【感想・ネタバレ】イントロの法則80’s 沢田研二から大滝詠一までのレビュー

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Posted by ブクログ

ネタバレ

著者が選ぶ80年代歌謡曲を代表する名イントロ40。TOKIO、スニぶ、ルビ指、Roma止ま、夏扉、夏ナン。分かるのもあるけど目次を読んだ時点で「んんんーーーなんか合わない気がする」
勿論並んでるのは名イントロだけど聖子2、優1、ジュリー2、トシ1、マッチ1、少年1、由貴1。何?ソニーとサンミュとジャニーズに忖度っていうか弱み握られてる?なんか昔の「歌謡曲ベストヒット!」ってCD見たら全部ナベプロやんけってのを思い出すんだけど。大丈夫かね。君。80年代イントロで「スロモ」「ゆれ湘」「北ウイ」「秋そば」入ってないのはシンプルに謎なんだけど。おニャンコのじゃあねってアンタ。

4曲目。プリプリ「ダイヤモンド」
著者が子供の頃「ベースとドラムがうますぎないか」と驚嘆してから数十年。2013年4月に有名なバックミュージシャンであるベーシストとドラマーが「実は僕たちプリプリで」と影武者発言。 
へー初めて聞いた。

10曲終わって70年代のベスト20。
1位恋の弱み。なーるほど。なるほどね。まぁイントロもそうだけどなんせ曲がいい。
2位異邦人。そりゃそう。これは好き嫌いがあっても3位以内は当然。
で。。尾崎キャン百恵ピンク沢田オングetc。
。。。。え?「木綿ハン」「思秋期」は?自身が管楽器偏重があるとは自白してるけどいくら何でもこれ70年代イントロ20のうちに入らないなんてことあります?2曲目(13ページ)冬のオペラグラスを見逃してあげたことを後悔。あそこで逮捕(読むの止める)べきだったか。

12曲目。デカメロン伝説。
11曲目の鈴木雅之「ガラ消え夏」で姿がチラッと見えて、あっあの人では?と思ってたらここで著者のセンスの良さっていうか私との波長が再会。しばらくぶり、元気だった?
「空前絶後の口ギター(ワカチコ)と階名イントロ」
売上も順位もパッとしなかった曲、当の少年隊からしてみれば「デビューまであれだけ引っ張ってデビュー曲めちゃくちゃ良かったのにコレ?」と思っただけろうけどイントロランキングには相応しい曲。同じワーナーの明菜は腹抱えて笑ってたかも知んないけど。

13曲 青珊
ミファミミファソ からの高い歌い出しド
「夏、来るべき恋愛、少女、才能、センス、駆け上がる人気、あれやこれやを全て詰め込んだ6小節(10秒)」 はい。覚えました。使います。

14曲 マイレボ
「デジタルでどこをとっても新しいのに懐かしい」
こちらも覚えました。
それもそのはず、このイントロで使われているコード進行は個性的で複雑、「人混みに流されて変わっていく私を」「君を抱いていいの好きになってもいいの」と同じだそうだ。(私には全く分からないです)つまり「デジタルな音で鳴らすアナログセンチメンタリズム」曲は小室、編曲は大村雅朗。
ゆったりした開始から突如「頬杖ついていた」で階段を転げ落ちるようなスピードとある。
ファンには申し訳ないけどもしこれが渡辺美里以外の人が歌ってたらめちゃくちゃ好きな歌だと思う。名曲。  

16曲 じゃあね
おニャン子と侮るなかれ。良質なポップス、ピンモーツァ複雑進行、ミアモ大人のメロディのアンチテーゼ。おニャ9作最高売上。フジパシフックミュージック会長日本音楽界のドン浅妻一郎が好きな歌。
侮っちゃいないけどこれが「イントロベスト40」とは恐れ入る。売上最高は人気うなぎのぼりの中の初の卒業だったからですよね。

17曲 ギザ子守
「シドッドッドッドッミードッ」確かにまぁこれはそう。そこから続く五七調かつ横浜銀蝿虎舞竜的ツッパリ歌詞。コミックソングのような(高杢は芹澤がピアノで弾いた際、小林旭の自動車ショーにしか聞こえず「師匠何やってんの」と思ったと回顧している。)チェック衣装の可愛いメンバー。
全てバラバラがいいと。なるほど。
なるほどなんだけどこの本ってイントロのランキングだよね?

