【感想・ネタバレ】三つ編みのレビュー

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2024年03月20日

想像以上に良かった。途中、読むのが辛くなる時もあったが、このままで終わるわけがない。この3人の女性たちがなんとか立ち上がるに違いないはず、と思って読み進めた。そのせいもあって、つい先へ先へと読み急ぐ傾向にあった。
インド、イタリア、カナダ。どの国のどの女性も今の私とは程遠い感じもするし、状況は勿論違...続きを読むうが似ている部分もあるのか?と思いながら読んだ。インドの女性の過酷さは、小説の中だけであって欲しいと非現実的に願ってしまう。
途中から三つ編みというタイトルの意味、3人の女性の関連が少しずつ分かってくると、面白みはより増してくる。ここからどんなふうに物語が集結するのか、一気に読み進めたくなった。
希望で終わる小説が好きだ。3人の女性の希望と夢が繋がり、私にも夢とか希望が運ばれてくるみたいな気持ちになれた。

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Posted by ブクログ 2023年12月20日

インド最下層カーストの女性、イタリアの人毛ウイッグ工場を経営する父のもとで働く女性、カナダでパートナー弁護士を目指すシングルマザーの女性。
この3人の不遇な境遇・理不尽な差別・突如降りかかる災難を通して、先の未来に見えるものが問われているかのような小説だった。
特にインドの最下層カーストの生活の描写...続きを読むは生々しくて読むに堪えない箇所もあり、今、自分が置かれている平穏な暮らしが申し訳なくすら思えた。同じ娘を持つ境遇が尚更そう思わせる。生きるだけで精一杯な状況。生きているだけでありがたいと思わなくてはならない状況。私なら生き延びられるだろうか、その選択を迷わず選べるだろうか。(これらは時期として、考えるほどにウクライナやガザをことを思わずにはいられない)

三つ編みをいうタイトルとどのようにマッチしていくのか最初はウイッグ工場ぐらいしか直接的なものが見えずにわからなかったけど、ハッと読み取れることが現れて、読み終えた後にはなんと秀逸な題名なんだ・・・と感動してしまった。

この本は英語でも読んでみたくて原書も入手済み。

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Posted by ブクログ 2023年05月28日

先日、ウクライナのゼレンスキー大統領が平和公園を訪問したことにより、『ちびまる子ちゃん』の放送が中止になりました。すると、『ちびまる子ちゃん見ないと日曜日が終わらない』『楽しみにしている子どもの気持ちも考えて!』なんて声がTwitterにあがったようでネットニュースになっていました。日本って平和だな...続きを読むー、と職場の人たちと笑い合いました。
その後、本書を読んだのですが、ネットニュースを見て苦笑している私自身が、この物語の登場人物たちに『あなたの頭の中も平和ですね』と苦笑されてしまうだろう、と恥ずかしくなりました。
物語の主人公はインド、イタリア、カナダの三人の女性。それぞれの生きる場所で女性であるが故に抑圧され差別されている。中でもインドの章では初めて知ることばかりが書かれていて心が震えるほどの衝撃を受けました。こんなことが同じ地球上で起こっているなんて、俄かには信じられません。
でも、これが紛れもない現実です。恵まれた日々を送っている自分には知り得なかった現実。
カナダの登場人物も、初めは恵まれた側の人間だったのですが、ある日を境に差別される側になります。ここが、本書の優れた点のような気がします。差別される側になることにより初めて自分が今まで知らずに差別していたことに気付く。
そして、三人とも力強く前を向いて進んでいくことを選ぶ。
素晴らしい本に出会えました。何よりも怖いのは知らないことです。私に様々な現実を教えてくれた本。映画化も予定されているようなので、ぜひ観たいと思っています。

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Posted by ブクログ 2023年01月24日

気になっていたコチラの作品。
女性に圧倒的不利な社会で逆境に立ち向かう3人の女性が世界を舞台に、交互に綴られています。
「インド」不可触民の母親
「カナダ」毛髪加工会社で働く女性
「カナダ」シングルマザーの女弁護士

壮絶な現実。女性蔑視や身分制度による差別は、人の尊厳どころか命をも簡単に奪ってしま...続きを読むう。
特にインドが壮絶。こんなにも人権無視で非道な行いが罷り通っているなんて…。読んでいて悔しいし怒りが渦巻いた。

