【感想・ネタバレ】トランプなんか怖くないのレビュー

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Posted by ブクログ 2016年09月17日

著者の日下公人は、いつものようにズバッと的を得た物言いでわかりやすい。
世界の戦争の原因を作ったのは欧米。陰謀とごまかしで自分たちの強欲を満たしてきた。アメリカが「ハルノート」で日本がとうてい飲めない中国からの全面撤退を強要し、無理やりに日本を戦争に引きずり込んだ。サブプライムローンの破綻でリーマン...続きを読むショックを起こし世界中がどれほど損害を受けようが、自己責任で自分たちに責任はないと謝罪は一切なし。
グローバルスタンダードが貧富の差を生み出すがこれからの時代はローカリズム、エスニックの時代、民族性を大切にした時代が到来する。
百貨店で売れた統計を見ても意味がない。全部衝動買いに決まっている。非学問的なので現場で本当に買い物をしている人をよく見ろ。
日本の教育がダメになったひとつの理由として○✖️式問題が増えたこと。中間のグレーの部分が日本の良さ。
ポケモンもワンピースも最後は仲直りで終わる。これが日本の精神。戦って得られるものは長続きしない。相手は恨みに思い仕返しをしきりがない。寛大な気持ちで許すことが大切。

ただ、著者も1930年生まれでもう86歳なので第7章では頑固老人の愚痴っぽくなった点が少し残念。

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Posted by ブクログ 2016年08月14日

30年以上、新刊が出るたびに購入して拝読している、日下氏の最新本(2016.7発行)です。私の父より年上の彼はもうすぐ90歳になろうとされるのに、まだまだ書かれている内容は為になります。

米国大統領選挙のニュースは、リオ五輪や日本国内の2つの選挙のためか、私はあまり動向がつかめていませんが、ヒラリ...続きを読むー陣営には不利な材料が出てきているようで、既存勢力を「その他大勢」の勢力が覆す形で、トランプ氏の大統領選出もありそうな雰囲気です。

世界経済の重要な流れとしては、もう一つ「EUの分裂」があります。その中に置かれた日本は今後どうなって行くのか、について日下氏が解説しています。この本で強調されているように、日本スタイルが世界標準になって、一部の人だけではなく、皆が幸せになって欲しいものですね。

以下は気になったポイントです。

・通貨バーツの売り浴びせを仕掛けられたタイ政府は必死でバーツを買い支えようとしたが、為替レートの急激な下落を止められず、1997年7月2日に、変動相場制を導入せざるを得なくなった(p27)

・アメリカ経済を支えているのは、金融業とサービス業、サービス業は外国に持っていけないから割合が大きくなっていて、富を生み出しているわけではない。金融がダメになると、残るのは農業とシェールガス等の資源のみとなり、アメリカ経済全体が崩壊する恐れあり(p35)

・現在、日本の金融機関は世界の優良企業に資金を貸して儲けている、それは日本が信用されているから(p36)

・米国の金融資本は、奨学金の返済は月給から優先的に徴収できる法律をつくった(p43)

・イギリスのEU離脱には二年以上の交渉期間が必要、五年十年かかるという見方もあるほど。(p49)

・中国企業が外国企業と貿易取引をする際には、貿易取引に関わる入出金専用に使用される外貨預金口座(外貨決済口座)を開設して、元をドルに、ドルを元にして取引を行っている。だからアメリカはいざとなれば、その口座を凍結して、ドル決済ができないようにすればよい(p52)

・アメリカにはゲートをくぐらないと出入りできない村が、二千か所もある(p76)


・トップアスリートと呼ばれる人達は、最後は精神的な戦いに打ち勝たなければ勝利を手にできないことを知っている(p87)

・日本はかなり休みが増えても経済成長率が横ばいなので、実質的には2-3%は上積みできているだろう(p96)

・欧米列強の植民地政策は、あくまでも徹底した搾取のための支配だったのに対して、日本の統治政策は現地を日本と同じレベルにするためのものだった(p102)

・1899年には、国力が弱まってきたスペインは、パラオをドイツに450万ドルで売り渡したが、ドイツはココナッツなどを搾取した上、流刑地とした(p106)

・明治政府は、徳川15代将軍を、従一位勲一等公爵、貴族議員にしている、日本人は劇的な変化を良くないとしている(p108)

・昭和21-23年の頃の新聞は、薄ぺっらくて、紙一枚しかなかった、そこに東京裁判という記事が連載されていた(p112)

・ポツダム宣言(全13条)では、連合国は、日本の軍隊に無条件降伏を求めたのであり、日本という国体に無条件降伏を求めたわけではない(p114)

・ルーズベルトの極めて個人的な理由(ファシズム勢力と妥協したという国内での責めを回避)で、無条件降伏という文言が入ることになった、これに対して、チャーチルは驚き、反対したが、独断で記者発表した(p115)

・1964年7月に公民権法成立、さらにマルコムXの活動となり、1988年に、その活動が「市民的自由法」という形で結実した(p119)

・海軍と陸軍の両方を持った国は50-60年後に必ず滅びる、日本もそうであった(p136)

・戦争が文明化してきたのは、神聖ローマ帝国を舞台として、1618-48年に行われた30年戦争からである。村が100位消えて、人口が激減した(p141)

・世界で人気になっている漫画は、ポケットモンスター・ワンピース、であり、最後は仲直りで終わる。日本人は、戦って得られるものなんて実は長続きしないもんだ、ということを無意識のうちに知っている(p143)

・外国語をひとつで済まそうと思うなら、日本語が一番いい、世界中のこと、古今東西全部わかるので(p152)

・帝国大学の前身となったのは、江戸幕府によって設立されていた、昌平坂学問所と、開成所(後に東京開成学校)、そして西洋医学所(後に東京医学校)の3つの教育機関。1877年に、東京開成学校と医学校が合併して、東京大学となった。1886年には帝国大学(帝国大学令公布)、1897年に京都帝国大学誕生に伴って、東京帝国大学に改称された(p157)

・早稲田大学は、日本語で学ばせた、だから人気があり、優秀な人材を民間に輩出できた(p161)

・文化大革命があった、1966-76年にかけて中国では、大学の入学試験がなかった。(p172)

2016年8月14日作成

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