感情タグBEST3
Posted by ブクログ
ジャズ、コルトレーン(John Coltrane)が好きなので、常にカバンに入れて持ち歩いています。。
何も考えずに、読めるので・・小説でもなく、エッセイでもなく、ハウツーでもなく、・・・それでいて肩肘はらずに楽しめる良書です。
Posted by ブクログ
藤岡靖洋さん『コルトレーン ジャズの殉教者』(岩波新書)を読む。
スピリチュアル関係がそもそも苦手で、『アセンション(神の園)』とか『オム(阿吽)』とか何のことやらわからんし、有名な「私は聖者になりたい」という発言もうさんくさくて、私にとって、どうにも仲良くなれない代表選手がトレーンだ。
そのトレーンの生涯の代表作といえば『至上の愛』。パート1「承認」、パート2「決意」、パート3「追求」、パート4「賛美」からなる組曲で、これも眉唾もののタイトルだなあなんて思っていたら、何のことはない、当時トレーンは4人の女性と関係をもっていたが、心機一転その関係を清算して、アリスとやっていくことに決めたのさ、ということを宣言したアルバムだったというのである。
来日インタビュー時の「聖者に…」発言も、その傍らには選ばれしアリスが鎮座していて、「私は聖者になりたい(笑)」のあとには(笑)が続いていたのだとか。要するに、新しい奥さんを前に「もう浮気はしません」という言い訳なわけで、ストイックな求道者のイメージはどこに? みたいなことが書いてある。
もしかするとコルトレーン・フリークの人たちにはショック!な記述なのかもしれないが、私にとっては、(あやしい)聖者コルトレーンがはじめて人間に見えた瞬間で、かえって親しみを感じてしまったわけ。
ちなみに、トレーン本、過去に何冊か読みましたが、さすがトレーン研究の第一人者の藤岡さんだけあって、この本ではじめて知った内容がてんこ盛り。トレーン苦手な私も楽しめました。おすすめ。
Posted by ブクログ
コルトレーン研究書としての白眉とのことで、読んでみた。よくまとまって読みやすかった。
”同郷の好”という地縁(モンク、ガレスピー)をノースカロライナ州の地図で示してくれていたり、作品に込められている人種差別に反対する意図など、知らなかった知識もフンダンに。
ただただまじめな求道者、JAZZの殉教者というだけでなく、親の子としての幼少時代のことや、3人のキーマン(マイルス、モンク、ロリンズ)との関係から見た人物像、そして「飛翔」「驀進」と題された第3章、第4章と、「至上の愛」、”シーツ・オブ・サウンド”を生み出すまでの怒涛の進撃っぷりがコルトレーンサウンドの如く一気呵成に語られる感じ。
生半可なJAZZファンでしかない自分としては、文字で解説された背景があって、ようやく曲の区別もついて、なるほど~と味わいも湧いてくるので、読んでみて、曲を聞いてみたいと思える一冊はありがたい。
単に、かっこいいサウンド、おしゃれなバラードというだけでなく、コルトレーンの人間性を感じながらを彼の楽曲を楽しめる、良い一冊でした。
(前回の駐在でしこたま仕入れた十数枚あるコルトレーンのアルバムもこれで無駄にならなくて良かった)
Posted by ブクログ
コルトレーンあんまり好きじゃないけど興味を持ったので読んだ。これ読んでコルトレーンって結構音楽に対していろんなメッセージやらテーマを詰め込んでいたってのがわかったんだからソロがあんなに激しいてのは分かった。しかし、どうしても自分はソロが長くて、アルトのような音をするコルトレーンのジャズが好きにはなれないな・・・。
Posted by ブクログ
マイルスのグループにいた時期と、カインドオブブルーの時期と、バラッドの時期と、至上の愛の時期というのが、時系列で頭の中で整理できていなかったので、非常に勉強になりました。活動時期が非常に濃縮されていたんですなあ。
筆者、大阪の呉服屋にして世界的なコルトレーン研究家。趣味人的な旦那衆の厚みこそが大阪の誇るべきものや。こういうお方を大切にしてなんぼやで(インチキ臭い大阪弁で締める
Posted by ブクログ
読んでいるとコルトレーンを聞きたくなってくる。60年代ブリティッシュインベージョンの起こる前からジャズの一番すばらしかた時代を駆け抜けた革命家。「至上の愛」は難解と言われる事が多いが、聞きこむほどにそのスピリチュアルな激しさに心を打たれる。
Posted by ブクログ
最近出た岩波新書。 ジャズはまずマイルス・デイヴィスを中心に聴き、マイルス関連本は5冊くらい読んで軸足を作った(つもり)。確かにマイルス史観があると、コルトレーンの生涯も対比させて読むことができた気がする。
Posted by ブクログ
コルトレーンの生涯史。読みやすく、楽しめた。時代背景や楽曲に込められた意味、コルトレーンの思想が描かれていて、聞いてみたくなりました。
「バラッド」と「Live at Village Vanguard」はCDがあり、「バラッド」はお気に入りなのですが、本人の思い入れはそんなにないようで、そんな話をしることが価値がある。
よってもって、聞くべきは「至上の愛」と「ジャイアントステップス」という事です。
音楽聞くのに知識は必須ではありませんが、このような知識は深みを増してくれる。
しかし”ジャズの殉教者”というタイトルはどうかと思いました。ジャズに生涯を尽くしたのでしょうが、そのために亡くなったのではないのではと感じます。