【感想・ネタバレ】底辺への競争 格差放置社会ニッポンの末路のレビュー

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Posted by ブクログ

底辺への競争 格差放置社会ニッポンの末路。山田昌弘先生の著書。格差放置社会ニッポンの末路が明るいはずがありません。格差放置を続ければ、いつか必ず格差社会の上層にいて胡坐をかいている人たちがしっぺ返しをされて復讐される、これは世界のいろいろな国の歴史を見れば明らかなこと。それでは不幸。格差放置をしないことが全ての人の幸せにつながると思う。

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2019年09月28日

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20年前のパラサイトシングルは、いまや中年パラサイトシングルに。アラフォー世代の格差拡大と抜け出せない固定的な二極化が進行。こうした動向は、とどまることなくアラサー世代にも継承されているという。そして、親から引き継がれる世代を越えた貧困の陥っている子どもたち。あきらめ世代も生まれていると。
大学生の正社員になるための就職活動の熾烈さ。奨学金という名の学資ローン。一方、過去の標準家庭をモデルとした脆弱な社会保障制度。

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2019年04月07日

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現代日本をえぐるレポート3冊目は、山田昌弘さんが「希望格差」からさらに進んだ、底辺へと転落しやすくなってしまった現代社会を描いています。
先の2冊とは違って克明に分析していますが、その冷徹さが救いのなさをあぶり出しているだけに深刻です。

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2018年01月15日

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如何にして中流社会が壊れて、下流に転がっていくか。望めば正社員になれる希望があった1990年代、バブル崩壊で正社員が狭い門になった2000年代。正規であることと非正規であることが格差の象徴の様に感じられました。

興味深かったのがパラサイトシングル。十分な年金を貰う親と同居することで目立つことのなかった貧困の問題。親が亡くなり、また介護の問題などで一気に生活が苦しくなる。そんな状況であれば、結婚して新しい家族を作ろうと言う気持ちにもなれないかもしれない。

昔、この国にはなんでもあった。希望だけを除いては。しかし、何かを手にするにも年々ハードルがあがっている様にも感じてならない。

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2017年11月06日

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2024年でも(2017年発行)とりあえず現状把握に適した本。新書一冊で社会を把握し、解決策を授けるなんて事は無理な話で、自分自身の“今後”を考えるキッカケになればと思う程度に読んでみれば短絡的思考に向かわなくて済むのではないでしょうか

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2024年03月18日

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現代社会を考えるいいきっかけになる本だと思う。リスクは至る所にあるのに、その存在を無視しているのか見えないのか、現状を変えようと動く人があまりに少ない気がする。

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2020年12月30日

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 中年パラサイト・シングル。親同居・未婚・アラフォー。
 この存在を中心に、そこに至る時代背景や過程、そして今後の見通しを整理している。彼ら彼女らが下へ流れて底辺に至るという状況説明がなされる。そのような人たちが増えているのが今日の日本社会だという。
 彼らは一見豊かに見えるが、実は結婚せずに子育てをしないことで得ている豊かさでしかなく、少子高齢化につながり、経済が行き詰まるという見通しをベースに議論が展開される。就業格差と家庭格差が固定化しがちな社会環境において、それを自己責任だと非難してみても、100人の人間がいてそれが何十人という社会になると、自己責任論は的を得た議論にならないだろう。
 低所得の中年パラサイト・シングルは、既にある一定の社会階層を成すグループとなった。社会的なコストだと非難してみても何も始まらない。
 後半部分での著者の問いかけにあるように、現在の社会システムに適合しないのであれば、それにかわるものを作り出すしかない。あきらめ始める人たちが登場してきている。高齢者シェアハウス、他人と一緒に同じ場所で暮らしていく、こうした何か別の道が必要なのではないかという問いかけがあっていいだろう。
 ところで、日本の社会問題を論ずるところで、「結婚」が持つ役割・機能の大きさには驚くべきものがある。幸せな結婚をしたいというような個人の感情を大きく超える、そんなものではとてもすまされないものが、この「結婚」に含まれていることを自分なりによく理解するようになった。

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2018年05月27日

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