【感想・ネタバレ】ナルキッソスの鏡のレビュー

\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

このページにはネタバレを含むレビューが表示されています

Posted by ブクログ

ネタバレ

これまで,小池真理子の理想が見えていなかった。
三つ以上の方向があるような気はしていた。

真琴の自己陶酔は,一つだと感じた。自分を美しいと思う。

千鶴の浩二への想いも,一つかもしれない。
「浩二はしばらくの間,じっと千鶴を見つめていた。雨まじりの風が強く吹き,闇の中でベランダに下げた丸い物干しがくるくる回っている。わかった,と彼は真顔で行った。「でも,車は貸さないよ」「何故?」「僕も一緒に行くからさ」また涙があふれそうになった。」

もう一つはみつからない。乃里子の真琴への思いだろうか。美しいものが好き。

推理小説としても,いくつも途中での予想を裏切られたという点ですごいと思った。

今,小池真理子で何を読んだらいいかと聞かれたら,「ナルキッソスの鏡」と答えると思う。標題にある鏡が,鏡子の由来であるという分かり易さもある。

0
2012年12月12日

「小説」ランキング