あらすじ
【スタジオジブリの鈴木敏夫プロデューサーに師事し、
『千と千尋の神隠し』『ハウルの動く城』などの作品を支えた
アニメプロデューサー、初のファンタジー小説!】
うまく友達をつくれない少女ピピが迷い込んだ、
ふしぎな「思い出の修理工場」。
そこでピピが出会ったのは、
せっかちで小鬼のようなズッキ、
白ヒゲの親方ジサマ、
朝は少女、昼は大人、夜は老女になる
レディ・ミス・ミセス・マダム……。
ピピは、初めてできた仲間たちとともに、
人間たちから思い出を奪い、工場を閉鎖に追い込もうとする
「黒いエージェント」に立ちむかうが……?
ピピの、勇気の物語が、はじまる。
【読みはじめたら止まらない!】
友情と挫折、仕事と人生。大切な人との別れ……。
十歳の主人公ピピの成長を通して、
生きること、働くこと、人と関わることの素晴らしさを堪能できる、
新たなファンタジー小説が誕生しました!
ミヒャエル・エンデ、『ハリー・ポッター』シリーズ、
スタジオジブリ作品を愛する人、
忘れられない思い出を抱いたすべての人々に、ぜひ読んでいただきたい傑作です。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
時間を忘れて一気読みしてしまいました。一本の映画を観ているかのようでした。思い出を修理する工場、そこで働くキャラクターが魅力的。世界の危機をどう乗り越えていくのか、ラストに向けて解かれていく謎とともに爽快に駆け抜けていく物語がとても面白かったです。映画化しても楽しめそう!
Posted by ブクログ
読んでいて、自然と笑みがこぼれました。
ピピのおじいちゃんに対するひたむきな想い、学びに対する素直な姿勢...読んでいて私も童心を思い出しました。そしてそんなピピがアシトカ工房でみるみる成長していく姿には、とても勇気づけられました。
特にすきな場面は、博物館でご飯を食べる夜、ピピがおじいちゃんとの記憶を思い出した後、顔をあげたら3匹のクマ、ミーシャメーシャムーシャがほほえみながらピピを見ているシーン。柔らかくあたたかい世界がとても素敵でした。
また、会話の中に、生きていく上でためになる、心の支えになりそうな素敵な知恵が散りばめられていました。本当にたくさんあった中で、「人と比べない。」「目の前のことを1つ1つ積み重ねていくうちに幸せはいつの間にか手に入っているもの。」この言葉が私の心に強く残っています。
Posted by ブクログ
タイトルに惹かれて手に取りました。
あっちの世界とこっちの世界を繋ぐ物語。
それぞれの世界は「思い出」で強く結びついており、
その「思い出」が無くなれば、あっちの世界は存在できません。
※あっちとこっちは作中の登場人物の立場による
そんな大切な「思い出」を無くそうとする悪者に立ち向かうお話です。
登場人物それぞれに個性があり、想像を掻き立てられます。
悲しい思い出も、楽しい思い出も、全て美しい思い出に変えることができる。
時間をかけて変わっていく中で、もしかしたら、思い出の修理工場が活躍しているのかもしれません。
Posted by ブクログ
少しハラハラしながら一気読み
「覚えていないのではなく、思い出せないのかもしれないよ」というエルンネの言葉は、銭婆の「1度あったことは忘れないものさ、思い出せないだけで」を意識してるのかなと思ってしまいました。考えすぎかもしれないけど。
Posted by ブクログ
初めは敬語調で進む物語に苦手だな
なんて思いましたが
頭に浮かぶ情景と合わさって
楽しく読むことができました
映像化してほしいな
「幸せというのは、人からうばえるものでも、
誰かをおとしめて手に入るものでもない。
目の前のことを
ひとつひとつつみかさねていくうちに
いつの間にか手に入っているものなのだ。
人をうらやみ、
他人の幸せをうばおうとするものが
いちばん不幸なのだ。」
楽しい思い出も、つらい思い出も
たくさん磨いていきたい
Posted by ブクログ
ファンタジー小説です。
ジブリの世界観が好きでこの本を読みました。
すごく読みやすいです。
主人公には少しモヤモヤしましたが(笑)
映画化してほしいなって思える作品です。
Posted by ブクログ
あっという間に読み終わってしまって少し寂しいくらい。
時折はいる可愛らしい挿絵や、
頁の色をあえて変えられている部分も含め…
素敵な本でした。
歳を重ねるにつれ自己肯定感が低くなっている感覚があって…今このタイミングでこの本に出会えて良かった。
ぜひ映像化されたものを見てみたいです。
Posted by ブクログ
久しぶりのファンタジー。
すらすら読めておもしろかった。
文で情景が浮かんできた。
とくに食べ物はおいしそうな表現だったな。
何が大切なのかを教えてくれる作品。
Posted by ブクログ
主人公ピピを近くで見守っているような感覚になる優しい物語。その中に、仕事の本質、思い出の扱い方、未来との向き合い方など、大切なことが散りばめられている。楽しい思い出も悲しい思い出も、全部ひっくるめて修理する、こんな工場が存在したらと思うと心が暖かくなった。
Posted by ブクログ
うまく友達をつくれない少女ピピが迷い込んだ、
ふしぎな「思い出の修理工場」。
そこでピピが出会ったのは、
せっかちで小鬼のようなズッキ、
白ヒゲの親方ジサマ、
朝は少女、昼は大人、夜は老女になる
レディ・ミス・ミセス・マダム……。
ピピは、初めてできた仲間たちとともに、
人間たちから思い出を奪い、工場を閉鎖に追い込もうとする「黒いエージェント」に立ちむかうが……?
