【感想・ネタバレ】デジタル時代の著作権のレビュー

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Posted by ブクログ 2022年04月15日

2010年の発行で、今から12年前なので、すごく古いかと思っていたら、ほかの本と比較して最も未来のことを示した本であった。
 著作家について自分が権利を守るために、限定させていく考えもあるが、サザエさんのように著作権が厳しすぎるために、メディア・リテラシーの学習でサザエさんを使えるのが日本だけであり...続きを読む、海外ではサザエさんをまったく知らないことがある。

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Posted by ブクログ 2015年11月20日

同人活動や二次創作の場面において、著作権は昨今のトレンドです。
しかし、実際の創作当事者が知っている知識としては、一個人の見解により法解釈をまとめたネット上のページによるものに過ぎないケースがほとんどです。

そういったページは、大体が「こういうことをすると著作権違反になるかもしれないから、気をつけ...続きを読むましょう」という、いわば自動車免許試験の問題文と答えを丸暗記させるような内容のものだったりします。

創作にあたっている人はやはり、自分たちが取り締まられるのが怖いですから、必死に「熟読」します。
しかし、そもそも著作権法が前提とした社会構造がすでに崩壊しきっていて、時代に合わない法律なのではないか、ということを深く考える人はそういません。
中には、時代に合わない法律は変えようと言うと、こちらがまるで法を犯したくて仕方がないように決めつける人がいます。
そういう人にこそ読んでもらいたい一冊です。

法が成立した社会情勢や目的のところから立ち返らないと、自分で自分の首を絞めることになるよ、ということが端的に描かれてるように思いました。
ネット上でそのページを「熟読」することさえ、もしかしたら著作権法違反になる可能性もあったのかもしれないのですから…

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Posted by ブクログ 2014年11月25日

100年以上前の著作権が生まれた時代から、今のデジタルの世紀までの間で、技術が驚くべき進歩を遂げ、著作権問題がが一般の人にも避けて通れなくなった現在。メディアの変遷とそれに著作権に関する法律がどう解釈され、適用されれていったのか、具体例も紹介しながら、ていねいに解説してくれています。非常にわかりやす...続きを読むい。
著作権のことについてこの本1冊を読むだけでも、ずいぶんと目を開かされれる。市井の人々も、この本を読んで著作権に関する教養は付けておきたい。

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Posted by ブクログ 2012年01月03日

きちんと作ってあります。著作権の歴史から、昨今の動向、各権利者ごとの利害のポイントなど、難しいテーマも含めて初心者にもわかりやすく、でも、中身はある。これから法解釈が揺れ動きそうなテーマですが、過去から今を振り返り、そして未来を予想するには格好の本です。

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Posted by ブクログ 2011年02月27日

まねきTV判決を始め最近は著作権が話題に上ることも多いが、この本は、著作権制度の現代の課題や将来のあるべき姿を素人にも分かりやすく解説してくれる。もっと星をつけたいくらい。

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Posted by ブクログ 2011年09月20日

著作権とその周辺にある基本的考え方を簡潔に整理し、その歴史的変遷を述べながら、現在の過剰な権利擁護の流れに危機感を持つ著者の姿勢に共感。仕事柄、「科学の世界と著作権」はとくに興味深かった。商業的利益を追求したいものはいくらでも伸ばせばいいけど、人類の共有財産とすべきものはパブリック・ドメインでという...続きを読むのはまさに正しいと思います。

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Posted by ブクログ 2011年01月13日

これからの著作権制度がどうあるべきか。
著作権者の権利を守り、利用の制限を厳しくした場合の功罪。著作権者の権利を弱め、利用の制限を緩やかにした場合の功罪。
これらを著作物の性質ごとに、技術の発展やビジネス環境の変化によっても変わってくる状況に則して、丁寧に解説しています。

現行法では違法か合法か、...続きを読むなどという次元ではなく、今後どうあるべきか、ということを一人一人が考えていく上で必要な知見が得られます。

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Posted by ブクログ 2018年08月18日

技術の側面から著作権の現状を問題提起。著作権は非常にコストの要るツールで権利者の意図や利用者の二次利用など多様なアクターとのバランスで考える必要がある。ネットコンテンツの利用施策が落ち着いてきた今、研究や出版に関わる人やクリエイターは今一度著作権について抑えておく必要がある。「直接侵害」と「間接侵害...続きを読む」の違いや、「個別例外規定」と「一般例外規定」。クリエイティブ・コモンズやフェアユースの思考について。レッシグも読んでおきたい。

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Posted by ブクログ 2015年05月27日

著作権に関する判例などから今後の流れ・考え方の概説
日本の著作権について考えるときの基本概念や,判断材料となる過去の判例や条約などの制定過程などを示しながら今後どうしていけばよいか考えが示されている。

