【感想・ネタバレ】ダブル ―犬も歩けば棒に当たる―のレビュー

\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

このページにはネタバレを含むレビューが表示されています

Posted by ブクログ

ネタバレ

この作家さんの刑事ものはシリアスで硬質で糖分ゼロが多いですが、これは比較的甘み有りです。シチュエーション的にはかなり王道で、スポーツマンタイプのさわやか後輩刑事ワンコ攻と清楚な美人ツンデレキャリア先輩受です。この先輩、ツンデレといいつつも、かなりデレ多めで、物語開始わずかで、あっさりと陥落、というかワンコと元サヤにおさまります。そして、事件的に区切りのいい場面にさしかかるたびにイチャコラします。わたしは、この作家さんの刑事ものは読みごたえがあって大好きのですが、今回はちょっと物足りなかった。やっぱり、ツンデレはいかに崩していくかっていうのが醍醐味なわけで・・・このあっさり感がどうも・・・。せめて、体は簡単に許すけど、心は明け渡さないみたいなひねりがあってもよかったかな~・・・。で、いつものように、表で起きる事件とは別に、裏で何かある・・・という伏線を張りまくり、次巻へと引っ張る。先輩が何か秘密裏の任務をおびて警視庁から千葉県警の捜査一課に派遣されてきているんだけど、そのあたりは毎度ながら謎は小出しで思わせぶりで気になります!けれど、いかんせん、表の事件がなんか大仰でチープだと思う。タイトルの『犬も歩けば棒に当たる』は後輩攻くんが歩くだけで事件に遭遇してしまうという特殊な運?の持ち主。元左翼過激派が仕組んだ爆破予告事件を解決するためにふたりで奔走するのですが、仕掛けられた二回ともまんまと自分たちで爆弾を発見し、自分たちだけで時限装置の解除をするはめになります(で、解除できないと爆死する・・・みたいな)で、二回とも神懸かり的な強運に助けられて乗り切ります。なんだか、ちょっと興ざめです。
もっと、表の事件と裏の事件が複雑に絡みあり、謎が深まるーみたいな展開を期待していたのでね。
でも全体的にラブも十分あるので、いつもよりエンターテイメント性はあがっているのかも。

0
2012年06月14日

「BL小説」ランキング