自分の置かれた境遇に抗い、自分の手で未来をつかもうと奮闘する3人の女性の姿を祈るように追い続けました。
どんな状況であっても諦めない3人の女性が逞しい。
「髪」で繋がる展開とラストは希望を感じられて良かった。勇気をもらえる作品。
まずは「知ること」から。そして感じて「考えること」。
続編「あなたの教室」も読みたい。

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Posted by ブクログ 2023年01月11日

様々な状況下で追い詰められている女性たち。
それぞれが狭い世界で苦しんでいるのだが、外に目を向け、踏み出すことで扉が開かれていく。
他国に依存するのはよくないという論調が強まる中で、世界がつながっているって素晴らしいと感じられる物語だった。

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Posted by ブクログ 2023年01月06日

インド、イタリア、カナダに住む3人の女性の物語を三つ編みのように交互に語っていく形で進む。

一見3者は交わらないかのように思えたけど、最後には「髪」を通じてつながっていく。

特にインドのスミタ・ラリータのようなダリット(不可触民)の生活や現状がかなり酷く目を覆いたくなる。結婚したら全ては夫のもの...続きを読む、夫が死ねばその妻の人生も終わる。妻は夫の所有物。スミタの仕事は素手で糞尿をかき集め回収する仕事…など。

カナダでは、ダブルスタンダードの男性的能力主義に追い詰められていくサラが書かれ、イタリアでは父の事業を立て直そうとするジュリアが家父長主義や女性へのバイアスにぶつかり、より自分に置き換えて共感もしやすい。

作者のコメントで、彼女らは「男」に対してではなく、「社会」に立ち向かって闘っているというものがあって確かにと思った。現実世界では女vs男のように単純な構造ではなく、男性女性関わらず影響される固定概念に立ち向かわないといけない。


スミタの住むインドよりも、日本の方がジェンダーギャップ指数では劣っているというのは驚き…

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Posted by ブクログ 2022年11月17日

インド、イタリア、カナダ、3つの国で、年齢も立場も異なる3人の女性が、意志を貫く様子に、希望が編まれる物語。
結末の後に心配がないわけではないけど、それでも明るい未来を予感させる結びが爽快。
物語の描く、直接連帯できるだけじゃない、離れていても相手を知らなくても繋がっている可能性…本当に素敵。
解説...続きを読むもすごく良い。
ジェンダーギャップ指数を切り口に、作中の各国の事情や、フランスでこの物語がヒットした背景、日本が舞台になっていたら…という仮定の鋭さに、現実に目を背けない物語同様の真摯さを感じる。
解説で紹介されてたフランスの書評群がどれも詩的だ。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2022年06月04日

インド、イタリア、カナダの女性たちが髪で繋がる。フェミニズム本と言えるけどお話としても面白い。気軽に読めるし勧めやすい。
各国で女性が置かれている状況がよくわかる。東京に近いのはカナダかな。キャリアを続けるために時には命を削って食らいつくしかない。インドに比べたらマシだけど、先進国の女性も大変なんだ...続きを読むよ。

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Posted by ブクログ 2022年03月31日

髪と女性という共通項のもと、3人の登場人物について書かれている。絡み合う彼らの思いや情熱に自分の気持ちを徐々にのせていって、あっという間に読み終えてしまった。

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Posted by ブクログ 2022年03月23日

苦難に直面する3人の女性の人生を、三つ編みを
編むように交差させながら物語っている。
文章の簡潔さゆえ映像がすぐさまイメージできるのが良い。
置かれた境遇から立ち上がって前へ進もうとする
3人の姿に共感を覚えた。
ヴィシュヌ神に捧げられた髪がイタリアを経て
遠くカナダのモントリオールへ届けられた時、...続きを読むこの物語は繋がっていたのだなと実感した。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2022年03月21日

スミタの勇気がとにかくすごい!
そして信仰とは何かを考えさせる。
3つの物語が最後に合わさる構成も良い。まさか、こんなふうに繋がるとは!世界中の頑張る女性たちに幸あれ!