具体的には,以下のような話題を扱っている。
* ソニーのビデオレコーダー判決
* Winny判決...続きを読む
* 著作権保護期間延長の是非
* フェアユースの利点・欠点
* サイエンス・コモンズ(科学技術分野のライセンス)
* ウィキペディアのライセンス切り替え(GFDL▷CCライセンス)

巻末に参考文献として,判例の正式な名称や書誌情報がきちんと明記されており資料としての価値が高い。
今後のライセンスや著作権のあり方,基本概念を抑える上で有益だった。

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Posted by ブクログ 2014年11月08日

著作権に関する書籍は多いがどれも難しかったり、求めている情報がなかったりと不満なものが多かった。
これは、もしかして今まで見た中でもっとも満足がいく内容だったかも知れない。
取り上げられている事例等もアップツーデートなものが多い。
著者が法律家なのにあまりそれも感じさせない。
お薦め。

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Posted by ブクログ 2011年11月02日

署名の通り、ネット関連の日本・アメリカの判例を簡単に説明している本です。一通りの重要判例は網羅しているので、IT業界で働いている方で、最近の著作権事情を知りたい方にはいいかもしれません。一方で、著作権自体については、軽く触れられている程度なので、著作権を全く知らない人にとっては、少しきつい内容かもし...続きを読むれません。アメリカの判例の説明では、「寄与侵害」と「代位侵害」という2つの概念を使って、判例における侵害がどのようなもので、その結果それが侵害に当たるかどうかということを説明しています。「寄与侵害」とは、ユーザーが侵害していることを知っていて、それを誘発した、または自主的にその侵害に寄与したことに着目して、その侵害したユーザーの責任を問うもので、「代位侵害」とは、侵害することが出来る立場にあるにも拘らずこれを防止せず、そのことによって利益を得ている人に対して、その立場を同一視して責任を問うという考え方です。

その他米国のフェアユースの考え方も簡単に触れていますので、デジタル著作権導入書としては、よく出来ていると思います。


(取り上げられている判例)
・ソニー判決
・ナップスター判決
・グロックスター判決
・カラオケ法理
・ファイルローグ事件(日本版ナップスター事件)
・ウィニー事件
・口クララ事件

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Posted by ブクログ 2011年06月29日

著作権の歴史的成り立ちから、最近のメディア・デジタル著作権絡みの話題まで、順を追ってわかりやすく解説している。入門書としても、最近の動向を読み解くにも使え、特段の予備知識なく読めるのでおすすめです。

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Posted by ブクログ 2011年06月18日

仕事で必要だったので読んだ。
分かりやすく現代社会の著作権のあり方(現状とこれからへの提言)が解説されていてよかった。

今の権利者団体は既得権にしがみつきすぎてると思うので、もう少し柔軟になって欲しい。

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Posted by ブクログ 2011年03月15日

最近、国民総クリエイターの時代だとか、それに伴う著作権がどうとかという声をよく聞いていたので、著作権について基本くらいは知っておこうと思って本書を読むことに。著作権関連の本は初めて読んだが、本書は内容・構成ともに分かりやすく、入門書としてはお勧めしたい一冊である。

本書では、まず、著作権の仕組みと...続きを読むその形成の歴史を学び、現代における問題点を事例を用いながら分かりやすく解説している。さらに、今後の課題と、著者の取り組み、我々が心がけることなど、示唆に富む内容となっている。

著作権の歴史は面白く、19Cに設定されたベルヌ条約という国際条約は当時は合理的であったことも良く分かる。世の中の変化とともに、著作権制度は現代社会に合わなくなったと言われて久しいが、この条約は、加盟国164カ国の全員一致でなければ改正できず、各国とも工夫を凝らしているものの、根本的なことは変えられない現状である。これは著作権をちょっと知っている人にとっては常識かもしれないが、私は日本国内での問題だと思っていたので少々意外だった。

また今後の著作権制度への考察も面白かった。柔軟な法制度へ導く提言や、オープン・ライセンスの一般化など。ライセンスに関しては個人的にも興味があり、非常に参考になった。

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Posted by ブクログ 2010年11月08日

とにかく著作権の歴史、現状、著者の提言がわりとコンパクトでわかりやすかった。ただ、著作権に明るくない私的には、現状の著作権の枠組みで「何がセーフで何がアウトか」について具体的な答えが欠ける(本来そういった読み方をすべき本ではないが)ので星4つ。

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Posted by ブクログ 2012年05月07日

平易に書かれていて読みやすい。ただこの分野に一定の知識がある人にとっては物足りないのではないか。入門書としてはとてもよいので、これからこのジャンルを学ぶ人にはおすすめ。

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Posted by ブクログ 2010年11月21日

具体的な法律や、実際にはどういうものが可で、どういうものが不可なのかについてはやや記述が少なかったが、著作権のあり方、取り巻く環境、今後の課題等についてわかりやすく書いてあったように思う。

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