あらすじ
NIA206便は、主脚タイヤをシャルル・ド・ゴール空港離陸時に損傷してしまう。整備士たちが対策を練り始めていたところに、「何者かが同機に放射性物質を持ち込んだらしい」という衝撃的な続報が飛び込んできた。航空史上最悪の状況に陥った747-400は、着陸地を求めて、日本上空を彷徨う。地上職員と機内クルー、それぞれの闘い。作家・内田幹樹が遺した、最後の航空サスペンス。
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Posted by ブクログ
元パイロットの内田幹樹氏の最後の作品。序盤は航空会社のヒエラルキーが絡んでいて読み進みにくい。中盤以降はラストが気になり、あっという間に読破。肝心の着陸シーンが、あっさりしすぎ。えー、これで終わり?って感じ。
Posted by ブクログ
なかなか具体的だし,現実味のある設定。
しかしながら,ストーリーとしていまひとつな感じ。
実話だったら「すげー」ってなるけど,フィクションだと思うとなんだか盛り上がりがなくて残念な感じ。
Posted by ブクログ
会社の先輩から借りた”航空小説”という、元機長の一連の作品。さすが本物が書いただけあって、コックピットの中や、実際のトラブル対応の表現などは克明で(克明すぎてよく判らないところもあるが)、なかなか迫真。窓外の風景も、実際に見てきた人にしか書けないだろう空の様子は興味深い。
本書の他、処女作「パイロット・イン・コマンド」「機体消失」(以上小説)、エッセイの「機長からのアナウンス」(1便/2便)と読んだ。小説は「機体消失」が良かったかなぁ。実際の飛行機乗りじゃないと思いつかないだろう事件の解決方法などが興味深い。エッセイのほうは、航空業界の実情、内情が知れて面白いし、ここ十数年で大きく変わってしまった業界の、旧き良き時代を懐かしむような記述が、私でさえもノスタルジーなので、昔をもっとよく知る人には、なおさらなんだろうな、なんて思いながら読んだ。
スチュワーデスがCAになり航空会社社員だったのが別組織に、派遣社員にと変わり、ハイジャックへの備えも、乗客の安全第一だった昔から9.11以降は、機体そのものを凶器とさせない対策が取られるなど、ホント、激動の昨今。 まだまだ、ネタには困らないだろうに、06年に作者が亡くなってしまったのが、本当に惜しいです。