あらすじ
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散歩で見かける身近な虫の名前と名前の由来が楽しくわかります。メインカットでは白バックのキリヌキの写真を大胆に使い、虫の格好よさ、美しさ、面白さを伝えていきます。また、生態写真では身近な虫の秘密にスポットを当て、驚きと感動を伝えます。春、夏、秋は身近な虫に出会う絶好の季節です。チョウやテントウムシをはじめ、身近な虫70種を収録しました。
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Posted by ブクログ
「昆虫写真家が教える、アブラゼミの呼び名の由来とは」
昆虫の名前の由来には、多くの説があります。『虫の呼び名事典』より著者イチ押しの説をご紹介します。夏散歩のお供にどうぞ。
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■アブラゼミ(油蝉)
分類:カメムシ目 セミ科
成虫の出現期:7~10月
分布:北海道~九州
体長:55~63mm
■名前の由来
日本では最も普通のセミだが、世界的には、はねが透明でないセミというのは少数派だ。雑木林の蝉時雨の中では、ミンミンゼミやツクツクボウシが抑揚のある声でマイフレーズを歌い上げるのに対し、ジリジリ…という単調な本種の声は、楽曲の通奏低音のように聞こえる。
「油」ゼミという名前は、この鳴き声が油で炒め物をしている音に似ているから、という説と、茶褐色のはねが油紙のようであるから、とする説があるが、前者を支持したいと思う。炎天下にこの声を聞いていると、まるで自分がフライパンで炒められているような気がしてくるのだ。
夏の終りに枯れ枝などに産み込まれた卵は、最初の冬はそのまま卵で越し、翌年から5年にわたる地中生活を経て、7年目の夏に羽化して成虫になる。
■羽化
天敵の目を避けるように、羽化はほとんど夜間に行われる。夕方、地上を歩く幼虫を見つけたら、連れて帰ってカーテンなどに止まらせてみよう。必ずその晩のうちに羽化シーンが見られる。
~『虫の呼び名事典』(森上信夫)より抜粋