あらすじ
凡庸だが人心の機微を知る貴公子・藤原時平。破格の才力で他を圧倒する菅原道真。親の七光りで出世を重ねる時平は、自力で地位を築いた道真を敬慕し、その背中を追って国政に奮闘する。しかし上皇は時平率いる藤氏を疎んじ、道真を偏愛したため朝廷は二つに分裂。時平はかつて志を分かち合った道真と、互いの政治生命をかけて対立することになる!
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Posted by ブクログ
かの菅原道真の出世から太宰府左遷までを、当事者である藤原時平の視点で語った作品。
この時代ならではの宮中における権利争いに関する内容が殆ど言ってしまえばそれまでですが、遠い昔の有名な出来事をここまで臨場感をもって書き上げたところに感服します。
道真が果たして上皇と組んで政治的野心を持っていたのか、類稀な頭脳を持ちながらも人間関係において不器用な人だったのかは分かりませんが、読後に余韻の残る素晴らしい作品としてでした。
Posted by ブクログ
内容(「BOOK」データベースより)
凡庸だが人心の機微を知る貴公子・藤原時平。破格の才力で他を圧倒する菅原道真。親の七光りで出世を重ねる時平は、自力で地位を築いた道真を敬慕し、その背中を追って国政に奮闘する。しかし上皇が時平率いる藤氏を疎んじ、道真を偏愛したため朝廷は二つに分裂。時平はかつて志を分かち合った道真と、互いの政治生命をかけて対立することになる!
Posted by ブクログ
マンガ応天の門で菅公の生きた時代に関心を持ち
手に取りました。
藤氏長者の地位を若くして継ぎ、謙虚に気を配り政に
励む御曹司の時平と、一方才で出世した理の人菅公。
お互い認め合う間柄だったのが、いつしか宿命の
ライバルになる経緯など、とても情味に溢れた味わい
深い一冊でした。
Posted by ブクログ
知っているようで、詳しくは知らない菅原道真について書かれた小説。というか主人公は、道真を太宰府に左遷した藤原時平。今まで、名前すら知らなかった人物。
前知識のない時代の歴史小説は、読むのに気合いがいるが、この小説は楽しく読めた。