【感想・ネタバレ】ネットカルマ 邪悪なバーチャル世界からの脱出のレビュー

あらすじ

(目次)

はじめに ネットカルマとはなにか

第一章 現代社会が生んだ新しい苦

仏教はストレスと闘うために生まれた
仏教前夜――古代インドでは何が「苦」だったか
ブッダの考えた業と因果
ブッダは「生きることは苦しみだ」と気づいた
「ニュートラル」に生きるとは
善の仏教的二重構造
善のインスタント化
日本的業の世界
現代社会に現れた新しい「業」と「苦」
技術には良いも悪いもない
インターネットと業
あらゆる場面が刻々と記録されていく
業の世界に神はいない
より悪質な業
いびつな因果システム
すべての人間が「歴史上の人物」になる?
忘れてもらえない恐ろしさ
世代を超えてしまう業
くり返し降りかかる業の報い
ネットに縛られた苦しみの世界を抜け出すために

第二章 ネットカルマに対抗するために

善と悪の基準は何か
ネットの中にある善悪の二重構造
ネットの価値観から離れるために
すべて建前で生きる
ネット上のサンガ
自分自身の価値観を築く

第三章 ネットカルマが襲いかかってきたら

子どもたちに負の側面を教える
「ばれないだろう」はすでに古い考え
ネット業の報いを受けている人たちをどう受け止めるか
生老病死インターネット
ネットで苦しむ人たちへの言葉
世界観の転換
共感者がいるという確信
同じ境遇の人との連携
新たな世界を作っていこうという意志

第四章 ブッダの言葉に学ぶ

時代を超えて普遍的な価値を持つ言葉
ブッダの言葉
ダンマパダ一六〇、一〇三、五〇、二五二、一五八ほか
スッタニパータ第三―八五七、第三―四五ほか
真の賢人の言葉

あとがき

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Posted by ブクログ

ネットカルマとは、現代社会に現れた新しい「業」と「苦」です。
技術には良いも悪いもありませんが、インターネットが普及した世界では、私たちの行動や情報など、あらゆる場面が刻々と記録されていきます。
古代インドで、ブッダは「生きることは苦しみだ」と気づきました。
ネットに縛られた苦しみの世界を抜け出すために、ブッダの教えが役立ちます。
子どもたちにメディアリテラシーを教える際にも、とても役立つ本です。
これからの時代の必読書です。

他人の悪口を言い、貶めることで喜びを感じるというのはなんとも醜い姿ですが、それは人が生まれつき持っている獣性の一部です。仏教で言うなら煩悩です。それが自分の中にもあることを積極的に認め、それを自力で消していこうと心得ることは、悪業を重ねないためにきわめて重要なことです。仏教ではそれを修行と言うのです。
「いや、自分は獣でいいから、炎上を楽しみたい」という人に対しては、私としては「ならばどうぞ獣でいてください」としか言いようがありません。しかし、ネットの中で積み重ねた悪業は、いつか必ず自分に返ってくるというのは法則であり、真実です。これからの社会システムがそうなるのです。 ー 185ページ

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2020年11月07日

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