【感想・ネタバレ】マネーの代理人たち ウォール街から見た日本株のレビュー

あらすじ

元フジテレビキャスターにして、ペンシルバニア大学ウォートンMBA、
米国の投資運用会社で働いた著者が見た、市場を動かすプレーヤーたちの実像とは?


投資機関で働く金融プロフェッショナルの多くは、他人の資産を運用するために雇われた「マネーの代理人」に過ぎず、勤勉に働き、懸命に自分の家族を支えようとする生活者なのだ。

そもそも「投資家」とは誰だろう。
また投資家が動かすマネーはどこから来ているのだろう。
我々の誰もが組み込まれているマネーの仕組みの機能不全を防ぎ、
社会にとって健全なものとして維持するにはどうしたらよいのか。

「外資」投資業界で働く人々の生の姿も追いながら、読者の方々と一緒に考えていきたい。

(プロローグより)


・「マネーの代理人」としての投資運用業
・グローバルファンドから見た日本株
・投資マネーと社会の望ましい関係とは ほか

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ

2025年70冊目。満足度★★★★☆

アナウンサーから運用業界に転じた異色の経歴の持ち主が著者

その彼女が、元メディアらしく、非常にわかりやすく業界の内側を説明してくれる

無料で読めたので、軽く読み始めたが、意外と細かいところまで書かれていた

資産運用業界への就職を目指す学生などにも好適

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2025年10月03日

Posted by ブクログ

外資系運用会社で日本株のアナリストやポートフォリオマネージャーを務めた著者が、運用者の実態を綴ります。
運用者がアルファを稼ぎだすための努力、苦悩、成功、失敗などを重ねる、ふつうの人間であることがわかります。実際に見聞きしたことが書かれています。
おもしろかったです。

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2019年09月14日

Posted by ブクログ

業界歴の長い著者による比較的軽いタッチで描かれた本で、金融業界に関わるプレーヤーへの理解が深まる。

運用業界は、資金提供元の年金や銀行、保険などの「マネーの代理人」であり、
フィデュシャリー・デューティーに則って業務遂行にあたる。
そのなかで、ベータ(市場に追随することで得られるリターン)を超過するアルファ(超過収益)を創出するために、
世のファンドマネージャーは智慧を絞るのだが、人事上のインセンティブも絡んで、アルファへの強いインセンティブが働くことで、
マネーゲームと化している可能性を指摘。
市場の流動性を高める以外の社会的意義について、疑問を投げかける。
一つの解決の方向性として、ESG投資を挙げており、持続的で長期的なリターンを目指すことで、マネーの流れを変化させ、
真に意義のあるビジネス、領域に、マネーが流れるようになることを希望している。

また、企業の運用会社の担当者に対する情報開示と同程度に、個人投資家への情報開示も充実させれば、
いわゆるデイトレードではなく、意義のある企業、事業に投資する流れができるのでは、との指摘は興味深いと感じた。

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2018年09月16日

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