【感想・ネタバレ】花鬼扉の境目屋さん 3巻のレビュー

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Posted by ブクログ

バトル要素なしの、人外が主役の漫画ならば、問答無用の第一位
あくまで、それは私の中だけではあるが、この漫画の良さを知ろうとしてくれているファンはヤマザキコレ先生を筆頭に、確実に増えている筈、このマンガがすごい!2015で確実に30位以内、いや、20位以内に入るだろう
今さらながらに、ホント、漫画ってのは話と絵柄が合っていないと、最高の面白さは生まれないんだな、と『花鬼扉の境目屋さん』を読んで思い知った
極端な話、オイカワ先生の絵柄が違っていたら、ここまで心を奪われなかった。また、失礼な言い方になってしまうが、ヤマザキコレ先生や雨鳥先生が、同じストーリーで描いても、それを面白いとは感じても、オイカワ先生の漫画と比べれば、それは半分以下だったに違いない
漫画家ってのは、自分の描きたいストーリーをしっかり固めるための、自分だけの絵柄をちゃんと見つけられて、やっと、『本物』なんじゃなかろうか
人と妖怪が自分達が異なる存在である事を理解した上で、それでも尚、距離を縮め、絆を深めあい、無二の間柄になっていくストーリは巻を重ねても、何度読み返しても、新鮮な感動が湧き上がってくる
この第3巻に収録されているのは、綾部さんが覗き見好きの雲外鏡の力で視る、かつて、自分が理由なく嫌いだった実が、自分を好きになれ、「こうなりたい」と思った自分になるキッカケである、犬鳳凰・玉子との切なさと儚さ、そして、温かな出会いの話。恋を知りたい、と不安に駆られる清姫を元気づける為に開催された女子会の話。トンチキ襖係が妖狐を逃がしてしまった事で改めて語られる、花鬼扉が何のためにあるか、誰の為にあるか、の話。そして、私が好きな妖怪の一角である、がしゃどくろが空虚な自分の中身を探す、作ろうとする毎日の中で、ある少女と出逢い、ほんの少しだけ、自分らしい生き方を見つけられる話
人間が成長するキッカケは漫画や音楽、アクシデントと色々あるだろうけど、内面に変化の兆しを生むのは、自分とは違う物の考え方、物の見方、生き筋を辿ってきた他人と触れ合い、話し合い、違うけど同じである、それを知る事だけなんだろうな
次巻はどんな妖怪が登場し、どんな出逢が起こり、どんな変化が齎されるんだろう

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2014年10月02日

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