ジブリのプロデューサーが書いた物語。ジブリのファンタジー感と、『モモ』(ミヒャエル・エンデ)を彷彿とさせる世界観があった。
ふりがながないので、児童書ではないけれど、子どもも大人も楽しめるお話だと思う。
その一方で、目の前のことを効率的にこなすことを重視し、過去や未来のことを考えるのを無駄だと切り捨てがちな現代の価値観にメスを入れる鋭さもある。
あちらの世界の風景(修理工場やおもちゃ博物館などの色鮮やかな様子)も、大きな時計塔があるヨーロッパ風なこちらの世界の風景も、実際に見てみたい。ぜひアニメ化してほしい。
Posted by ブクログ
元スタジオジブリアニメプロデューサーが手掛けた作品なだけがあり、優しい世界観だった。
デジタル化が進んでいく今の世界とマッチしている所があり、ファンタジーだが読みやすかった。
思い出というものは忘れて前に進むだけでなく、向き合い、時には経験という財産として抱えながら生きていき、そして次の世代へ繋げることで人の儚さを愛しく思えるのだろうと感じた。
Posted by ブクログ
絵本のような小説
他の方のレビューにもあったように、あらすじはモモと似ています。個人的にはモモよりこちらの方が読みやすかったです。描写が細かく、場面をイメージしながら読めました。子供(中高生)でも楽しんで読めるのではないでしょうか?モモと似ているので展開は想像がついたのですが、ピピと思い出の修理工場が黒い人物達に2度、3度と追い詰められる場面には少しハラハラしました。
工場で修行する場面には仕事をする上で大事なことがいくつか紹介されており、新社会人の方も参考にできる部分があるのではないでしょうか?
Posted by ブクログ
元スタジオジブリのアニメプロデューサーが描く、傷ついた思い出を美しい思い出に変える不思議な修理工場のお話。主人公の10歳の少女・ピピをはじめとする登場人物は、まさにジブリ的でみんなとっても個性的で魅力的。ミヒャエル・エンデの『モモ』を彷彿とさせるファンタジーでした。
この本、ブックデザインがとっても凝っていて素敵。あっちの世界とこっちの世界と描かれている場面によってページが色分けされていて、あっちの世界が描かれるページには地にうすいグリーンの色が入っています。
著者の石井朋彦さんはスタジオジブリで名プロデューサー鈴木敏夫さんから教わったことを『自分を捨てる仕事術』という本にまとめていて、この物語の中でも仕事や人生における心構えや考え方など、印象的な言葉が抜き出し切れないほどいっぱいありました。
「年をかさねるというのはよいものだ。思い出が増えるほど、残された未来が美しく見える。」(396頁)
「幸せというのは…目の前のことをひとつひとつつみかさねていくうちに、いつの間にか手に入っているものなのだ。」(397頁)
Posted by ブクログ
元スタジオジブリ アニメプロデューサー
初のファンタジー小説
ピピの勇気の物語。ジブリの世界観。
映像で観てみたい作品です♪
ピピがおじいちゃんからもらった小さなブリキのロボット「フリット」
おじいちゃん亡き後、大切なフリットをクラスメートに壊されたピピは、異世界の不思議な修理工場で見習いとして働き始める。
ピピの頑張りと成長を見守り、応援しながら、するすると読めました。
子どもでも読みやすい文章だと思います。
装丁も好きですが、個人的に紙質がすごく好き♪
現実世界と異世界で頁の色が分けられているのも良い。
『こわれたものを直せるように、傷ついた思い出も、美しい思い出に変えていける』