【感想・ネタバレ】孤独な日銀のレビュー

あらすじ

【凋落するエリート集団の「存在意義」を問う】本書では、他の日銀本のように、日本経済の長期低迷と金融政策運営の関係を直接的に取り扱うことはしていません。本書の目的は、金融政策論やマクロ経済論を展開することではなく、日銀という組織を論じることにあるからです。組織としての日銀の描写によって、机上や紙上の金融政策論には現れてこない、実際の政策運営の躍動感を感じていただければと思います。(講談社現代新書)

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Posted by ブクログ

ネタバレ

日銀に10数年勤務後、いまは外資系金融機関でエコノミストとして活躍する著者による、組織としての日銀論。特に、日銀の独立性について論じられている。
【納得感のあった指摘】
・新日銀法施行後の15年間では、法の精神に反して、むしろ(政府と日銀との)共同責任体制の素地が強固となってきている。
・総裁、副総裁の同時交代の問題点:同一政府が任命するため、政策観が近いものが選出される可能性が高い。
・三重野総裁がバブル潰しに拘った最大の理由は、格差社会への抵抗。
【あまり納得できなかった指摘】
・インフレ目標の設定は、国会での審議を尽くす必要があるような重要な政策案件。
・数年もすれば、インフレ目標を3%かそれ以上が望ましいということになるのではないか。

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2014年05月04日

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