20曲 Roma止ま
「ミッミッミッミッミドドラッレッソミー」
編曲は船山基紀。大先輩筒美京平初対面「僕のこと嫌いでしょ?」と言われて始まった関係。
レコーディングでは筒美京平もその弟の渡辺忠孝Dもこのイントロが気に入らないらしい。「やっぱこういうのは船山君じゃないな」「こういうのは大村君が上手いんだよ」船山本人の後ろで話す。船山も「変えましょうか」と。筒美「うん、変えて」
そこで亡くなった笠ちゃんとベースのナベが「僕たちこれがいい」と言う。筒美「あそう?じゃあこれで」 結果は50万枚越。レコード大賞編曲賞。
良かったね船山さん。

21曲 抱きTonight
筒美船山。「Roma止ま」から「仮面舞踏」「ツイノっ」「WAKU」「ABC」ときてコレ。筆者曰くRoma止まあたりのピコピコデジタルはなりを潜めデジタルプラットホームにアナログホーンが乗ってるとのこと。アナログホーンは筒美京平の第一次全盛期(ブルヨコ、また逢う)であり、一周回って80年代に持ってきてると。
で。イントロ。
後半TellMeのところでコードに歌詞を乗っけてる。その音は「シーラッシラッラシーラ」でありイントロのホーンは「ファーミッファミッミファーミ」4つ高くハモってる。
またこの曲に関してはいつも馬鹿にされるトシちゃんの歌唱力が全く気にならない、つまりキー設定や音列に工夫が重ねられてるのだとも。
なんだよ、いい本だなこれ。

25曲 卒業
39万枚を超えた菊池桃子、26万枚の斉藤由貴。当時の売上は桃子の圧勝。でも現在に残るのは斉藤由貴の方。
あんまり意識したことなかったけどこのイントロは「春」「卒業」「儚さ」「無垢」だけではなく斉藤由貴自身を彷彿とさせるものですよね。うん。
編曲者とレコード会社担当はかなり綿密に「この学校はどんな学校か」を話し合ったらしく、レコ担は自身の出身校、長崎の地方公立を事細かに説明したらしい。
筆者曰く「桃子は都会の私立校、由貴は地方公立。今広く支持されるのは心象風景の共感なのかも。」
で話変わって。
斉藤由貴のデビューに際し吹き込んだデモ。
悪女、時かけ、夏扉、スイメモ、待つわ。
異色なのは悪女と夏扉か。にしても悪女を歌わせるあたり、デビュー前に斉藤由貴の本性に気づいた奴がいるな。

90年代。んー。どれもなぁ。
納得はズルい女くらいかな。
てか曲がどれも小粒。

33曲 夏ナン
バンド「四人囃子」の茂木が早見優を、佐久間がキョンキョン(真っ赤な女の子)を。(作曲はともに筒美京平)イントロの出来上がりは夏色ナンシーが勝ち。佐久間は負けを認めプロデューサーとして開花していく。
真っ赤な女の子の歌詞は康珍化と秋元康コンペ。負けて秋元はB面に。秋元は負けを認めそこから開花していく。
出来すぎてない?話 でも事実ってこんなもんかもね。

36曲 ワインレッド
「湿り気」「ニューミュージックの顔をしながら地方場末のスナックにも似つかわしい(翌年の桃色吐息も同じく)」わーかーるー。2曲ともサウンドは都会的、なのにメロディはスナックの起毛が完全に寝てしまったベルベット椅子の感触がする。うっすら濡れてる?え?気のせい?前の客の汗?
まぁいいけど。
ニューミュージックの作家陣を引き連れて歌謡曲を歌う聖子。ニューミュージックに席を置きながらコントまでやる桑田佳祐。どんどん曖昧になり融合していく中のこの歌。なるほどね。

40曲 君天然
「音の洪水」
大瀧詠一はあんまり知らないけれど、短いエピソードで十分に惹かれてしまった。サインのくだりとこの曲を最後に持ってきてるのがいい。私のような老人にはこういう分かりやすい「人の情」が刺さりやすいしね。でも好きな痛み。安い感傷に浸って何が悪いんですか?こちとらもう視界に入るのは過去しかないんですから。キリッ。
思秋期を木綿のハンカチーフをスローモーションをゆれて湘南を北ウィングを秋からもそばにいてをpickup しなかったことを許そう。(但し2回はないぞ

ここで終わりたかったんだけどJ-POPの「翼広げすぎ、瞳閉じすぎ、君の名を呼びすぎ、会いたくて会えなさ過ぎ、桜舞いすぎ」85年以降の「翼、扉、桜、夢、季節、奇跡、永遠、言葉、宝物、エール、強がり、弱虫、大丈夫、受け止める、ありがとう、歩き出そう、大切な日々」は草。
てか「絆」はないのね。

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2024年05月11日

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