタイミングは何度もあったと思う。
親の離婚、突発的な上京、10代での妊娠出産、非正規労働、離婚危機などなど……ふりかえってみると貧困じゃないことが不思議なほどだ。今貧困じゃないのはただ運に恵まれていただけだろう。
でも私はずっと貧困を自分事として恐れている。彼女たちの言葉は、いつかきっと私の言葉になる。今がどれだけ順調であろうと、そんな恐怖をずっと抱えている。

筆者は結びとして、これからの日本では次に中年男性が貧困に陥ると述べている。
自由労働や市場原理主義がすすみ、年功序列は完全に崩壊する。使えない40代後半〜50代男性はどんどんリストラされ、再就職もままならない。
そしてこれまでカラダを売って中年男性から利益の再分配を受けていた女子たちは、次はアジア大国の富裕層の愛人(ラマン)ポジションを狙うようになる。女子小学生たちの夢は「ラマン!」となる。
後進国となるということは、そういうことだ、と。
いやいや本気??と思うけれど、どうなるかはきっとこれからの日本が証明してくれるんだろう。

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2020年09月12日

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