【感想・ネタバレ】銀木犀のレビュー

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退廃美と破滅願望そして捕食者

2017年07月10日

ひたすら美しく妖しい世界がそこにあります。
ファンタジーとホラーの融合というか、幻想的でいて所々が妙に生々しい。それが長野作品の魅力だと思っています。
佳境(にあたるのかな?)ら辺が物凄く好きで鳥肌が立ちます(良い意味で)。
怖いんですが、同時に恍惚感がある。まるで麻薬のようですね。長野作品は...続きを読む危険物質(笑)。
確かこちらは『カムパネルラ』との姉妹作だった気がします。

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Posted by ブクログ 2012年10月19日

あとがきが面白い。長野まゆみ作品は少ししか読んでいないが少し文体が違っている。あとがきによると1997年初版発行の初期作品とのこと。なんだか初期の方が読みやすいという気もした。
銀木犀が題材となっている。銀木犀が薫るこの季節に読めて嬉しい。普段、金木犀の薫りに圧倒され銀木犀に目を留めることは少ない。...続きを読む今度、見つけたらじっくり観察してみよう。

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Posted by ブクログ 2012年11月20日

再・・・読。久し振りに読んだら…銀木犀に捕食された少年?とか思えてうわなんかぞっとする…、けど、何か違うものも感じる。でもやっぱり世界観は美しくて、大好きな一冊です。

2012/10/29再読。今回は直近に小泉八雲の「怪談」を読んでいたので、ん?なんだか現代の怪談ぽくない?との印象が。木の妖精に囚...続きを読むわれる少年。でも昔と違うのは、仏や念仏が絡まない点。で、なすがまま…。…今年も銀木犀は見つけられませんでした。花が見たい、匂いを知りたい。

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Posted by ブクログ 2009年10月04日

長野まゆみさんのはどれでも好きだけど、これは特に好きな本の一つ。読み終わった後、怖いけど心地よい感じになります。

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Posted by ブクログ 2009年10月04日

気だるくて眠くて仕方がない時に「トドメ!」とばかりに読む本です。
銀木犀の木に魅せられていく少年の姿を覗いていると、ジワジワと真綿で首を締められるような妙な気分になってきます。湿り気を帯びて躍動する木が本当に生々しくて、まるで木の体内にいるような怪しい雰囲気を漂わせていました。銀木犀(金木犀でも可)...続きを読むの香りを胸一杯に吸い込みながら眠ってみたいなぁ…、とか思ってしまいました^^

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Posted by ブクログ 2013年08月14日

『夜啼く鳥は夢をみた』を思い出す内容だった。絡めとられるように夜な夜な銀木犀の元へ向かってしまう燈水のあやうさは、まさに長野少年といったところ。細い首をした早緑の少年へ無意識に抱く敵意。小さい頃、知らぬ土地で出会った同じ年頃の子どもには何故か敵愾心のようなものを感じたものだったけれど、そんな遠い記憶...続きを読むを呼び覚まされて懐かしい気分に浸った。
初期の作品を読むのは久しぶりで、結末には思わず息を飲んでしまった。

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Posted by ブクログ 2012年12月20日

銀木犀の中で眠りに落ちる心地良さには、中毒的なものがあるんだろうなぁ。

真っ白な枕に身体が溶けていって、眠りと覚醒の間を行ったり来たりする感覚…自分にとって心地良い条件の中で眠るのって何であんなに気持ち良いんだろう。

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Posted by ブクログ 2011年02月05日

長野さんの初期の頃の作風の作品。

テレヴィジョン系も好きだけど
この作風の作品もなかなか好き。

銀木犀に取り込まれた主人公は結果的に残酷な形なんだろうけども、
でも描写はおそろしいものではなかったし、寧ろゆったりと銀木犀と同化していく様が
お母さんのお腹の中を思い出させて
この銀木犀に取り込まれ...続きを読むたくて取り込まれたくて
主人公が羨ましかった。

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Posted by ブクログ 2009年10月07日

銀木犀の繁の中には、ちょうど少年ひとりが身を屈めて休むことができる隠れ処があった…樹木に蔽られた古い庭に通う燈水のまえに現れた奇妙な少年は誰?降り続く雨の中、樹に沈みゆく燈水を描いた、文庫オリジナル作品。

