【感想・ネタバレ】龍の夫―亡国の神―【特典付】のレビュー

舞台は、数千年に渡って龍の加護を受けてきたとある国。他国からの侵略を受けるも、それを退けて独立を守ってきた国王に、突然龍が「守り神を続けてほしくば、下の王子をよこせ」と言い出します。そのため、国王の弟・軍隊長は国のため、身を龍に捧げることを決意。人の理を超えた存在である龍が、どうして軍隊長を求めるのか――人と龍との、奇妙な結婚生活が始まります。

永遠の命と強大な力を持つ龍。しかし、彼の話す言葉を理解するのは、守護国の王族の血を引く者だけ。永い時を孤独に暮らしてきました。軍隊長と一緒に暮らすことになった龍が最初にしたのは、自分の鱗を軍隊長の体内に埋め込み、外側からも体液を馴染ませて彼の体を、自分の眷属に作り変えていくこと。軍隊長の意志や人権ガン無視のやり口は、さすが龍といったところです。
命を命とも思わない言動を見せたかと思うと、軍隊長のくだけた態度に満面の笑みを浮かべるなど、傲慢な残酷さと屈託の無さを併せ持つ龍。その人外みあふれるギャップにゾワゾワさせられてしまいます!

人間と龍、相容れるはずのない2人ですが、心の内に同じ孤独を抱えていて、その孤独を癒せるのは互いだけということに気付き始めます。人化した龍の肌のぬくもりに軍隊長がやすらぎを感じたり、最初は威厳たっぷりで偉そうにしていた龍が、いつの間にか大型犬のように軍隊長にじゃれつくようになっていたり、ささやかな幸せが刺さること刺さること。骨太なストーリーの中に散りばめられた萌ポイントに殺されないよう要注意です……!

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精神的

確かにBLであってBLではないような……少し物足りないような。だけどお話は好きです

1
2019年11月12日

ネタバレ 購入済み

表紙と違って

もっとガッツリ系の作品だと思っていただけに最初は拍子抜けしたがとても読み応えがあった。
もっと二人の今後が読みたいようなこの作品で完結しているのがいいような、と迷う感じだった。
この先生の作品をもっと読みたい。

0
2021年11月09日

Posted by ブクログ

ネタバレ

この作品を経て、"人外"という存在について改めて考え直しました。そもそも価値観が違うという視点はとても面白く、彼らには性的欲求も恋愛感情もないというのが人外を人外たらしめる要素として色濃く出ているのがこの作品の特徴だと思います。
私たち人間的にみた"エロ"や"恋愛感情"というものはこの作品にはありませんが、二つの魂の関わりはまさに人間たちのいう"家族"の在り方や深い関係として確かに有るのだなと感じました。
途中のシーンで私は(もしかしてこのまま二人(?)で亡命してしまうのかな)と思いましたが、そんなこともなく例え民を騙してでも守りたいという受け(?)の強さが表れたのはとても素敵でした!受けに強い心、強い魂があったからこそ二人は夫婦になれたのだなとしみじみと思います。
この作者さんの今後の作品も楽しみです!

0
2019年11月20日

Posted by ブクログ

ネタバレ

龍が一緒に寝て嬉しがってるのが可愛すぎて不覚にも泣いてしまった。元々長寿の設定なので龍と一緒に生きていくことも違和感がなくてよかった。なによりとにかく龍が可愛い。

0
2020年07月06日

Posted by ブクログ

ネタバレ

戦の続く世界で古くから守護神として崇められる龍と、その加護と呪いにより歴代長寿の存在となった王族の一人として生まれた元第二王子の軍人。

試し読みで少年漫画か青年漫画のような雰囲気が気になり読んでみたら、本当に青年漫画寄りの異種婚BLでした。
人外・婚姻・BLではありますが、龍側に支配と破壊の他は性別意識・性欲などなく『人とは異なる生き物であるが故に人の暮らしに興味を持ってしまった奇特な龍が、比較的自分と近い人間を気に入り伴侶にした』話になっているので、読み手によってはBLに見えない方もいるかもしれないですね。個人的にもかなり中間的だと思います。でもお互いの孤独に寄り添い合うことを決めた好意的な関係がそこにあれば充分よき夫夫と言えます。ありがとうございました。
後日談の完全に日曜日の人間二人暮しな絵面も、本編が夢かと思うほどゆるいですが好きです。
応援店ペーパーは『食べる兄弟とそれを物珍しげに眺める龍』。

0
2020年02月21日

ネタバレ 購入済み

龍×

国王の弟である軍隊長は
昔、敵国から呪いをうけ
国王とは対称に年をとるようになる
龍の逆鱗を埋め込むことによって
体質がだんだん変化していく

絡みはほぼ無く、ストーリー重視でした

2
2019年11月14日

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