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Posted by ブクログ
評価は4。
内容(BOOKデーターベース)
労働争議に揺れる東和紡績の常務令嬢敦子と、労働組合副委員長の鳴海は恋人同士。さながらロミオとジュリエットだが、社長の死を契機に労使間は雪融けを迎えつつあり、二人の春も遠くはない。その気分も手伝ってか、敦子は社長殺しの一件を探偵しようと提案。怪しいと目星をつけた灰原秘書のアリバイ捜査に赴いたバー『ブラックスワン』で、鳴海は事件の鍵を握る人物と出遇う。第13回日本探偵作家クラブ賞受賞作。
鬼貫警部シリーズ。
2時間サスペンスに持ってこいの内容だった。犯人は・・・・はは~ん過去をバラされたらおしまいだわ。と追い詰められた末の犯行ね。
Posted by ブクログ
鉄道ミステリーはあまり好みじゃないですが、いかにして謎が暴かれていくのかには興味があるので最後まで楽しめました。探偵もののような派手さはなく地味ですが、時代背景が興味深いです。(メインの事件は下山事件を連想させます)
巻末の有栖川氏の文によれば鉄道ミステリーを確立し、リアリズムの捜査小説と本格ミステリーを融合させた鮎川氏の代表作とのことで、推理小説を知るのに頑張って読んでみるのもいいと思います(合わなければ自分の好みを知ることができますし)
Posted by ブクログ
漠然とした手掛かりを頼りに、東京から京都、大阪、更に福岡まで飛び、執念で容疑者を絞りこむプロットはとても読み応えがあります。
鉄道を利用した二つのアリバイトリックは独創的で秀逸です。特にメインのアリバイトリックは単純にして大胆。伏線もきめ細かく、申し分のない出来です。
前半のストライキや新興宗教の部分はやや冗長な気がしましたが、作品の完成度は高く、探偵小説のお手本のような作品だと思います。