【感想・ネタバレ】会話がはずむ雑談力―――10秒でコミュニケーション力が上がるのレビュー

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Posted by ブクログ

ネタバレ

2011年3月11日に発生した東日本大震災。

明日のことさえわからない状況下で人々の心を癒したもの--それが「何気ない日常会話」、「ちょっとした雑談」だった。

「何もいらない。ただ、話し相手がほしい」--人と人のつながりをもたらし、強く生きる力を授けてくれるのは、何気ない日常なのだと。

外国語にお金や時間をかけるよりも、日々の雑談のコツを知ることの方が簡単かつ有効。

雑談のベストタイムは「30秒」。
そして、雑談になりうる時間の最小単位は「10秒
」。

マンションのゴミ出し場で、エレベーターで、交わす雑談。
「おはようございます」
「おはようございます」
「寒いですね」
「しかも夕方からは雨ですって」
「一応、折り畳み傘は持ちました」
「それなら大丈夫ですね」
「では、また」
ーーこれで10秒。

中身がない。白黒つけない。長引かせない。

そして、長めの「リアクション雑談」の極意は、
ほほえむ。うなずく。乗り出す。のけぞる。手を打つ。
話を広げるには、リピートとちょっとした質問。その基本は現在(今どうなっているのか?)・過去(何でそうなったのか?)・未来(これからどうなるのか?)。
これが心のハードルを下げる。話術もネタの仕込みもいらない。

鍋奉行ならぬ「雑談奉行」は、まさにファシリテーター(中立的な進行役)。

話題について行けない時は「勉強するチャンス」と割り切って、驚きや納得のリアクションで、知りたいことをどんどん聞けばいい。もし、相手がその食いつきを無視するようなら、その場を立ち去ってもいい。

笑顔で、相手に共感し、体を向けて手を打つ。
表紙の筆者の写真に、この本のエッセンスが凝縮されている。

そして、何よりも大切なのは、「ひと声をかける勇気」。
それが人と人。周囲、社会を結びつける大きな力になる。

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2017年02月14日

Posted by ブクログ

ネタバレ

齋藤孝先生の著書は5冊読みそのうちの雑談本の3冊目。どの本も本当に誠実でサービス精神満点。斎藤先生は、常に読者の立場に立って本を書いておられるから自然とそうなるのだと思う。

雑談のコツは上手に話すことでも、笑わせることでも、「唸らせることでも、オチをつけることでもなく、相手を受容し、ボールを回していくことにあると先生は説く。

本書で一つ発見したことがある。それは相手の話の「要約」

雑談における要約とは、相手に「あなたの話を聞いていますよ」という明確なメッセージを送ることに他ならない。これは知ってはいたがやっていなかったことだ。やってみよう!

最後に、私の雑談の苦い思い出を。

サラリーマン時代の昼食。いつも同じ5人ほどの顔ぶれで会社の食堂で食事する。くる日も来る日も。

やがて話題は尽き、沈黙も続く。

こうした場合ってどうすれば良かったんだろう?

斎藤先生の教えを深めて私も考えてみよう。

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2020年04月21日

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