【感想・ネタバレ】機械仕掛けの蛇奇使いのレビュー

あらすじ

十七歳の僕は皇帝。でも自分が偉いという気は全然しない。綺麗で優しい婚約者のユイ姫ともぎくしゃくする毎日。伝統と義務ばかりが重たく、自分がしたいことも見つからない……そんな僕が憧れるのは、かつて全世界を相手に戦ったという美しき性別不明の戦鬼ルルド・バイパーだった。だがその子供っぽい憧れが、やがてこの世のすべてを揺るがす混乱に発展しようとは――詠韻文明と呼ばれる奇妙な物理法則に支配される幻想の世界に滅亡と崩壊の陥穽(あな)が開くとき、若き皇帝は決断を迫られる……絢爛たる魔人と、容赦なき機械と、揺れ動く少年少女の心が毒蛇の如く絡み合う、これは無為無策(でたらめ)な夢物語の顛末――。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

ファンタジー世界だと思ったら、実はシミュレーション世界でしたという、SFですね。
魔法とはちょっと違う、詠韻技術という力が使える世界です。
若き皇帝が、古代遺産(実はオーバーテクノロジー)に惹かれて、そのおかげで暗殺を逃れ、帝国を廃止していく物語です。
オーバーテクノロジー対オーバーテクノロジーの戦いが面白いです。
皇帝についているバイパーは、皇帝のデッドコピーでなかなかおもしろいキャラクターです。
フィアンセについているジャグヘッドは、虚空シリーズで出てくるような超兵器でした。ジャグヘッドは銀河の彼方から攻めてくる敵とたたかうための兵器なので、虚空シリーズと繋がってるの?とか思ってしまいました。
大臣とかが帝国を乗っ取るために暗躍していたのと、バイパーやジャグヘッドが力技であっさり叩き潰すのは爽快で良いです。
ジャグヘッドの特定距離の空間を吸い込むというとんでもない能力があまりにもオーバーパワーなんで、いろいろ心配して読み進めてしまうわけですが、重大なバグ?があって、それを利用して撃退するシーンも良かったです。
ハッピーエンドとは言いづらいですね。
帝国はボロボロだし、バイパーは沈黙しちゃうし、でもバッドエンドではなくて、これからの未来に期待するというエンドでした。
上遠野浩平作品はのめり込めて面白いです。

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2016年11月05日

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