あらすじ
「私たちが新たな道具をつくったのではない。新たな道具が私たちをつくり出したのだ」
デジタル機器によって、人間はどう変わっていくのか?
AI、ロボット、スマホ、ウェブ、生物学、哲学、歴史、経済学……オックスフォード大学教授を務める英国トップクラスの人工知能研究者らが、膨大な知見から描き出す!
▼最高峰の研究者らが挑む「知」の冒険▼
生まれたときから検索ツールに囲まれている世代にとって必要なスキルは、それ以前の世代とはまったく違う。
これまで最重要だとされてきた「記憶力」の意味は以前より薄くなり、IT機器が「外部の脳」のような役割を果たす。
人類の重要なサバイバルスキルのひとつだった「方向感覚」も備わっていない人間が増えていく。
そのような「デジタルなサル(デジタル・エイプ)」が多数派となり、テクノロジーがいっそう進化した時代。
そこには一体、どんな「問題」と「可能性」が存在するのか?
「世界最高峰の知性」が予測する、人類の未来。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
現代のサルは「知能の加速装置」を体の外に作った。
「ジャングルに住む大きなケモノ」=GAFAのような大企業が背後に忍び寄っている。
エリートとマシンによる危機
予期しないクラッシュの危機
外部からの意図的な攻撃の危機
今、ここから、の解放
調理により、消化に費やすエネルギーを脳に
遺伝よりも文化による情報伝達
人類の遺伝的進化は終わった。
ソーシャルマシン
ウィキペディア、Facebook
参加者が提供した情報と労力
能力の拡張
スマートスピーカー、音声認識、ロボット
倫理問題なく要求を実現する
Googleの1/3の活動はアイルランド。
税率はわずか0.2%。
リンクの多さを優先して検索するアルゴリズム
ロボット化で残っている労働者の賃金が上昇、
それで生み出される需要で生産量が増加、
さらに賃金上昇。
工業製品以外も工業製品単価以上に料金が上がる。
絶対必要な職業は多くない。
海外シフトされた仕事はロボット化される。
デジタルな権利を持たねばならない。
Posted by ブクログ
「初期人類と、同系統のすべての哺乳類とを決定的に分けるのは、「道具の使用」である」という。
その人類が、近年さらに新しい道具を得た - 様々なデジタルツールだ。その道具は「スーパーチャージャー」として働く。著者は本書で、このスーパーチャージャーによって「今後100年間でどのように変わるかを詳しく見てみよう」というのである。
言っていることはおかしなことではないのだが、いずれも浅い印象。ジュリアン・ジェインズ、リチャード・ドーキンス、ダニエル・デネット、などの名前を出すが、浅い使い方しかできていない。ハイテク進化による将来像を描かせるとよくこうなりがちなのかもしれない。シンギュラリティやAIによる職業が置換されるという煽るような世の流言については、そんなわけはないと反論するのだが、それはそれとして代わりに立たせる論理が「われわれはデジタル・エイプ」では少し不満が残る。
タイトルに惹かれて買い、最後まで読んだが、ピンと来なかった。