【感想・ネタバレ】河原町ルヴォワールのレビュー

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Posted by ブクログ

ネタバレ

すごくよかったなー。丸太町の伏線が4巻目で生きたり、もう顔馴染みのように感じられる主人公たちが仲間割れしているのかと思ったら最後に大団結するし。何より、落花のどんでん返しが素晴らしい。
虚を実にするという特性があるから、どんでん返しが起きることを否定して否定して、否定尽くした先のどんでんがえし、素晴らしかった。
そして何より、メタなギミック。黄昏卿を2巻ではファンタジーな存在なのかと思わせておいて、その伏線を活かした二つのそうりゅうえ!すばらしかったなー。
撫子と論語の恋、三巻で終わったのもよかったし、この巻で再開したのもよかった。流の劣等感ややるせなさにはいつも共感するし。

再読。やっぱり自分は流だなーと思った。全てを把握できなくたって、部分的に突出して戦うことはできる。

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2017年07月08日

Posted by ブクログ

ネタバレ

結果、シリーズを纏め上げる最終巻としてふさわしい傑作に仕上がっていると思う。
構造としての様式美を優先するあまりか、中盤までは各登場人物の台詞回しが、過去3作において確立されたキャラクターの枠をなんだか少しはみ出しているような印象もあったのだが、すべてが閉じた後で改めて感じるのは、そのような些末な違和を吹き飛ばしてしまう充足だった。

途中、いくつも示されていたはずの伏線から思い至ることのなかった自らの不明を恥じるべきかもしれないが、スケールの大きな双鴉の計と称すべき、今作の根幹を為す仕掛けには充分楽しませてもらい、素直に脱帽する。
これまでの今シリーズにおいては、お世辞にもフェアとは言えない、著者を神とする独特なミステリーワールドが構築されていた(そしてそれが魅力でもあった)と個人的には感じているのだが、最終作のここにきてようやく真っ向から正攻法でブチかますトリックを仕掛けてくれた、という印象だ。

最後も美しく締められているが、あれ、実は主人公ってこの2人だったの?

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2016年09月16日

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