【感想・ネタバレ】駅伝王者青学 光と影のレビュー

あらすじ

2017年、学生3大駅伝3冠&箱根駅伝3連覇という史上初の偉業を成し遂げた、大学駅伝界の絶対王者・青山学院大学。
だが、テレビ中継で華々しく映されるのは、彼らのほんの一部分にすぎない。
輝かしい栄光の裏側で、選手たちは人知れず苦しみ、悩みながら、想像を超える厳しい練習、熾烈を極めるチーム内競争の中で、青春のすべてを駅伝に捧げていた。
「エース」を背負う者がいれば、競技を自ら降りる者もいる。
メンバー入り当落線上で諦めそうになる心を奮い立たせながらチャンスを待ち続ける選手もいれば、決して晴れ舞台に立てないことがわかっていてそれでも黙々と走り続ける選手もいる。
すべては、箱根を走るために。そして、箱根で勝つために。
これまで光が当たることがなかった常勝軍団の「リアル」を、気鋭のスポーツライターが密着取材。
2016年4月より、『web Sportiva』誌上にて18か月余に渡って連載されたレポート『極私的! 月報・青学陸上部』を書籍化したスポーツ・ドキュメント。

【内容】

すべては、箱根のために
■Part1■ 2016-2017
・キャプテンの流儀
・マネージャー 競技を降りた選手たち
・エースの背中
・スピードスター復活
・勝負の夏合宿(御嶽)
・勝負の夏合宿(妙高)
・ふたつの寮
・就活
・一色の涙
・独走宣言
・悲願達成
・指定席のない者
・4年生の決意
・努力の天才
・王者の貫禄
・ふたりの絆
・キャプテンの愛
・箱根を走れなかった6人
・強豪になるために
■Part2■ 2017-2018
・ライバルを喰う
・衝突
・弱い青学
・消えない不安
・失った出雲
未来を紡ぐ

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ

箱根の2日間だけが駅伝ではない。
そして、箱根だけ観ても、その面白さを3割程度しか楽しめていない。そう気付かせてくれる大学駅伝チームの1年を追った作品。読んでよかった。

全日本で、アンカーの一色が、時計着けずに走った所の文章は身震いモノ。

〉最終8区。アンカーの一色は襷を受けると、落ち着いた様子でひたすら前だけを見て走り出した。その腕には時計すらもつけていない。
そこには一色のシンプルな考えがあった。
見えなければ見えるところまで追いかける。
追いついたら抜く。
そこにペースを計る時計など必要はない。1kmを自分のペースで走る感覚は体に染みついている。

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2019年01月22日

Posted by ブクログ

 雑誌『Number』などで執筆しているスポーツライターの筆者が,青山学院大学陸上競技部駅伝チームに密着して書かれたドキュメンタリー。2016年4月~2017年10月の間のルポである。

 青山学院といえば,正月の箱根駅伝で,2015年~2018年を4連覇した,現在の駅伝では強豪チームである。
 だが,いつも順風満帆に練習を続けてこられたのかといえばそうではなく,故障者があったり,調子の上がらない選手があったりと困難を抱え続けてきていたのである。
 原監督がテレビで見せる明るいイメージがあるが,たしかに明るいのだろうが,それでも選手個人個人が意識を持ち,自己管理をしてきているのである。選手たちの主体性,意識が高いのだと感じた。テレビでも紹介された「青トレ」も体幹トレーニングと言われているが,体幹を鍛えることが走りにも表れてくるのである。

 また大きなレースには,やはり4年生の存在が大切だとあった。神野大地,一色恭志という絶対的なエースがいた学年,全体のチームワークが揃って力を出した学年と,その年のカラーが合って面白い。

 今後のレースを見るときも,表には出てこないが選手たちの努力やチームを支える人々のことを想像していこうと思った。

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2018年07月03日

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