あらすじ
連続量と考えられていたエネルギーにも最小単位があった! プランクは空洞輻射で量子の概念に至り、アインシュタインは光量子、ボーアは水素原子の量子論、ド・ブロイは物質波、ハイゼンベルクは行列力学を創出した。先の見えない道を、創造者たちはどのように探りつつ歩いたのだろう。彼らの多くと直接に交流し、その物理的核心を洞察しえた著者ならではの本格的な量子論史。理論形成の過程を唱導した物理的イメージや、他の研究者の成果との意外な関係にも論が及ぶ。学習者には量子論の全体イメージを、研究者には理論探求の醍醐味を生き生きと伝える定評ある名著。
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Posted by ブクログ
500ページを超える労作で、数式も随所に出てくる学術的な書籍で、入門書、教養書ではない。江沢洋著『量子力学Ⅰ・Ⅱ』等を学んでいたが、そこで出てきた量子力学的な概念が提出された背景を深く知ることができた。教科書では天下り的に出てくることが、いかに理論的、実験的限界と格闘する中で生まれたのか。
多粒子系、場の量子論、相対論的量子力学はこれからの学びが楽しみだ。