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Posted by ブクログ
フェアで店頭にあった試し読み冊子を見て購入
表題の「蟹に誘われて」が短いながらあまりにインパクトがある。
書き込まれた背景に対しやたらふわふわした人物たち。なんだか色々とオカシイのにそれを当たり前で通す世界観。
雑記の「気配」と「細分」にあるように「過去と客観」はハッキリしているけれど、「現在と主観」はふわふわしている様を表しているように思える。
知ってそうで知らないこと、わかってるつもりでわかっていないこと
ぼんやりと、しかし確実に世界観に引き込まれていく。
特に印象に残ったperfect Sundayは、準備・前日の無限の可能性の中の決して実現しないが、必ず存在する理想に対する期待と高揚感から
取り返しのつかない後悔と絶望感に叩き落としてからのあの気持ちの良いラストに着地させた傑作。