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2022年03月10日

それぞれ置かれた苦しい状況の中で、女性たちが立ち上がっていく姿はかっこよかった。最後に近づけば近づくほど、力強さを増していく3人の女性の姿は清々しい。

主食はネズミで、罪を犯した男性を罰するのに女性が強姦され、毎年二百万人の女性が犠牲になり命を落とすという、インドのダリットの待遇は耳を塞ぎたくなる...続きを読む過酷さで、やるせなさと同時に怒りさえ覚えた。

「フェミニズム」と聞くと「女性」の権利が強調され、男性(社会)が悪と捉えられがちだが、女性と男性の対立構造のない世界でストーリーが展開するこの作品を読んで (男性はむしろ味方として描かれていて、著者はスマートだな〜としみじみ思った。
)、女性の地位向上を願いつつ、お互いを一個人として尊重し合う姿勢が大切なんだと感じた。

改めて「女性(男性)だから」と性別が強調されない社会に早くなったら良いなと思う。

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Posted by ブクログ 2022年01月06日

国も年代も違う3人の女性。置かれた状況は全く違う。それでも女性としてそれぞれ闘うものがある。それぞれしんどい。それでも現実。自分の力で希望をぐいっと引き寄せる。力になってくれる人もいるから。女性の現実だけど味方になる男性の存在もあった。もはや女性男性の問題ではないのかもしれない。個人個人はそこを既に...続きを読む超えている。問題なのは社会。社会が苦しめているんだろうね。「髪」を通して遠く交差する3人の女性。しなやかに。

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購入済み

今年1番の小説

2020年12月24日

今年はコロナで自宅にいる時間が多かったので、外国文学を読み漁っていました。
読んだ後の清々しい気分はこの三つ編みが1番良かった!後書きに書いてあって印象的だったのが、著者の出身国のフランスの男性の育児休暇について。「男性にも子供を育て幸せな時間を過ごす権利がある」 日本とは違いますよね。是非とも...続きを読む日本の新米お父さんにも幸せな子育て時間を新米ママと共有してもらいたい

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Posted by ブクログ 2024年05月03日

髪がキーになる話だけど、三つ編みとは3人の登場人物の人生が交錯する象徴でもあると感じた。最終的にはうまくまとまって終話するけど、実世界はもっとシビアと思う。
サラが置かれている状況が自分の身にもつまされたが、インド人のスミカの過酷な人生がとても衝撃だった。めざましく発展してるインドだけど女性が虐げら...続きを読むれてる現状はいかにしたら解決されるのだろうか。日本はそれに比べたら恵まれているのかもしれないが世界的には時代遅れの風潮に支配されているような気がする。たまに外国人作家の本を読むとガーンと頭を殴られたような気付きや価値観の違いを感じることが多い。

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Posted by ブクログ 2023年10月08日

インド北部の母スミタと小1娘ラリータ、イタリア南部シチリア島パレルモの20代女性ジュリアとターバンを巻いたインドからの移民男性、カナダ東部モントリオールの敏腕弁護士、3児の母親サラの3つの土地で別々に生活する登場人物女性が三つ編みのように絡みあっていく。それぞれの厳しい現実と粘り強く向き合っていく様...続きを読む子が精緻に描かれていて、読後感は冬のケベックの気候に温かさをもたらす。インドでのストーリーとジュリアの恋人の人物描写がエキゾチックにかつ誇張されて描かれているように感じた。インド出身の人に読後感を聞いてみたい。

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Posted by ブクログ 2023年08月29日

全く異なる背景を持つ三人の主人公が最後に繋がってスッキリはしたものの、やはり想いを馳せるのはインドの親子( ; ; )それぞれの女性の精神力の強さ。それに比べてミジンコレベルな私、退場〜!

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Posted by ブクログ 2023年05月09日

女性の立場ってなんなんだろってすごい考えさせらる。

タイトルでもある三つ編みがなにを意味するのか知った時のビビッと来た感じはもう堪んない!

