感情タグBEST3
Posted by ブクログ
紙媒体からネットへの移行の経緯と、「ニュース」という単語が本来担う役割、そして今後どう変化していくかの予想が、分かり易くまとめられていると思った。
Posted by ブクログ
ネコがでてこない‥!
ネット上のニュースは、本来の意味のニュースと感情に訴えるコミュニケーションに分類することができる。
簡単に快楽を得られる事から広告として利用しやすいコミュニケーションがニュースの振りしてネット上に氾濫し本来のニュースを覆い隠した結果、ネットはメディアとして信頼性を失った。
大体そういうことが新書一冊分繰り返し繰り返し書いてある。
書いてある事は一般的な事だけど、著者が新聞記者というニュースの作り手であった事が効いていて興味を惹かれるところがある。
情報は弱者を救うと信じている。ネットはそれを可能にすると信じている。なのに、現在ネット上に氾濫している情報の多くが、弱者を食い物にしている広告だという事がとても悲しい。
Posted by ブクログ
借りたもの。
フェイクニュースに危機感を募らせる昨今、何故そのような事が起こってしまったのか、そもそもネットニュースは本当にニュースなのか――?ネコさえ飼っていればすぐにできるネコ動画が人気を博し、消費されるだけのネットの世界。信憑性無き“今”のメディア論。
そこには“無料”で――アフィリエイトによる“広告収入”によって――提供されるコンテンツに“ニュース”が参入したときに端を発していると著者は指摘する。
インターネットが普及する1995年から現代までの20年間、紙・テレビからインターネットへと情報発信の形態が変わる激動を肌で感じてきた著者だから気づける視点。
誰もが情報を発信できるようになったことで起きた‘チープ革命’によって、「ニュース」と「コミュニケーションの一環」が一緒くたになってしまった……
結果、ネットニュースを支配したのは、「広告」と「感情」だった。
そんな時代だからこそ、著者が紙媒体時代に培った、「取材」に基づくニュースの“信憑性”の重要さに、念を押している。
これは情報発信する側だけでなく、情報を収集する側にも向けられている。
ニュースソース、独立性があるかないか等……
結局、私たちにできることは「情報リテラシーを鍛えよ」という事だろう。
かわら版の歴史から、信憑性のあるニュースよりも、物語として面白いものが好まれていたという事実は興味深い。
虚実の境界が曖昧だったのではないか、という可能性を指摘しているが、確証はない……
しかし、そこからも大衆の関心を惹くこと――ネットではPV至上主義というところか――に変わりはない。
ニュースをPV至上主義を土俵として選んではならない――そういうコンテンツが淘汰される可能性も仄めかしている気がした。(現在はそれを模索している、という状態か)