あらすじ
哲学は断じて浮世離れした学問などではない。これこそ、現実と切結び、それを新たなまなざしでとらえかえすための最高の道具なのだ。ニーチェの思想“パースペクティズム”を軸にして、私たちが一見自明に思っている「文化」のあり方、「わたし」の存在を徹底して問い直す。世界が生成する有様を描きながらも、なぜ多くの哲学が「絶対の罠」に取り込まれていったのかもあわせて論じる。新しいタイプの哲学入門書。
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Posted by ブクログ
貫さんの本が読みやすかったので読んだ。
哲学の全体的な入門書という感じ。
入門書なんだけどまだひとつひとつの概念がはっきり捉えられていないのでふわっと読み終わってしまった感じ。
もう少し別の書に当たってから読み直したい。
哲学とは何か、どういう風に自分の人生と関わってくるのかが知りたいなと思う。
Posted by ブクログ
ニーチェ以後の哲学は、「普遍性」や「本質」「真理」、そして「自我」などの概念が確固としたものとして存在するという見方をしりぞけ、それらがさまざまな社会的関係の網の目のなかで規定されていることを明らかにしてきました。ニーチェのパースペクティヴィズムや後期フッサールの生活世界の現象学、フーコーの系譜学やシステム論などの思想に、そうした新しい考え方を見ることができます。本書は、身近な文化現象のなかにある具体例をとりあげながら、そのような新しい哲学的な発想について論じています。
哲学的な「見方」によって、身近な文化現象がどのように見えてくるのか、ということがわかりやすく解説されており、哲学のおもしろさに触れることのできる本ではないかと思います。