【感想・ネタバレ】日本の名機をつくったサムライたちのレビュー

あらすじ

日本の傑作機はこうして生まれた! 真実の航空機史を描く感動ヒストリー

「零戦」を設計した堀越二郎の冷淡とも思える態度、「YS-11」を開発した東條輝雄の知られざる葛藤、「紫電改」をはじめ傑作機を次々に生んだ菊原静男の独創性、戦前戦後を通してジェットエンジン開発に賭けた土光敏夫の強烈な信念……。欧米と肩を並べる航空機大国を目指し、多くの男たちが全身全霊を捧げて航空機と、それに搭載されるジェットエンジンを開発してきた。航空ノンフィクションの第一人者が傑作航空機およびジェットエンジンの開発設計者および関係者にインタビュー。彼らの劇的な人生および名機誕生の軌跡が今、明かされる。

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Posted by ブクログ

戦中に主任設計者として数々の軍用機を開発してきた技術者たちから、終戦間際に日本初(世界で3番目)のジェットエンジンを開発した技術者、その後敗戦による航空禁止令により生じた航空空白7年の間の苦闘、さらには航空解禁後のYS-11の開発と事業化失敗、ボーイング767・777・787の共同開発という名の下請け、そして日本待望の自主開発・事業化が進むMRJ(三菱リージョナル・ジェット)とホンダジェットまで。

それぞれの時代を担った技術者・経営者一人ひとりにに丁寧に取材を重ねまとめられた、一冊。
これほどまでに様々な技術者・経営者の息吹をすぐそこに感じさせつつ、日本の航空史の全てを網羅的にかつ見事にまとめた一冊を、私は知りません。

比類なき一冊です。

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2014年03月15日

Posted by ブクログ

久しぶりに「読んでおいて良かった」と思えた良著。
「風立ちぬ」や「はやぶさ」で一般にも浸透した堀越二郎氏、糸川英夫博士の人となりまで見えるエピソードやインタビューも面白い。三菱重工の西岡元会長が「日航の入社試験を受けに行くついでに三菱に挨拶に寄ったら、堀越二郎氏に一喝されてその場で三菱入社」という逸話に驚愕。これ、有名な話なのだろうか。
ボリュームがあって専門用語も多く、敷居は高いかもしれないが、出来る限り多くの人に読んでもらいたい一冊。

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2014年03月02日

Posted by ブクログ

経験豊富な戦前の主任設計者たちの強いリーダーシップやスピリットが感じられた一冊。
「歴史的洞察」の重要性、偉大な先人の貴重な体験や教訓、反省、知見から学ぶべきことが多くありますね。

技術者の仕事というのは芸術家の自由奔放な空想と違っていつも厳しい現実的な条件や要請がつきまとう。しかし、その枠の中で水準の高い仕事をなしとげるためには、徹底した合理精神とともに、既成の考え方を打ち破ってゆくだけの自由な発想が必要なこともまた事実である。(堀越二郎)

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2014年01月11日

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