ぜひみんなに読んで欲しい、女性問題ってどこまでも深く辛いものが付き物。

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Posted by ブクログ 2023年02月20日

理不尽なこと、生きるために様々な困難・差別と闘っている女性たち。見えない誰かとの「糸」。
強く生きよう。生きるために闘う勇気を持とう。
そう思える本でした。

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Posted by ブクログ 2023年02月13日

三人の女性が「髪」繋がりで物語が紡がれていく。さまざまな状況下でそれぞれの女性が力強く生きている。
勇気がもらえるストーリー。

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Posted by ブクログ 2022年12月17日

生まれも育ちも歩んできた人生も全く異なる3人の女性が、物語が進むにつれて三つ編みのように交わっていく様子が面白かった。宗教的な抑圧についても初めて知る実態があった。私も彼女達のように強く前向きに生きる、エネルギッシュな女性になりたい。

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Posted by ブクログ 2022年11月09日

中盤まで、インドにおいて不可触民や女性が置かれる過酷な状況や、病を押してこれまでどおりキャリアを貫く女性弁護士の孤独な奮闘ぶり、病があることを知ったときの職場からの排斥に、我が身のことのように絶望や憤り、恐ろしさを感じた。

ジュリアが初めてインド人の髪の毛でかつらを作ったときに感じた誇らしさを、サ...続きを読むラもまた感じたシーン、サラが再起に向けて立ち上がるシーンではぽろぽろと涙がこぼれた。

読み終わって、温かく励まされたかのように感じた。
けれど、少し時間が経って考えてみると、スミタがいくら強い女性でも、インド社会における不可触民や女性の扱いは簡単には変わらないのだろう。物語の後のスミタとラリータがどんな風に生きていくのか、少しの不安がある。

カマルとジュリアの関係性はとっても素敵だったなあ。

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Posted by ブクログ 2022年11月09日

3人の、年齢も、住む国も、境遇も、全てが違う女性の、それぞれの物語。困難を踏み越えようとする3人の物語が、三つ編みのように交互に編まれて、お互いがそれと知らずに微かにつながる。ハッピーエンドが待っているとは言い切れないけれど、何もせずにただそこに居続けることをせず、自分の足で踏み出したことで見える希...続きを読む望はある。
インドでダリッドとして生まれたスミタの物語が、ひときわ強い印象。

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Posted by ブクログ 2022年09月20日

2019年の夏、名古屋では「あいちトリエンナーレ」という芸術祭が開催されていた。
開催初日に行きたかったんだけど、ちょっと抜けられない所用があって行けなくて、でも絶対これは早くいかないと見れなくなると思った企画展があって、昼休憩中にスマホニュースを見たらやっぱり「表現の不自由展」は早々にクローズしそ...続きを読むうな気配だった。

渦中の平和の少女像に紙袋をかぶせた人がいるという報道を見た。なぜそんなに敵視をむきだしにするのか。女の頭に紙袋をかぶせるなんて、暴力そのもの。直感でわかる。すごくその少女像が見たいと思った。安い航空券とホテルを探して、3日後とかそれくらいに私はソウルにいた。

弘大の戦争と女性の戦争博物館に、少女像があった。思ったよりもちいさくて、ちょこんと座っていた。ぱつんと切り揃えられたおかっぱと前髪の幼い印象だけど、だけどきっと実際はもう少しお姉さんな年齢の女の子、といったところか。横に空席の椅子があって、連帯を示すために腰掛けることができる。本当は座りたかったけど、一人だったから恥ずかしくて、かばんに入れていた「三つ編み」を置いた。

「三つ編み」は、理不尽なシステムと自分を縛る運命を前に、インド、イタリア、カナダの3人の女性が髪を介在して、人生を前に進める話。不可触民の母娘の信仰心に胸を打たれる。母の娘に対する愛情が強い。夫に嘘をついてでも、もう二度と会えないとわかっていても、土地に残した彼がどんな仕打ちに合うかわかっても、母は自分のような思いを娘にさせたくなかった。それは、不可触民であることに加えて女であることで二重に苦しんでいたからだろう。搾取されて屈辱を味わっても、「こんなめにあわされるのは不当だ」という怒りが消えないところが印象的。怒りって、飼いならされると消えるんだよね。いつまでも持っているとしんどいから。怒っても伝わらないから。

