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Posted by ブクログ
竹叡学院第37期生徒会長に就任した志野は、同級生の箕方を副会長に指名した。
志野と箕方は、優等生であると志野と決して周囲に迎合しようとしない箕方で、周囲には犬猿……とまではいかないものの、決して仲がよいとは思われていなかった。
それもこれも、箕方のやることに、いちいち突っかからずにいられなかった志野自身のせい。
どうして自分がそんなに箕方につっかかるのか、自分の本当の気持ちに気がついた時には、時すでに遅く、どうやって普通に箕方に接したらいいのかわからなくなってしまっていた。
そんな志野が、最後に取った手段は、箕方に「なんでもする」というのを約束に、生徒会に引き込むこと。
一年間、箕方を近くに感じる権利を得るために、取り引きをした志野は、やがて箕方に体を奪われる。
志野にとっては、願ったとおりの結果だけれど、やがて自分たちの卒業の時期が近づき、その一年が終わろうとする……
という話でした。
他にも、送辞を読む側になった次期生徒会長が、幼馴染みの同級生から、強烈なインパクトを残した志野と箕方たちの学年の卒業式の後に、告白される話と。
志野と同級生のバスケ部マネージャーが、同級生に失恋し、新たな恋をする話。
どれもこれも甘酸っぱい、その時の少年の精一杯が詰まっていて、とっても胸がすっぱくなりました。
その高校の時の初期衝動が本当に永遠だなんて思わないんですが、でもそれが永遠であってほしい! と、今はもうなくなってしまった青春を懐かしむ程度の年齢になってしまうと、どうしても思ってしまうんですよね。
なんというか、キラキラした高校生の話が、さわやかに描かれていて、とってもいい話でした。
Posted by ブクログ
エクリプス同タイトル作の文庫化
書き下ろしあり
イラストレーター変更
卒業式~答辞~
(2000年桜桃書房刊『卒業式~答辞~』所収)
卒業式~送辞~
(2000年桜桃書房刊『卒業式~送辞~』所収)
卒業式~記念品~
(2000年桜桃書房刊『卒業式~送辞~』所収)
卒業式~記念品 その後~
(書き下ろし)
・卒業式~答辞~:生徒会長志野と副会長箕方の“卒業式”までの話
・卒業式~送辞~:志野の後任となる遠野とその幼馴染みの“卒業式”後までの話
・卒業式~記念品~:箕方の後任である森崎と1年先輩の大野の“卒業式”後までの話
・卒業式~記念品 その後~:大野が卒業したちょっと後の森崎と大野の話