あらすじ
近代150年、戦後70年、冷戦後20年
政治の流動化、経済の低迷、変容する家族、ナショナリズムの台頭、若者の生きづらさ、沖縄の重荷、歴史認識、憲法改正など、バブル崩壊以後に現れた現代日本の諸問題を語る、一九九七年から二〇一一年までの時評と講演を集めた一冊。鋭敏な時代認識、原理的な思考、社会科学的な歴史観をもって語られる、小熊史学のエッセンス。
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Posted by ブクログ
うわーうーあー。
ありがとうございます、小熊さん!って
やっぱり言いたくなる本でした。
現在まで日本で言われてきた歴史・思想・出来事について、
広い視点で
「いろいろあれこれ言ってるけど、
こういう理由でこうなっただけだよね?」
と整理された内容とわかりやすい例えでポンポン言われて、
「はあ…そうですよね。それだけのことで…そうですよね。
なんで今まで、あんなこんがらがった話になってたんでしょ…」
みたいな反応になってしまう連続というか。
とにかく視界がすっきりくっきりぶわーっと
広がる気持ちよさったら!
どんどん追加されるNEW視点。
追加されまくりでこっちが全然追いつかなくて、軽いパニック。
どうにもならない、(私の)この頭の悪さ。
書き留めておきたい内容も多すぎる…。
『運動の中核になる人は、時間と知識のある人になりやすいのです。時間も知識もない人は運動をやる暇も、問題意識を持つ知恵も乏しい。いまのプレカリアート運動も、お金はないがある程度以上の知識があり、時間も何かと捻出できる人が中心になっているのかもしれません。では、所得も文化資本も低い人はどうなるのか。いまの日本ではそういう人たちは右にも左にもいかず、選挙のときはブームで自民党や民主党に投票したり、あっちにザーッ、こっちにザーッと漂っている状態ではないかと思います』