傾いた家業を救うために望まない結婚を強いられそうになるイタリアの女性。家族で助け合うって、そういうことなの?韓国のこの少女も、家族のため、地域のため、といって供出されたのだろう。植民地支配されている国の家父長制社会で、女にどれだけ自己決定権があっただろうか。男性性を抑圧された植民地の男たちに、従属的な立場に置かれた植民地の女たち。軍隊という超暴力的な装置に抑圧され続ける宗主国の兵隊が、彼女らを丁寧に扱えたはずがない。自分が宗主国の男から受けた屈辱を、植民地の男に話せるか。痛みを共有して一緒に怒ってくれると思えないから、責められるだろう無視されるだろう、結局モノ扱いされて自分がもう一度傷つくとわかっているから、口をつぐんだのだろうと想像する。

2017年の夏にフランスでベストセラーになったこの本の女性は黙らない。70年を超えて女性たちが声を上げていて、でも日本では少女像はいまだに紙袋をかぶせられていて、何なんだいったい。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2022年06月05日

【国も境遇も違う3人の女性のそれぞれの人生が、
髪をモチーフに交差し、結び付いていく】

題名の『三つ編み』とはそういう意味だったのかと納得。
3人の女性…スミタ・ジュリア・サラ…それぞれ生き方は違えど、過酷な状況からの立ち上がりを描く。
スミタの物語に関しては特に、目を覆いたくなるような過酷さで、...続きを読む読むのが辛かった。
インドの階級って本当にこんななの?と衝撃的過ぎて…。

しかし最終的にラストは、良い方向へ向かうのでほっとする。
というか、この女性たちはみな、とても強い。
前向きで未来に確信を持っている。
(明日から新しい人生が始まる:スミタ)
(未来はいま、この手の中にある:ジュリア)
(前の人生は偽りだった。この人生は真実となる:サラ)
力強い言葉たちと揺るがぬ思い。
決してあきらめない彼女たちが本当に勇ましく、魅力的であり、自分も前向きになれる気がした。

1つの髪を元に彼女たちは新たな強さを引き出し、その髪を元にそっと繋がっている3人の女性たち。
素晴らしい物語だった。

(あとがき・解説もかなり参考になった。)

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Posted by ブクログ 2022年04月11日

あまり繋がりのない人生を歩んでいる3人が「髪」を通じてつながるとても丁寧に描かれた作品。
あっという間に読み終わった。
ダリットについて改めて学ぶ勉強になりました。

どんな生き方でも悩みはあるし、女性という共通項での生きづらさというテーマにもとても共感できた。
私も改めて自分らしく頑張ろうと思える...続きを読む作品。

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Posted by ブクログ 2021年12月29日

闘うフェミニズム小説。
自分の周りでは想像できない文化や環境。
そんな中で人生に立ち向かう姿勢に勇気づけられた。

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Posted by ブクログ 2021年12月02日

三人三様の、境遇も状況も年齢、国籍、人種、何もかも異なる女性たち。けれど、女性として三人共に、生きづらさを抱えてそれぞれに闘う。タイトルは、物語の構成、テーマ、ラスト、全てに絡んでいる。
女性の生き方を、深く深く考えさせられる。大きなテーマは差別だと感じる。

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Posted by ブクログ 2023年05月21日

女性が抱える問題をテーマにして立場の違う三者から照らした小説。存在を軽んじられている彼女たちを見て心が痛くなると同時に自分にも何処か身に覚えのあるところが多々。
その中で一際女性の扱いが酷かったインド。しかし、あとがきで日本のジェンダーギャップはインドよりもランキングが低いとあって驚いた。
テーマは...続きを読む壮大で重要なものなのに、文に力がない気も。資料のように淡々とした文章で、元からこういう文体なのか翻訳のせいなのか気になる。

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Posted by ブクログ 2023年03月12日

小説としては、けしてつまらなくはないが、正直普通。だけど、テーマのわかりやすさとこのくらいの分量が広めるのに適しているのだろう。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2022年01月25日

カースト制度の底辺の生業から逃れようとする様子、男社会で歯を食いしばり、癌と闘う様子は苦しくなるくらい克明に描写されていた。
イタリアの主人公だけ、他の2人と比較するとやや夢物語のような印象は受けた。
三つの人生が重なりながら進むため、苦しい描写がある中でも軽やかに読めたように感じる。
お腹の中を蝶...続きを読むが羽ばたいている…というようなフレンチらしい独特の比喩表現も楽しめた。

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