【感想・ネタバレ】ユダヤ大事典のレビュー

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2012年10月26日

ユダヤ人について知らないことが多すぎたな。

関西アウトプット勉強会で知り合った、マイミクさんからお借りした本。
ユダヤ人に興味がある僕に、この本は多くの知識を与えてくれた。

ユダヤ人はものすごく自分たちの人種に誇りを持っている。
それはユダヤ教という神から選ばれた民族であるというプライドがあるか...続きを読むらだ。
ユダヤ教のトーラー(ユダヤ教の律法)、
タルムード(聖書に次ぐ第二の聖典)の教えをしっかり守り、
それを自分たちの生活基盤としている。

一方でユダヤ人はローマ帝国から
エルサレムを奪われて以来ずーっとエルサレム回帰を目指していた。
1900年頃にはシオニズム運動といい聖地エルサレムに回帰する運動もあった。
2000年もの間いくつもの迫害、人種差別にあってきた。
かの有名なヴェニスの商人ではユダヤ人の卑しさも描かれている。

ユダヤ人はいつも追い込まれた状態だったので、
自分で何とかしなければという意識が強い。
そして自分で考えることを繰り返し行う。
それが最終的にはユダヤ人がとても商売に長けていて、大金持ちがたくさんいたり、
芸能でも著しい成果を残すことができると思う。
常識を疑うからなせる奇跡。

学校教育もとても面白い。タルムードでは「父親は息子に律法を教え、
仕事を教え、そして水泳も教えよ」とあるらしい。
これは律法を通じて学問を学び、
仕事を通して社会の仕組み(実務)を学ぶ。
そして水泳と書いているが、それは危機管理を学ぶというわけだ。
またユダヤ人はとにかく議論が好きで、人の意見も聞くが、
自分の意見を主張するということを幼い時からやっている。
そして自分で考えることを習慣付けている。
これらの教育は日本にもぜひ取り入れたらいいと思う。

ユダヤ人にとって切り離せないのがパレスチナ問題もある。
これはパレスチナ地方をユダヤ人に与えるというイギリスの
バルフォア宣言に始まるが、結局それが撤回されて、
今も続くパレスチナとイスラエルの混乱。
自分が中学生のときにパレスチナ問題を
新聞で読んだことがあったが、ようやくその意味が理解できた。

一見ユダヤ人はすごいと思うけれども、一方でユダヤ人の同化という問題も起こっている。
ユダヤ人がこれからも繁栄するためには現在の厳しい規則を少しずつ緩和しながら、
ユダヤ人口を増やしていく必要もあるだろう。
保守派と改革派の協調が必要だろう。

とにかく真面目で勤勉で、よく考えよく話す。
ユダヤ人を見習うことが日本の再生に何かヒントを与えてくれるんじゃないかな。

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