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Posted by ブクログ
競馬シリーズ18作目。
「利腕」というタイトルで気が付くべきだった。
ミステリーファンとしては。
障害競馬の元チャンピオンにして、
左腕が義手の探偵ハレーが戻ってきた!
言い訳をさせてもらえば、
この競馬シリーズで今まで主人公が同じ作品は皆無だったので、
全く予想していなかった。
前作「大穴」の最後では、
探偵社を買い取る話になっていたはずだったが、
社長が急死、甥がしゃしゃり出てきて一探偵に戻っていた。
元妻に知らない間に詐欺の片棒を担がせた男を探し、
本命馬が大きなレースで惨敗し、しかも調子を悪くする原因を調査し、
ジョッキィ・クラブの保安部次長を調べ、
と大忙し。
元妻の言動に傷つけられたり、
利腕を奪われる恐怖に打ちのめされるハレーは
かなり痛ましい。
馬を調子を悪くする原因が、
豚の病気のワクチンを作るのに馬を利用していた際に
突然変異で発生した菌で、
不活性化したものが研究所だけに存在したという設定は面白かった。
それと、
手掛かりを求めて気球の船長に会いに行ったはずが、
追われて気球に乗り込みレースに参加してしまうところも面白かった。