【感想・ネタバレ】演じられた白い夜のレビュー

あらすじ

小劇場界の著名女優・麻子は、夫で演出家の匠に呼ばれ、雪深い山荘へやってきた。山荘には匠によって、初対面である八人の俳優らが集められていた。匠の新作は本格推理劇で、演じる側にも犯人がわからないよう稽古は行われていく。台本が進行するにつれ、麻子を含む女優たちに疑心が兆し、それは恐るべき事件の形を取って表れた。作中劇の中に隠された真相は――。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

 演劇でミステリをやることの困難の一つは、役者の格で犯人が分かってしまうことだ。そう考える小劇場界の鬼才・匠は畑違いの人材ばかり集めた劇の稽古を人里離れた山荘で始めた。名前ばかりだが、彼の妻で名の知れた女優の麻子も彼に命じられて稽古に参加する。しかし劇の中の孤立した島で殺された女役の女優が山荘でも怪死を遂げる。山荘自体も雪に閉ざされて、孤立してしまった。そして劇の内容をなぞるような連続殺人が始まった……。
 二重のクローズドサークル、劇を見立てるかのような実際の殺人、鮮やかな(雪の)密室トリック。ミステリとしても完成度は高いけれど、それより作者の関心はすれ違う愛の悲劇を描くことにある(はず)。
 クローズドサークルものの多くに現れる、定番と言ってもいい神様気取りとは真逆の、傷ついてばかりいる、ひ弱な犯人像が新鮮。

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2020年06月29日

Posted by ブクログ

ネタバレ

普通の密室もの。劇中劇との交差等伏線は色々と張ってあるものの、全てセオリー通りで基本的なトリック。
目新しさはないけど、こないだ実験的なミステリー読んで、道に迷ったような不安感をもったので、こういうど直球の推理小説は安心できるなぁ

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2015年06月06日

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