【感想・ネタバレ】有栖川有栖の密室大図鑑のレビュー

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Posted by ブクログ

ネタバレ

有栖川有栖氏が古今東西の密室トリックを扱ったミステリについて解説する良質なミステリのブックガイドとなっているが、「図鑑」となっているとおり、イラストレーターの磯田和一氏の力によるところが大きい。

なかなか文章を読んだだけでは密室の状況が想像しづらい作品もある中で、磯田氏が作品を読んで想像の翼を目いっぱい広げて描いた密室現場のイラストが秀逸で、これなくしては本書を語れないだろう。

本書で紹介されている未読の作品群は読みたいと思うが、特に著者が口頭でトリックのネタを聞いた時に「あっ」と声を発したという小森健太朗氏の『ローウェル城の密室』はぜひ読んでみたくなった。どうやら今は絶版のようだが・・・。

それにしても、密室ものの作品を数多く書いている有栖川氏が、ミステリにおいて密室の存在の必然性は必ずしも感じられないというような発言をしているのには苦笑してしまった。

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2019年06月02日

Posted by ブクログ

ネタバレ

【一言で評価】
 ブックガイドとして面白そうに紹介し過ぎ。紹介された本を読んだときに,期待していたほどではなくて,ちょっとがっかりしてしまうのが難点だろう。
【感想】
 海外ミステリ20編と国内ミステリ20編の密室トリックを図入りで紹介するブックガイド。選ばれている作品は,古典と言われるもの中心で,それほど目新しさはない。ネタバレなしで,読みたくなるような紹介をしているのは,さすが有栖川有栖と思う。密室の図解は,それほど面白みを感じなかった。
 紹介されている作品の中から、「十三号独房の問題」が非常に面白そうに感じたので,「世界推理短編傑作集」を読み始めることになった。こういう読書のきっかけになったのは嬉しいところ。実際に読んでみたところ,面白かったが,この本で紹介されたときに期待していたほどではなかった。かなり偶然に頼った物理トリックだったので,やや興ざめてしまったほど。それを上手く,嘘にならないように紹介されていると思う。
 そのほかにも紹介されている海外ミステリから,「妖魔の森の殺人」と「密室の教者」を「世界推理短編傑作集」の1作品として読んだ。本書で紹介されている海外ミステリの中で読んだことがあったのは,「犬のお告げ」,「はだかの太陽」,「ジェミニー・クリケット事件」,「見えないグリーン」の4作品。そうすると7作品は読んだことがあるが,13作品は読んでいない作品ということになる。読んでみたいと思う作品もあるのだが,「十三号独房の問題」,「妖魔の森の殺人」など,面白かったものの,期待が高すぎて,期待ほどではなかったので,二の足を踏んでいる状態である。
 国内作品で読んだことがあるのは「名探偵が多すぎる」,「ホロボの神」,「ローウェル城の密室」,「全てがFになる」の4編。国内ミステリも国外ミステリも古典と呼ばれるものをあまり読んでいない。この本をきっかけにして読んでいきたいところ。とはいえ,「アガサ・クリスティ―完全攻略」を読んだときは,アガサクリスティーの作品を読んでいきたいと思ったが,その後さっぱり読んでいないので…。今回もあまり読まないかもしれない。
 ブックガイドとしては十二分に面白く,まだまだ読まなければならない作品が多いと実感したが,ブックガイドとして面白過ぎて,紹介されている作品を読んだときにちょっとがっかりしてしまうのが欠点といえば欠点。贅沢な悩みではあるが。

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2020年02月10日

Posted by ブクログ

ネタバレ

単行本が出たときに買ったのに、いつの間にかなくしていたこの本、新装版がでたようなので再読。
ミステリ好き、なかでも密室好きには堪らない、古今東西の密室ものの秀作をピックアップし、図解したこの図鑑の魅力は、読んだことのない魅力ある作品に出会えること、図解を見ながら密室トリックへの妄想を膨らませられること。
そして、付箋をいっぱい貼って、読みたい作品が増えていく悦び。あ~人生の残り時間が足りない。

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2019年04月25日

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