【感想・ネタバレ】人は放射線になぜ弱いか 第3版 少しの放射線は心配無用のレビュー

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Posted by ブクログ

第3版の巻頭言は、標題とは異なり、人は低線量率放射線に強いという意味の発言がある。
昔から、日本では、放射線がある温泉を利用してきたので、医学利用の歴史は長い。

放射線で他国では禁止されているひじきなどを食べている。
現実をしらないと、世の中で流布している情報に論理のすり替えがあるかもしれない。

きちんと単位を勉強して読むと良い。

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2012年12月23日

Posted by ブクログ

発がんの危険率に”安全量”はないと考える直線閾値なし仮説の考え方は、1985年の最初の国連科学委員会で、遺伝学者が主張して、医学者の反対を押し切って国際的合意として採用され、以後、国際放射線防護委員会(ICRP)はこの考え方を基本としている。
池田信夫さんのブログ2011.04.26には、ICRPは「この仮説は放射線管理の目的のためにのみ用いられるべきものであり、すでに起こった微量の被ばくについてのリスクを評価するために用いるのは適切でない」と警告していると紹介してあった。
本書の様に、人体への放射線の影響を正しく理解し評価することが大切だが、日本では何故、魔女狩り的な新興宗教的な拒否反応をもって放射能を語る空気が出来上がってしまったんだろう。

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2012年02月05日

Posted by ブクログ

科学は、「ない」ものを証明できない。
これが基本。
でも、著者は、「ない」と言い切るところに軸足を置いているように
思われます。

そこだけが引っかかるところです。

「いまの科学技術では、心配があるとは言えない。」
が正しいんだと思うけど、
そういうあいまいな物言いでは、科学に携らない人々
の信用は得られないとも思われる。

そのあたり、立ち位置の違いで評価は分かれるでしょう。

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2013年01月11日

Posted by ブクログ

この本(というか著者)に関しては,賛否が分かれているようで,そのあたりのディベートの材料としても適していそうである.

著者の示す動物実験データは説得力がある.
しかし,人間のデータに関しては「放射線の恐怖によるストレス」の大きな影響を指摘しており,これについては検証が困難なだけに世間を納得させるのは難しそうである.

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2012年05月27日

Posted by ブクログ

魔女狩り的に、放射線ならどんな数値でも怖がらなければならないという風潮はやはりおかしいと思うし、データを検証して正しい知識を身につけなければならないと感じた。
311を経た今、放射線の何についてはどれくらいの測定値なら大丈夫かについて、新しい計測データで検証しなおして欲しい。

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2012年02月07日

Posted by ブクログ

著者は原爆投下後の広島で、実際に被曝サンプルを集めて調べたことをスタートとし、生物への放射線の影響を研究してきた、物理学と遺伝学と基礎医学の学者。

原爆被曝の急性症や放射性物質事故の白血病やがん発病などの統計と、胎児被曝も含む動物実験から、「直線しきい値なし説はどうも当てはまらない、それはなぜか?」を、細胞分裂とがん発病の仕組みに始まり、放射線や紫外線等の刺激で傷ついたDNAがどのように自身を修復するか、あるいは不完全な複製だった細胞が死滅するか、それらがなぜ細胞ががん化することにつながるのか、をタンパク質の分子レベルまで遡って説明する。

専門的で難しいところも敢えてそのまま、今分かっていることは詳しく入れてある。難しいことはすっとばして怖いだの安全だのいうのより余程マシ。

今分かっていることをつなげているので、わかっていない遺伝因子がある場合はどうなの?とか、DNAのコピーががうまくいってない細胞は自滅するからってそれは不妊ってことよね?とかは思う。
ただそれは昨今の遺伝子医学本でカバーできる。はず。

結論は、短時間に浴びるのではない、10ラド(100mSv相当)の放射線被曝のリスクは、酸素とか紫外線の影響で1日に自然発生するDNA二本鎖切断と同程度(P238)ということ。

※内部被曝も外部被曝も、放射線が細胞のDNAに対してやることは同じなので影響の仕組みは同じ。違いはその細胞が細胞分裂をする組織かどうか。III章のP99 以降に書いてある。

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2011年12月21日

Posted by ブクログ

ホルミシス効果の第一人者である近藤宗平氏の著。基本的には、放射能安全路線で書かれている。個人的には、ホルミシスについてはありうる話だと思ってはいるが、だから原発事故も問題ないというのはどうかと思うが・・。
この本については、とてもわかりやすく書かれているので、放射線についてのひとつの説を学にはよいかと思う。原発に対する考え方やイデオロギーを別にして読んでおいてもよい本だとは思う。

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2011年09月19日

Posted by ブクログ

この時期にこの本は毀誉褒貶が甚だしいが、いい加減な本ではないと私は判断する。将来肯定されるにしても否定されるにしても根拠はちゃんと示されている。カール・ポパー的に言えばこれでいいのではないかな。

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2011年06月26日

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「ニセ科学はその真偽の追究を阻止して、同意を求める」(カール・セーガン)。この本は「放射線は少しなら心配無用」(閾値の存在)を説明している。つまり「放射線はどんなに微量でも毒」は間違い。

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2011年06月01日

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福島原発の事故によって、放射能に関して勉強している人は多いでしょうが、本書に基本的なことが書かれています。
特に遺伝すると勘違いしている人がいますが、きちんと本書を読みましょう。

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2011年05月01日

Posted by ブクログ

放射線の影響をいたずらに恐れることはないことを、研究のデータを元に主張している。説明の中では、遺伝子の修復の過程やがん細胞の増殖の仕方、アポトーシスなどかなり突っ込んだものもあったが、私には難しく、理解しがたかった。
単位については、最近良く用いられるグレイやシーベルトではなく、ラドとレムが用いられていたため、頭の中で換算するのが多少厄介であった。

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2011年05月01日

Posted by ブクログ

無知識による漠然とした不安を持ったまま行動するよりも、データに基づいた正しい知識を得た上で対策を考えた方がいいと強く思うのであります。

必要以上の不安を取り除くための良書。

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2011年04月28日

Posted by ブクログ

「放射線の体に対する影響には閾値ががない」「放射線の毒性はDNAを損傷させる点にある」などの仮説(通説?)が誤りであることを論証していて、素直に受け入れ難いような気持ちの反面、少し安心させてくれる本

索引や参考文献の記載もあり、著者の自説に対する自信や出来るだけ使いやすい本を作ろうとする著者の誠実さが表れている

一気に読むにはしんどいが、ゆっくりじっくり読めば素人でも何とか理解できる

ただし、内部被曝についての論証が十分でないこと、チェルノブイリ原発事故の影響と考えられている子供の甲状腺異常について、「見かけ上の発病率の増加」にすぎないと断じる点は、不満が残る。特に後者については科学的な態度とは評価できない

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2011年04月15日

Posted by ブクログ

タイトル通り、放射線がなぜ体に悪いのか、放射線が人体にどういうメカニズムで働くのか説明されています。それらを踏まえ、『微量の放射線は体に悪くない』と言うことが書かれています。私たちは原子力、放射線と聞くととりあえず恐ろしいと感じる。事実、原発事故では死者も出ている。しかし「原子力を正しく恐れていない」と言う点について、著者は警鐘を鳴らしています。

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2010年10月21日

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