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Posted by ブクログ 2009年10月04日

主人公がひたすら寝てるので、読んでると眠くなるよ・・・!少年は銀木犀が成長しようとする本能だったのでしょか・・・。「死んだ鳥の内にある卵を食べると少年のままで」

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Posted by ブクログ 2009年10月07日

雨が降ると読みたくなる。
少年が銀木犀の枝の間に出来た空間で眠るため夜な夜な通う話。青々と茂る葉に囲まれて、枝の間に蹲る少年は時折どこかから敵意のこもった眼差しを感じ取る。

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Posted by ブクログ 2009年10月04日

植物の描写で作られる世界。行くことの出来ないくらい存在であること、オトナになってしまったことが少し惜しい、そんな気分を思い出させてくれます。

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Posted by ブクログ 2020年01月06日

銀木犀ってどんな香りがするのでしょう。
緑と雨に包まれた静謐なお話でした。
銀木犀は少年を取り込み、命を繋いでいく。
好きな世界です。

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Posted by ブクログ 2018年08月21日

最初から最後まで、主人公の見た目も年齢もわからないまま、夏の蒸し暑さや、熟れすぎた果物の半分腐ったような感触が物凄く印象に残る作品。

物語自体も短く、短編ずつ区切られているのでさらりと読めるかと思ったけれど内容が割と重くて、読み終わった後も作品の雰囲気にしばらく引き摺られてしまう。

『銀木犀』と...続きを読むいうタイトル通り、銀木犀を中心に進む物語だけれど、途中から現れる不思議な少年に主人公の日常が掻き乱されてしまう。死んだ鳥の卵や、巣から落ちたヒナだったり、扱い方がわからずに投げ出してしまった小さな命の罪悪感にひたすら囚われてしまって苦しんでいる姿と、泥に沈んでしまいたいといった自虐が混ぜこぜになって、あの少年は、そういった主人公の感傷が見せた銀木犀の幻影なのかな?とも感じました。

秋になると強い芳香を放つ金木犀とは違って、どちらかといえば目立たない存在の銀木犀でも、実はほんのりと香りがあるようで、知らず識らずのうちにその香りに誘われてそのまま飲み込まれてしまうような、奇妙な感覚。

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Posted by ブクログ 2016年02月25日

自然に還ると言ってしまえばあまりにも短絡的すぎるけれども、あるものへのどうしようもない憧れを描いていて、あとがきに書いてあるようにカンパネラと同時期に書かれたというのは納得。
ある意味夜啼く鳥は夢を見たにも近い。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2015年11月15日

ストーリーというストーリーはない。ない?
登場人物は主人公(といえるのか)の燈水と銀木犀だけ。燈水の社会的属性や誰かとの関係は何も書かれてない。ただの少年。
お気に入りの隠れ処である銀木犀の幹で眠る燈水、少年の射るような目線に気づいて、不思議な夢を見始め、銀木犀に取り憑かれて、銀木犀に取り込まれる。...続きを読む
銀木犀の少年は死んだ鳥の体の中の卵を食べるとずっと少年のままでいられるという。その卵を食べさせられて燈水は銀木犀で永遠に眠る。
泥濘、雨水、死んだ鳥、卵

感性がそれほど豊かじゃないので「ほえー」って感じで読んだ。正直よくわからん。でもただただ美しい。長野さんの小説って「よくわからんけどまあいいや」って思えるのがいい。
よくこんな幻想的なものを言語化できるなあと思う。どこからこのイメージは出てくるんだ?

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2011年10月02日

「きみ、ずっとそのまゝでいたくないかい、」

まさに長野ワールド!!の一言に尽きます。

不思議な幻想の中に棲む少年は、純粋なようでもあり、何処か妖艶でもある。

このままでいたい、という銀木犀の願いが自分の想いと少し重なった。

優しい、だけど哀しい物語。

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Posted by ブクログ 2009年10月04日

唯一読みきれなかった。
何?という感じでおいていかれた…orz
頭良い方でないとだめだと思う。本読みなれてるとか

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Posted by ブクログ 2009年10月04日

少年燈水(ひすい)が見つけた自分一人の隠れ家は銀木犀の枝が作った小さな空間だった。夜な夜なそこで眠る燈水。しかし少年を包む銀木犀の枝は……
少しホラーを織り交ぜた、不思議な短編ストーリー。

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Posted by ブクログ 2009年10月04日

「きみ、ずっとそのまゝでいたくないかい、」

不思議な幻想の中に棲む少年は、純粋なようでもあり、何処か妖艶でもある。

このままでいたい、という銀木犀の願いが自分の想いと少し重なった。

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