【感想・ネタバレ】教養読書―仕事も人生も読む本で大きく変わるのレビュー

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Posted by ブクログ 2018年08月24日

装丁で本を選ぶことは多いけど、ここまで表紙しか見ずに買ったのは初めてかもしれない。いつもはちゃんと著者のプロフィールを見てから買うのに、この本は手に取ってすぐにレジに持って行ってしまったから、著者が資生堂の名誉会長であることを知ったのは読み始めたあとだった。表紙にもちゃんと肩書きが書いてあるのに、な...続きを読むんで気づかなかったんだろう。
それくらいこの本の表紙に、というか書名に惹かれたのは、読書術の本やビジネス書を読む中で「教養」というワードにたくさん出会ったからだ。教養というのはすごく大事なもので、しかもそれは本を読めばある程度身につく、という説はどの本にもわりと共通して登場する。でも「教養」ってなんだか漠然としていて、実体がないからいまいち掴めない。それでも私は「教養ある大人」にどうにも憧れてしまっているので、この本を読めば憧れの教養が身につくかもしれない! と期待したのだ。
この本では著者自身の豊かな読書体験について、具体的な書名を挙げながら淡々と、ときに熱く書かれている。読書の楽しいところと楽しいだけじゃないところ、古典を読むことがなぜ大切なのか、そもそも人はなぜ本を読むのか。私が一番気になっていた「教養」の部分については、冒頭でいきなりぐさっとやられた。
「ではなぜ、あなたは『教養読書』という書名の本を手に取ったのだろうか。『教養』の本質を確かめようと思ったのか。あるいは、読書によって得られる『教養』を期待したのかもしれない。いずれにしても、より良い本を求めてるのではないか」(本文より引用)
ここまで図星だと何も言い返せない。この人の言うことはちゃんと聞こうと思ったし、実際、この本の中で紹介されているいくつかの本は今すぐにでも読みたくなった。
それから私は偶然にこの本と並行して松岡正剛氏の『多読術』を読んでいたので、『千夜千冊』の話題が出たときはおお! と思った。同時に読んでいる2冊の本に共通の話題が出てくるのっておもしろい! 同分野の本を複数読んでいるとこういうこともあるんだなあ。

【読んだ目的・理由】読書を通じて教養を身につける方法を知りたかった
【入手経路】買った
【詳細評価】☆4.3
【一番好きな表現】古典の教養を共通して身に付けているということが、互いの能力や考え方への信頼感になっているように思える。それはまるで扇の要のところで、大切な価値観がしっかりとつながっているようなゆるぎのない感覚ではないだろうか。(本文から引用)

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