【感想・ネタバレ】不寛容社会のレビュー

あらすじ

「気にくわねぇ!」
不倫・芸能・政治・職場・仲間内――元国連職員でイギリス在住、
新時代の論客メイロマ(@May_Roma)が
「他人を叩く日本人」を斬る


【著者情報】
谷本真由美 (たにもと まゆみ)
[@May_Roma]

神奈川県生まれ。
公認情報システム監査人(CISA)。
シラキュース大学大学院国際関係論および情報管理学修士。
ロビイスト、ITベンチャー、経営コンサルティングファーム、国連専門機関情報通信官、金融機関などを経て、
情報通信サービスのコンサルティング業務に従事。

専門はITガバナンス、サービスレベル管理、システム監査、オフショア開発及び運用管理、
多国籍チームの管理、情報通信市場および規制調査。
日本、イギリス、アメリカ、イタリアの現地組織での就労経験がある。

現在はロンドンと日本を往復する生活。
ロンドン大学教授である夫とともに日本人の英語指導にも携わっている。

ツイッター上では、May_Roma(メイロマ)として舌鋒鋭いツイートで好評を博する。
趣味はハードロック/ヘビーメタル鑑賞、漫画、料理。

著書に『日本人の働き方の9割がヤバい件について』(PHP研究所)、
『キャリアポルノは人生の無駄だ』(朝日新聞出版)、『日本が世界一「貧しい」国である件について』(祥伝社)など多数。

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ

我々の生活に密接に関わり、身近なものとして危機感を持たなければならない政治などの社会問題には目を向けず、芸能人や一般人の不祥事や、ちょっとした失敗を過剰に叩き、死んで償えと言わんばかりの炎上っぷりを見せる日本は、なんて偏っていて極端なのか、 海外を転々としてきた 著者が語る。
匿名なのをいいことに、お門違いな正義感をぶつけてばっかりいる ネット民。
コメント欄にそんな人たちが溢れているのを目にするたび辟易する。
でもネットを荒らしているのはごく一部の人であって、ほとんどの人は、見る専か、そもそもアプリすら持っていないのだとも思う。
ネットの声=世間の声ではない。
そこの分別は大事だと思った。
ネット上で暴れてばかりいないで 、政治に興味を持ち、選挙に堂々と参加しに行けるような人になりたいものです。

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2024年12月04日

Posted by ブクログ

不寛容社会 - 「腹立つ日本人」の研究 -。谷本真由美先生の著書。何に対しても不寛容で批判的、些細な事で腹を立てる日本人が増えている。確かに確かに。自分の周りを見ても、不寛容人間、批判的人間が増えている。でも自分だけは寛容で批判的でないと思い込んでいる姿勢こそが不寛容人間化、批判的人間化の始まりなのかな。

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2018年01月28日

Posted by ブクログ

芸能人のスキャンダル追及や不倫バッシングといった日本の不寛容な風潮を、集団主義的価値観として分析し、英米の個人主義と対比させる構成。興味深いのは、イタリアやスペインなど南欧諸国が日本と似た傾向を示す点で、単純な「東洋vs西洋」という二項対立では捉えきれない文化的多様性が浮かび上がる。
国際機関での実務経験を持ち、メタルミュージックという意外な趣味も持つ著者の視点は、アカデミックな堅苦しさがなく、ストレートで読みやすい。ただし、国民性はあくまで統計的傾向であり、個人差は大きい。本書のようにエピソード中心で描かれると、ステレオタイプ的に「その国の人はみんなこう」という印象を与えかねない点は注意が必要だ。とはいえ、比較文化論の入門書としては十分に刺激的で面白い一冊である。

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2025年10月31日

Posted by ブクログ

著者の体験から得た知識がたくさん挙げられていて、とてもわかりやすくて読みやすかった。文化人類学の例が参考になった。生態学に「作用」・「反作用」という言葉があるが、環境が生物に影響を与える「作用」がいかに大きいか...と思った。

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2021年02月07日

Posted by ブクログ

 いま現在も、ワイドショーによる芸能人のスキャンダル叩きが進行形。「水に落ちた犬は叩け」という中国の古諺は我が国にもあてはまりつつあり。
 他人叩きのお国ぶりの違いが興味深い。以下引用……
「イタリアは情が深い社会ですが、その一方で、嫉妬と怒りもすごく深い。愛の反対は憎しみだとよく言われますが、他人に興味を持つことは、それだけ愛が深いということの証明なのです。」
 つねづね「西日本の人は東に比べて、人なつっこく付き合いやすい」好印象を感じていた。一方、凄惨な殺人・暴力事件が東より多いような悪印象も覚えていた。西日本、なかんずく関西は日本のイタリアか?

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2020年02月04日

Posted by ブクログ

現代は他人を「許す」ことができなくなりつつある世の中であるな~と感じていたこともありタイトルに惹かれ読んでみました。日本における他人叩きが横行する現状やなぜそうなるのかを世界の国々との比較で相対化させた仕上がりになっており、より一層日本の現状が理解できる一冊だと感じました。その一方で日本以外の国でも(対象とする事柄の大小の違いはあれど)監視社会であったり、階級・階層にもとづく人間関係があったりと、どの国も一長一短であることを思い知らされ、人間とはかくも不完全な生き物であるのだな、という想いを改めて感じました。

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2019年09月04日

Posted by ブクログ

本当にその通りとしか言えない!そう、日本人ってこんな感じだわ。

まあ、そんなの気にせず私は勉強するんですけどね。そういえるまでが日本人にとっては長いのでしょうね。

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2017年09月25日

Posted by ブクログ

一理あると思えるところもあり、視点も面白いと思えるところもあった。ただ、極論に過ぎると感じる箇所も多いか。それにしても、素地があるとは言え、近頃の日本人の「許さない」っぷりは行き過ぎであることは間違いないかと。

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2022年04月10日

Posted by ブクログ

共感できるところとできないところと両方ある本。
イギリス人のように税金の使い道に対する叩き方をするメディアが増えると芸能ゴシップは減ると書いてあったが、どんぐりの背比べで、人を叩いているのには変わらず、個人的にはモヤモヤ感の残った本でした。

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2017年10月22日

Posted by ブクログ

帰国後から違和感を覚えていた異様なまでの集団主義とそこから外れた者への非難を思い出し購入。
主に日本のメディアや伝統的な文化が不寛容社会を作り出している事を他国と比較して述べている。
非常に読みやすく、2時間3時間程度で読破。

欧州にもスペインなど日本と似た集団主義、権威主義を持つ国が存在する事は知らなかった。

政治経済や国際動向、ビジネスなどの本質的なトピックではなく延々と芸能人のゴシップを扱う日本のメディア。
未だ日本にずっと住んでいる外国人に英語で話しかけたり、変なアクセントの日本語をアテレコする様子を平気で放送するテレビ局の方々にとっては学ぶべき事が多そうだなと思った。

最終的な結論としては日本人は個人主義文化を取り入れ、細かい部分に対してもう少し大雑把になる事が必要だと述べられている。

海外経験者よりも逆に海外に出た事がない人達向けかもしれない。日本の"ソト"への異常なまでの排他的意識を認識する為にはオススメの一冊、

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2017年07月01日

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