【感想・ネタバレ】21世紀の貨幣論のレビュー

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Posted by ブクログ 2021年07月04日

マネーとは何か?に対して興味深いインサイトを感じる一冊。市場部門に近い経験かつ経済に深い興味がないと読むのはちとしんどいかも。

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Posted by ブクログ 2020年03月22日

物々交換からマネーの誕生してきたというのは間違った理解なのだそうです。
信用に関するはじめの章と後半のロンバート街の話は面白かった。
中世ヨーロッパの話は関心なし

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Posted by ブクログ 2015年02月14日

ジャレドダイアモンド級の「知的衝撃」と、帯にある通り、壮大かつ独創的なストーリーで一気に読みきった。
この本から学んだ今後の課題についての個人的なまとめが以下である。
①貨幣はそれ自体に価値のある商品ではなく、譲渡可能な信用である、という概念を理解すること。経済学の主流である新古典派に対し、もう一度...続きを読む原点に立ち返って貨幣観を見直す時期に来ている。
②貨幣で測るべきものと、そうでないものを分離する必要性(貨幣を尺度とする経済的価値で測る対象は何か?という議論)
→マイケル・サンデルの「それをお金で買いますか?」の議論につながる
③正しくリスクを分担する
貨幣は自由の欲求と安定の欲求を同時に満たすことを可能にする画期的な社会的技術だが、そこには当然リスクがある。個人、社会、国家がそうしたリスクを応分に負うことが必要。
そのために銀行などの構造改革が必要。

どれも一朝一夕に解決する問題ではないが、だからこそしっかりと議論を深めていくべき内容であると感じた。実に読み応えのある良書だった。

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Posted by ブクログ 2015年02月03日

ピケティはまだ読んではない。
でもこのマーティンの「マネー」とはなにか、原史を辿り、その根幹的な意味を「交換可能な信用」とした。
互いに余剰なものを物々交換するための道具ではなかった、という事実に目から鱗だった。
現代の膨大になり、世界金融を左右するプライベートマネーをどのようにコントロールするべき...続きを読むなのか。それを考えるためには必読だと思う。

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Posted by ブクログ 2014年10月30日

お金とは何か?マネーとは何か?交換手段ではない!モノではない、社会的技術である。実はこの本質がずれていると、その後の経済政策や金融政策の評価が全く変わってくることがわかります!今、私たち日本でもインフレ目標を掲げて進んていることについても、見方が変わってくると思いました。そして何より一人一人のお金に...続きを読む対する捉え方が変わると、より幸せを感じられるようになると、今まで私自身漠然と考えていたことが歴史的にも解明されたような気がします。

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Posted by ブクログ 2020年08月01日

貨幣は自然発生的に生まれたものではなく、社会的な技術である。その標準を決めるのは社会であるはずだが、ジョンロックのところで経済学は道を誤った。貨幣経済において銀行の果たしてきた役割は殊更に多く、モラルハザードを防ぐためにどのような規制を作るかなどは大いに議論になってきた。解決策としてナローバンクが挙...続きを読むげられる。だが結局、貨幣の本質を中央銀行や影響力のある人たちが知れば良いのではなく、貨幣経済に暮らす我々が知らなければ意味はないのである。

かつては物々交換で、それをより便利にするために貨幣が作られたと思っていたがそうではなかった。正統派経済学は脇道にそれてしまったとのことだが、貨幣経済の発展と富の社会への分配はもはや一致せず、かつての恐慌のようなことが起きないようにするには銀行といった金融機関の果たす役割は大きいのだと思った。少し難しかった。コロナショックにおいては、金融危機は起きてないように思われる。そのとき貨幣経済にできることは何なのであろうか。

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Posted by ブクログ 2019年06月01日

古代文明以来の経済・金融システムの概要や経緯をうまくまとめており、自由資本主義経済が支配する現代システムの問題点にまで至る内容。 各論も総論も扱って多くの章がテーマごとに連なっていく内容のため読み物としても面白かった。
経済学や金融会社が欠陥だらけである理由が良くわかる。
度重なる金融危機のリスクを...続きを読む内包し、超格差社会となった現代を暗黒時代としており、貨幣思想の変革で金融システム抜本改革が必要との主張である。 解決する方法としてナローバンク構想が挙げられているが、今後の方策に取り入れられていくのか注目したい。
経済・金融から紐解く歴史解釈として、なぜ欧米が覇権を制したか、なぜ英国で金融革命(産業革命)が起きたかをイメージできるという意味で、帯にダイアモンド級と謳ったのであろうと想像。

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Posted by ブクログ 2015年05月10日

1)経済学科出身だしビジネススクールでも経済学は履修した。けど世の中の出来事を見てると納得いかない。そんな僕に間違いなく必要な本。
2)まだ十分には咀嚼できていない。時間をとって振り返らないと。経済学とファイナンスにはお互いが欠けている?そんなの薄々分かってたけどさ。数式ではなく歴史と思想の流れでそ...続きを読むれを読み解く試み。筆者が参画しているThe Institute for New Economic Thinkingって非営利組織も面白そうだ!時間がいくらあっても足りないね。
3)有意義な試みだからこそ、紛らわしい邦題や、無関係のジャレド・ダイアモンドの名前を筆者の名前よりも大きく出すような和風マーケティングは、本書の価値を貶めると思う。断固反対!
4)実は本書を、マニラの定宿の枕元に忘れてきた。けど次の出張のときにきちんとビニールに包んで届けてくれた。そういう意味でも思い出深い本になった。

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Posted by ブクログ 2015年08月29日

マネー基本要素に、抽象的な価値単位の提供があるが、今の経済システムでは幸せ、豊かさ、自由、公平さを生み出せない。価値の天秤の支点を動かし、信用保証対象の銀行機能を制限して、マネーを構造改革すべし。

きちんと理解はしきれていませんが、格差が進むと言われるこれからの世の中に、ひとすじの希望が見えるよう...続きを読むに思いました。

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Posted by ブクログ 2019年03月16日

あまりに身近であったために、まったく意識していなかったが、このようにあらためて語られると、マネーとは不思議なものだ。
自分が子供の頃は、大人は何でもお見通し、というか何でも理解している、わかっているものだと思っていたが、働いて20年経った今、世の中誰しも分からない事だらけで、こんなにも微妙な偶然で事...続きを読むが進んでいたりする。なんともおそろしい。

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Posted by ブクログ 2015年05月24日

本の帯に「桁外れの知的衝撃! ジャレッド・ダイアモンド級!」と書かれている。「ジャレッド・ダイアモンド」が大きく、「級!」があえて小さく書かれている。最初はジャレッド・ダイアモンドが絶賛でもしたかと思ったが、なんだか関係なさそうで、いくら日本だから本人が見ないし、主観だからいいとか言ってもその行為は...続きを読むまったく誠実さに欠いているところだ。また、タイトルにしても、『Money The Unauthorized Biography』であるところを、例の世界的ベストセラー『21世紀の資本』にあやかりたいところがみえみえなのである。著者本人や内容には関係ないだろうからよしとしたいが、出版元はせめて罪悪感は持ってほしい。でも、評価は★3にしておく。

太平洋のヤップ島では、持ち運びが簡単にはできないほど大きな石器フェイを「貨幣」として流通させている。このシステムの特異性は、必ずしも石器を手元に置いておく必要はないということである。事例として海の底に事故で沈めてしまったものについても富として了解されている。この事例は面白い。これをもって著者は、貨幣の本質は信用だと言う。フェイは、債券と債務を管理しやすくするための信用取引システムだったと。通貨そのものは「マネー」ではない。

著者は、マネーの本質として、抽象的価値単位の提供、会計記録システム、譲渡性、の3つを見る。これを「譲渡することが可能な信用」ということでまとめる。

古代ギリシア、中世ベネチア、危機に瀕したアイルランド、王政フランス、ソビエト、19世紀イギリス、そして金融危機を起こした2000年代の金融システムについて解説を進める。ここで、ふたたび帯に戻って「6000年の歴史をひもとき、定説を次々と覆す」というのも明らかに誇大広告だ。6000年というのも言い過ぎだし、それほど斬新な節を提示しているわけではない。

最後の仮想友人との会話は、まとめとしてわかりやすい。これがないと翻訳のせいもあるのかもしれないが、何を言わんとしているのかいまいちぼんやりとした印象で終わっていた。

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Posted by ブクログ 2014年12月20日

翻訳が今ひとつかも知れない。平易な日本語だけど、今一つ論理が追いきれない。原文の問題かも知れないのですが。

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